プレキャストコンクリート製品(工場製コンクリート製品)の製品開発・販売とライセンス販売を実施する(株)コンクリートライセンス機構(代表取締役 池永征司、本社:東京都港区)は危険ブロック塀対策として従来より金沢工業大学と共同研究を行っていた耐震プレキャストコンクリート塀 「塀のねっこ」の耐震振動実験を12月2日から5日にかけ行いその安全性を確認しました。

塀のねっこ耐震震度実験動画 熊本地震本審 益城波形

(株)コンクリートライセンス機構は従来より金沢工業大学と実施しておりました、「塀のねっこ」の実物大耐震験で高い安全性を確認しました。
プレキャストコンクリート塀では日本で初めての試みであり、プレキャストコンクリート製品全体でも極めて珍しい実験となります。


実験の動画は下記特設リンク(ヘッダ画像下にyoutubeリンクがあります)
もしくはYoutubeを直接ご覧ください。

弊社商品ページ
https://concretus.jp/license/heinonekko
Youtube
https://youtu.be/JZIWfKg0hQ8


《 実験の背景 》
 大阪地震でのブロック塀倒壊事故からブロック塀に対する危険性が問題視されていました。塀のねっこは危険ブロック塀の置き換えソリューションとして開発され既に基本設計は完了しております。
 今回の実験は設計通りの耐震性能があることの確認と、設計以上の地震動を与えた場合の挙動を確認致しました。


試験体正面 土嚢は土を模しています。

《 既存の実験の問題 》
既存のブロック塀などの振動実験では実際にはあり得ないブロック塀と基礎をボルトなどで剛に結合した実験などを行い、基礎の問題に対してアプローチしておりませんが、今回の試験では可能な限り実際の条件を不利側に再現した環境を構築し安全性を確認しました。
製品を囲む白い土嚢は土を模しています。

試験体前面より 土嚢は土を模しています。

試験体背面より  土嚢は土を模しています。

《 実験の結果 》
【基本設計】 実験では当初設計目標である日本建築センター模擬波(BCJ L2 , 350gal)を十分にクリアし、様々な地震波でも十分な耐震性能を満たしていることを確認致しました。

振動波形イメージ BCJ L2

【巨大地震】一連の試験の中で設計以上の地震動でも転倒しないことを確認しました。
今回は当社の開発拠点の近くでもある熊本地震の波形を用いた振動実験動画を公開致します。動画は震度7を記録した益城地点の波形を元に地震を再現いたしました。(動画での測定加速度670gal)



今後は、今回の知見を生かしさらに安全なコンクリート塀を開発するための追加の実験を進めていきます。

【実際の利用イメージ】

 【「塀のねっこ」耐震振動実験概略 (公開動画分)】
実施日:令和元年12月
実施場所:金沢工業大学
地震波:熊本地震本震 益城 EW方向 1軸

【試験製品情報】
製品形状 L字型断面
鉄筋コンクリート
高さ:2.5m
長さ:2m
重さ:2,610kg
厚さ150mm

【塀のねっこ 製品全般情報】
高さ:0.5mから2.5m、重さ630kgから2,610kgまで(長さ2m時)
長さ:2m,1m他オーダーにて
製法:流し込みプレキャストコンクリート製法
利用箇所:学校、住宅、商業・工業・医療・福祉施設、公共施設
用途:コンクリート塀、フェンス基礎、フェンスとのハイブリッド
性能:震度6(試験にて震度7対応確認)、風速46m、耐火構造、建築基準法施行令準拠
商標:「塀のねっこ」
特許:2件取得
意匠:1件取得、1件申請中

《株式会社コンクリートライセンス機構 代表取締役》
池永征司(いけなが・せいじ)
昭和50年3月大分市生まれ。久留米大学卒業後、ソニーコミュニケーションネットワーク(株)に勤務。大分県内のコンクリート製品メーカーにて17年勤務、内5年間を代表取締役として務め、コンクリート製品&工法のイノベーターとして新発想の「ねっこ」シリーズの開発に心血を注いだ。

塀のねっこ商品ページ
https://concretus.jp/license/heinonekko/