ブロック塀「手抜き工事」横行か 施工トラブル相次ぐ(日経新聞 2018/07/30)
少し前の記事ですが日経新聞でブロック塀の手抜き工事に触れられています。
各地の消費生活センターにも相談が目立つ。「最近ブロック塀が崩れたが、中に鉄筋が入っていなかった」。南関東の40代の女性は業者に修理代の負担を求めたいという。「塀の隙間が空いていてガタガタしたまま、工事を放置された」
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塀を単独でつくる場合は届け出る必要がないため、完成後に安全性を確認する機会がない。
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東北工業大の最知正芳教授(建築生産工学)は「ブロック塀の建築は単純な作業に見えるが、倒壊を防ぐには構造をきちんと考えなければならず難しい作業だ。また外見から安全性を判断することも難しい」と指摘。
我々がずっと指摘していた
「きちんとした工事をすることが難しい」
「作った後外見から安全性を判断することは難しい」
ということが、改めて問題だと感じさせられました。
文部科学省主導でしきりにブロック塀の検査を行っていますが、おそらく外観のチェックだけと思われます。
記事の中にあるように鉄筋が細切れであっても継ぎながら入っていれば通常の鉄筋探査機では鉄筋があることになってしまいます。
これをチェックするにはX線検査や破壊検査を行う必要があります。
私は基礎とブロック壁体のジョイント部分に多くの問題があるのではないかと感じていますが、ひょっとすると壁の部分も継ぎ足し(重ね接手)で入っていっているのかもしれませんね。
記事中には新築などでは施工前、完成時に行政が確認するからそこは安心ということになっていますが、さて実際に施工する際にそれでも工事がきちんと行われる保証は全くありません。
日本から危険ブロック塀をなくしましょう。