岐阜県の盛土規制法——窓口・手数料と、擁壁の扱い

岐阜県の盛土規制法

岐阜で盛土・切土・擁壁の工事をする人、造成した土地を買う人へ。

岐阜県で盛土規制法の許可を出すのは、土地のある市町村で2通りに分かれます。岐阜市の土地は、区域の指定も許可も岐阜市です。残る41市町村は県知事の許可で、申請は県の電子申請で出し(書類なら県の建築指導課か建築事務所)、県の建築指導課が審査します。令和7年4月1日から、岐阜市も含めて県内のどこの土地も、宅地造成等工事規制区域か特定盛土等規制区域のどちらかに入り、規制が始まりました。県知事が許可する土地では、盛土・切土をせずに家を建てるだけでも、建築確認の申請に許可要否の判定チェックシートなどの書面を付けます(建築確認で付ける書面)。

まずすること

まず、何を確かめればいいですか

工事の前に、この順で進めてください。

  1. 土地が2つの区域のどちらに入るかを、県か岐阜市の区域図で確かめる(区域図のありか)。
  2. 盛土・切土の高さと面積、できる崖の高さを設計者に出してもらう。許可が要るかは、まずこの数字で決まります。
  3. 工事に着手する前に、許可を出すところへ相談する。許可が要る工事なら、土地の所有者などの同意と、周りの住民への周知を済ませてから申請し、許可を受けてから着手します。特定盛土等規制区域で届出で済む工事は、着手の30日前までに届け出ます。周知は、説明会のほか、書面の配布や、現地の掲示とインターネットでもできます(渓流などで高さ15メートルを超える盛土は説明会。県の事務申請等マニュアル6-6)。県の申請は電子申請が原則で、標準処理期間は電子申請で30日、書類申請で44日です。土日・祝日を数えない日数なので、30日でも暦ではおよそ6週間です。書類の不備を直す期間なども数えないため、実際にはもっと長くかかることがあります(期間の数え方)。岐阜市は、事前審査(目安3週間)のあとに申請し、そこから開庁日で30日です。図面と構造計算書をそろえる期間もこの日数に入らないので、着手したい日から逆算して始めてください。
まず、何から始める?
まず、何から始める?
着手の前に、窓口へ
着手の前に、窓口へ

当社の製品

盛土の崖を覆う擁壁は、工場で造った「土のねっこ」で。申請に要る図面と構造計算書も、当社が用意します。全国対応。大臣認定擁壁も手配できます

当社は擁壁のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。図面が無ければ、段差の高さと長さ、現場の写真と住所から始められます。お電話は ☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)。

【無料の判定アプリ】自分の工事に許可が要りそうかを確かめる。盛土の高さ・崖の高さ・面積を入れると、盛土規制法の許可が要りそうかの目安と、相談する窓口が分かります(登録不要)。

盛土規制法の判定アプリを開く(無料)

県は事業者に、この相談を電話や来庁ではなく、相談フォームかメールで前もって入れるよう求めています。岐阜市も、問い合わせは市の専用フォームです(相談先)。

許可が要る工事の規模、擁壁の構造計算や水抜穴、検査、罰則は、大枠が全国共通の法律・政令・省令で決まっています。県と岐阜市の手引にある許可が要る規模は、全国の数字と同じです(岐阜県で許可が要る規模)。条文と図は盛土規制法の全国共通ページにあります。

