気候変動の影響により増大する浸水被害

温暖化等の気候変動により、長期間に及ぶ降雨や台風の大型化などが進んでおり、従来よりも降雨量が増えております。国交省においても、想定降雨量を今後は1.1倍として治水を見直す方針となっています。
そこで当社としても、水害対策への研究開発を行ってきている所です。

コンクリート塀「塀のねっこ ® 」による浸水防止試験を実施

2021年4月に当社((株)コンクレタス)と三和コンクリート工業(株)にて塀のねっこ®を用いた浸水防止試験(水密試験)を実施致しました。これは、プレキャストコンクリート塀によるものとしては日本初となります。

試験方法としては、 塀のねっこ® を6本使用してプールを作り、その内部への注水により止水性を確認する方法を取りました。

塀のねっこ ® で囲い(プール)を作った状態
上空からの全景

製品同士の連結部には各種止水方法を設定して、効果の程度を確認しております。
水深は0.5m及び1.0mで測定しました。

注水を開始した状況

結果としては、JIS A 4716でのWs-1及びWs-2に相当する漏水量に抑える止水方法を確認できました。
また、水深1.0mにおいても製品の転倒は認められず、安全性も確認できました。

試験終了時の状況

浸水防止塀としての能力を立証

昨今の異常気象等による水害時に、貴重な資産を守れる手段の一つとして、塀のねっこ ® を用いて「浸水防止塀」を構築することを推奨しておりましたが、今回水密試験によりその能力が実証されました。

住宅、工場・事業所、自治体等の公共施設等の水害対策に、本製品・工法にてお役立ちしたいと思っております。今後も引き続き更なる試験・改良を行って参ります。