(追記)2021年4月に実大サイズでの浸水防止試験を行いました。→日本初のコンクリート塀による浸水防止試験の実施
2019年10月 台風19号は甚大な被害を日本列島にもたらしました。
被害に遭われた方には心よりの哀悼の意を表します。
普段穏やかでおとなしい河川が氾濫し、道路を川のように濁流が流れ、家が浸水していく映像は防災・減災を目標とする我々にこのような被害をみて何かできる事がないか考えさせられました。
やはり我々にできる事は、プレキャストコンクリートの「塀のねっこ」を住宅の浸水防止塀として活用して頂く方法ではないかと考えました。
ニュースを見ているとある幼稚園の前の道路が完全に冠水し泥水が流れている場面がありました。幼稚園の中はなぜか道路よりも明らかに水位が低く、不鮮明ながらも幼稚園はコンクリートの塀で囲まれているようでした。
家の浸水が心配される地域でこそ、浸水対策としてコンクリート塀を使って頂きたいとおもいこの記事を書いています。
公的な治水の増進が期待されますが、災害には自助も求められています。コンクリートの塀は水害に対する自助の数少ない対策です。是非、記事をご覧ください。
プレキャストコンクリート塀「塀のねっこ」を使った止水・浸水防止
下水道にもコンクリートが使われているように、コンクリート塀は水密性が高く浸水に対して対抗することが可能です。
数mもの水位を防ぐことは勿論出来ませんが、家に大きなダメージを与える水深数10cm程度の浸水対策には十分な能力を持っています。
プレキャストコンクリートの塀「塀のねっこ」の場合2m毎に製品が切れますがその隙間は極わずか(数mm)で、多くの場合は泥水に含まれる土粒子による閉塞効果でそのままでも簡易止水効果が期待できます。
勿論、玄関などの開口部からは水が浸入しますので、水害が予想される場合は出入り口などの開口部に止水板、土嚢積みを行ってください。よりよい止水性を求める場合は2m間隔で存在する製品の切れ目部分に土嚢を積んでいただければ大丈夫です。
また、土嚢作業を行わずにすむ製品間の漏水を防ぐ止水テープなどのご案内も可能です。 お気軽にご相談ください。
浸水対策
国や自治体のホームページなどでも家庭で出来る浸水対策としてコンクリート製の止水壁、塀の活用を提案しています。
国土交通省 国土交通省_家庭でやくだつ防災
上記リンク切れにつき、ここからダウンロードできます。
世田谷区 浸水被害を減らしましょう
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kurashi/005/003/001/d00031887_d/fil/31887_1.pdf
画像は世田谷区Webより
日ごろからできる浸水対策製品
塀をすぐ作るのは難しいですが、様々な防災グッズを使って浸水対策を行うことも検討して下さい。
土嚢
浸水対策といえば土嚢が一番身近なイメージではないでしょうか。
水のいらない土嚢
都市部では土や砂が準備しにくいかもしれません。高価ですがこういった水がいらない土嚢を準備しておくと女性の方でも浸水対策ができそうです。
ただ、一袋400円ちょっとと普通の土嚢に比べるとかなり高めです。
コスとパフォーマンスのいい普通の土嚢
中に入れる土や砂を準備する必要がありますが、コストパフォーマンスがいいです。
一袋20円程度と安いので気軽に常備できますね。
ブルーシート
災害の準備といえばなんにでも使えるブルーシートです。リンク先はシルバーですが耐候性に優れしっかりとした厚手のものでないとすぐ破れたりしますので、ちょっと高めですが厚手のものをご準備してください。
浸水防止塀補助金
自治体によっては浸水防止塀設置補助金制度を用意しているところもあります。数十万円と比較的しっかりと金額が出ますので活用してみてはいかがでしょうか。
ブロック塀などが対象となっていますが、ブロック塀は地震時に非常に危険ですので、プレキャストコンクリートの塀での対応が望ましいと思われます。
検索で上位に出てくる3自治体をご紹介致します。
小牧市
http://www.city.komaki.aichi.jp/admin/shimin/life/hojyo/jutaku/11113.html
1mあたり8,500円 補助率50% 補助金額 最大 50万円(個人)、100万円(事業所) 補助対象者 ・過去に浸水被害に見舞われた方。 ・今後も被害が発生するおそれのある方で、浸水防止塀を設置する方。
1mあたり | 8500円 |
最大補助金額 | 50万円(個人)、100万円(事業所) |
補助率 | 50% |
定義 浸水による家屋の被害を防止するための塀
名 称 | 内 容 |
---|---|
浸水防止塀 | 土盛又はブロック塀等で宅地への浸水を防止する施設。(宅地全体及び家屋の嵩上げは対象外) |
浸水防止板 | (1)宅地、建物等の出入口に設置する板により、浸水を防止するための施設で、取外し又は移動が可能なもの(関連工事により打設する土間コンクリートを含む。) (2)浸水を防止するためにブロック塀等及び建物の換気口等に設置する板 |
岩倉市
浸水防止施設設置工事は、設置に要した工事費、または、浸水防止施設の長さ1メートル当たり2万円を乗じた額のいずれか少ない額の2分の1の額とし、30万円を限度とします
1mあたり | 2万円 |
最大補助金額 | 30万円 |
補助率 | 50% |
扶桑町
https://www.town.fuso.lg.jp/seisaku/chose/koho/fusopdf/documents/26-5-12-13.pdf
https://www.town.fuso.lg.jp/sinsuibousibei.html
1mあたり | |
最大補助金額 | 20万円 |
補助率 | 50% |