塀の持つ二つの役割

塀の役割は家や建物を立派に見せる事、と外の脅威から守ることの2点があります。

外からの脅威と書くと仰々しいのですが、如何に家、家族を守るかと言うことなのですね。

ブロック塀について

日本では戦後ブロック塀をたくさん作ってきました。それが1977年の宮城県沖地震でブロック塀が大量に倒壊したことからブロック塀の規制が始まり高さの制限、様々な作り方の制限が増えました。それでも地震時のブロック塀の被害が止まらず熊本地震、大阪地震で被害者を出してしまいました。

そのような中、ブロック塀が危険≒塀が危険という認識となってしまいました。

これは日本国民にとって2重の意味で不幸なこととなりました。一つはブロック塀の不安全性、もう一つが危険性から避けるためにコンクリートで作る塀(ブロック塀)が選択肢からなくなってしまったからです。

コンクリート塀は本来火事、風害、水害、騒音、衝突などから守ってくれるとても心強い家族の楯となります。

オープン外構への憧れと住みにくさ

しかしながら、欧米の郊外にみられる開かれた外構への憧れと前述のブロック塀の危険性から、日本における外構は塀を極小に押さえたオープン外構が主流となってきました。

その結果できた家が朝でも昼でも夜でもカーテンを閉めないといけないという、オープンなのに閉鎖的という皮肉な家になってしまうこともありました。

オープン外構という非常に響きが良く、外から見た印象の良い塀の低い住宅は、プライバシー保護の殆ど出来ない家の中から見るとものすごくクローズドな住宅となってしまいました。

プライバシー軽視

また、プライバシー保護の観点から見ても、最もプライバシーの根幹の部分の生活が丸見えで、プライバシーの大切さを一挙に捨て去ったような住宅が少なくありません。

防犯の考え方

オープン外構の特徴として防犯面で有利だ、ということがよく言われています。しかし、それは本当のことでしょうか?世界中で大切なものがあるところはしっかりとした壁で守られています。

【参考】防犯には頑丈で高さのあるコンクリート塀が効果的

閉じたら開く、不思議な塀

塀はとても不思議で塀を使いしっかりと外界から遮るとその中の空間は、広々とした開放感のある視線フリーの空間となります。塀と閉じたらカーテンも開きます。

プレキャストコンクリートなら高さ2.2mの塀が置くだけでカンタンに作れます。

プレキャストコンクリートの「塀のねっこ」