土地を買う前に

造成済みの土地を買う前に、どこで確かめれば良いか

造成済みの土地を買うなら、契約の前に、その造成が盛土規制法の許可を受けたものか、完了検査の検査済証(検査に合格すると、許可を出したところが渡す証明)があるかを売主に聞いてください(聞き方は全国共通ページの冒頭「造成済みの土地を買う前に」)。許可を受けた工事は、許可を出したところが公表しています。県知事が許可した工事と、県が届出を受けた工事は、県の規制区域のページから開く地図サイト(県域統合型GISの「盛土規制法に基づく規制区域及び許可等情報の公表(岐阜市を除く)」)で公表されています(県の事務申請等マニュアル9-2)。岐阜市が許可した工事は、市の公表のページから開く「岐阜市盛土規制法許可等位置図」(県の地図サイト)で見られます。都市計画法の開発許可(分譲地などを造るときの許可)を受けて、盛土規制法の許可を受けたとみなされた工事は、この岐阜市の図には載りません。

公表の地図に載っていても、完了検査に合格したかは検査済証で確かめます。地図で見つからないときや、売主が検査済証を見せられないときは、土地の所在地を伝えて、許可を出すところ(相談先の表)に記録を問い合わせます。開発許可で造成された分譲地なら、開発許可を出した役所に聞きます。規制が始まる前(令和7年3月31日まで)、旧法(宅地造成等規制法)の許可が要ったのは、旧法の規制区域の中の造成だけでした。岐阜県では、岐阜市・多治見市・土岐市の中の、旧法で指定された区域です(県の事務申請等マニュアル1-1)。区域の外なら旧法の許可は要らなかったので、許可の記録もありません。土地が旧法の区域に入っていたかと、旧法の許可の記録があるかは、許可を出すところで聞けます。記録が無い土地は、擁壁の図面や構造計算書が残っていないかを売主に確かめ、今の擁壁の状態を、契約の前に設計者に見てもらってください。頼める設計者に心当たりが無ければ、岐阜県建築士事務所協会の会員の一覧から、近くの設計事務所を探せます。造り替えるときに使える製品と概算は、当社にご相談ください(地域によっては、施工業者さんのご紹介もできます)。

許可を出すところ

岐阜県で、許可を出すのはどこですか

うちの土地は規制区域?
うちの土地は規制区域?
区域は2種類。県が指定します
区域は2種類。県が指定します

特定盛土等規制区域でも、盛土で2メートルを超える崖ができる工事や、面積3,000平方メートルを超える盛土・切土などは、届出ではなく許可です(区域ごとの許可と届出の数字)。

土地のある市町村規制が始まった日区域許可を出すのは
岐阜市(中核市)令和7年4月1日(区域は市が指定。令和7年1月14日告示)市内全域が宅地造成等工事規制区域。特定盛土等規制区域は指定なし岐阜市長
ほかの41市町村(羽島市・各務原市・山県市・瑞穂市・本巣市・岐南町・笠松町・北方町/大垣市・海津市・養老町・垂井町・関ケ原町・神戸町・輪之内町・安八町・揖斐川町・大野町・池田町/関市・美濃市・美濃加茂市・可児市・郡上市・坂祝町・富加町・川辺町・七宗町・八百津町・白川町・東白川村・御嵩町/多治見市・中津川市・瑞浪市・恵那市・土岐市/高山市・飛騨市・下呂市・白川村)令和7年4月1日(区域は県が指定。令和6年12月24日告示)市町村の全域が、宅地造成等工事規制区域か特定盛土等規制区域のどちらか(境界は県の区域図)岐阜県知事(審査は県の建築指導課)
県の規制区域・申請窓口のページと岐阜市のページ

令和7年4月1日以降に都市計画法の開発許可を受けた工事は、盛土規制法の許可を受けたものとみなされます(盛土規制法第15条第2項・第34条第2項)。許可の申請は要りませんが、工事中の標識と、規模が当てはまる工事の中間検査・定期報告は要ります(県の事務申請等マニュアル1-8)。

大垣市、高山市、多治見市、各務原市、可児市は、当該市が行う開発許可(都市計画法第29条の許可)の中間検査・定期報告の処理を行います。

岐阜県「盛土規制法に関する事務申請等マニュアル」(第2版、令和8年4月1日)2 許可権者について

5市の土地でも、盛土規制法の許可を出すのは県知事です。多治見市は、旧法の許可を受けた盛土の変更許可や完了検査も受け持ちます(5市の窓口の電話は相談先)。許可を出すところが2つにまたがる土地(岐阜市と市の外など)は、申請の前に県の建築指導課に連絡して、申請先を決めます(同マニュアル2)。

区域図

自分の土地がどちらの区域に入るかは、どこで見られますか

県が指定した区域(岐阜市を除く41市町村)は、県の「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく規制区域」の公表についてのページで調べます。詳しい境界は、ページから開く県の地図サイト(県域統合型GIS)で見られます。ただ、地図の規制区域は令和5年度時点のデータで、今と違うことがあると、県は地図サイトの利用許諾の画面で断っています。同じページに、市町村ごとの区域図(PDF。1枚3〜5MB)と県全域の図も載っているので、図で見るなら自分の市町村の1枚を開きます。図で分からないときは、地番を伝えて相談先に聞くのが早いです。地番は登記で土地ごとに付いている番号で、住所の番地と違うことがあります(登記事項証明書や、固定資産税の課税明細書に載っています)。

宅地造成等工事規制区域は市街地や集落とその周り、特定盛土等規制区域は市街地や集落から離れていても、地形などから盛土で人家に害が出うる所です(県の事務申請等マニュアル1-2)。どちらに入るかで、許可・届出の規模が変わります(全国共通ページの「規制区域には2種類あります」)。

岐阜市は市内全域が宅地造成等工事規制区域なので、どちらの区域かを図で探す必要はありません(市の運用開始のページ)。

許可の規模

許可が要る工事の規模は、岐阜県で変わりますか

どんな工事に許可が要る?
どんな工事に許可が要る?
盛土で1mを超える崖なら許可
盛土で1mを超える崖なら許可

県と岐阜市の許可が要る規模は、全国の数字のままです。県のマニュアルと技術的基準ガイドラインにも、岐阜市の手引と施行細則にも、規模を変える定めはありません(県の事務申請等マニュアル1-4、岐阜市の手引1-4)。図の数字は、宅地造成等工事規制区域のものです。特定盛土等規制区域は許可の数字が大きく、そこに届かない工事でも、宅地造成等工事規制区域の数字を超えれば届出です。

工事の中身宅地造成等工事規制区域(岐阜市は全域)特定盛土等規制区域
盛土でできる崖1メートル超で許可2メートル超で許可、1メートル超で届出
切土でできる崖2メートル超で許可5メートル超で許可、2メートル超で届出
盛土と切土を合わせた崖2メートル超で許可5メートル超で許可、2メートル超で届出
盛土の高さ(崖の3行に当たらないとき)2メートル超で許可5メートル超で許可、2メートル超で届出
盛土・切土の面積(標高差が30センチメートルを超える部分)500平方メートル超で許可3,000平方メートル超で許可、500平方メートル超で届出
県の事務申請等マニュアル 表1-3・表1-4

届出は、着手の30日前までに出します(盛土規制法第27条第1項)。

規模を決める「崖」は、地面が30度より急な所(風化の著しくない硬い岩盤を除く)のことで、擁壁で覆った段差も崖に入ります。たとえば境界に擁壁を立て、内側に土を1メートルより高く盛ると、「盛土で高さ1メートルを超える崖」ができます。宅地造成等工事規制区域なら許可が要ります(全国共通ページの「擁壁を造る・造り替えるだけでも、許可は要りますか」)。県の「よくあるご質問と回答」(令和7年2月21日時点)でも、宅地造成等工事規制区域で200平方メートルの農地を1.2メートル盛り、道路側を除く境界をL型擁壁で土留めする工事は、許可の対象です(W3-4)。敷地の四方をすべて擁壁で囲んでも、擁壁を崖とみなします(W3-31)。

舗装・窪地の扱い

駐車場の舗装や、窪地の埋立て・埋戻しは、許可が要りますか

県知事が許可する土地では、面積500平方メートルを数えるとき、前後の標高差が30センチメートルを超える部分の面積を合計し、その標高差には舗装の厚さも入れます(県の事務申請等マニュアル1-6)。土を20センチメートル盛って15センチメートル舗装すれば、合わせて35センチメートルなので、その部分は面積に数えます。数えた面積が500平方メートルを超えれば、宅地造成等工事規制区域では、厚さの足りない部分も含めた全体が許可の対象です。岐阜市の手引(図1-4-1)も同じく標高差で面積を数えますが、舗装の厚さを入れるかは書かれていません。岐阜市で駐車場を造るなら、断面図を持って市に尋ねておきます。

県知事が許可する土地で、許可も届出も要らない工事には、次のようなものがあります。同じ表(同マニュアル1-7)には、道路や公園などの公共施設の用地での工事や、採石法などの許可を受けた採取も入っています(県のよくある質問 W3-8)。

  • まわりより低い窪地を、四方の高さに合わせてかさ上げし、平らにするだけの工事。平らにした面から上に盛る分が規模を超えれば、許可や届出の対象です。四方に水路などがあるときは、水路の天端(上の面。いくつもあれば最も低いもの)の高さを基準にします。盛土で造った堤のある貯水池や調整池などの人工の池を埋めるときは、規制の対象です。
  • 建物などを建てるときや壊すときに掘って、埋め戻すだけの工事。擁壁も工作物ですが、その内側を、もとの地面より高く埋めるのは、埋戻しではなく盛土です。
  • グラウンドなどを保つための土の敷きならしと、大雨や地震で被災した土地を被災前の形に戻す工事。壊れた擁壁が2メートルを超えるなら壊す工事の届出が、造り直す擁壁が2メートルを超えるなら擁壁の確認申請が、別に要ります。

窪地のかさ上げや埋戻しに当たるかは、工事の前と後の地盤の高さで決まります。設計者に断面図にしてもらい、着手の前に許可を出すところ(相談先)で確かめます。同じ工事でほかにも盛土・切土をするなら、その高さと面積も図に入れます。岐阜市の手引の許可を要しない工事の一覧(手引1-5)には、窪地のかさ上げ、解体に伴う掘削と今の地盤までの埋戻し、グラウンドの敷きならし、被災した土地の復旧が入っています。建物を建てるときの掘削・埋戻しは、この一覧に入っていないので、岐阜市の土地なら市に聞くのが確実です。

古い擁壁の造り替え

古い擁壁を造り替えるとき、許可は要りますか

県知事が許可する土地では、今ある宅地の擁壁を改修するだけで、新しく盛土・切土をしないなら、許可も、特定盛土等規制区域の届出も要りません(県のよくある質問 W3-5「盛土等の造成行為がなければ許可等の対象外」)。ただ、県のマニュアルは、工作物を造るときの掘削・埋戻しを許可も届出も要らない行為に挙げていますが、造り替えで擁壁の裏を掘って埋め戻すのがそれに当たるかは、マニュアルにもよくある質問にも書かれていません。擁壁の断面図を持って、工事の前に県の建築指導課に聞いてください。

擁壁の築造替えに伴う埋戻しは盛土に該当します。

岐阜市「盛土等の許可手続きの概要について(リーフレット)」(令和8年8月3日更新)1頁の注※1

岐阜市では、造り替えた擁壁の裏の埋戻しでできる崖(擁壁の面も崖です)の高さと面積で、許可が要るかを見ます。

許可の要らない造り直しでも、高さ2メートルを超える擁壁を壊すなら、一部だけでも、壊す工事の着手の14日前までに届出が要ります(県の事務申請等マニュアル10-2、全国共通ページの「2メートルを超える擁壁を壊すとき、届出は要りますか」)。造り直す擁壁が2メートルを超えるなら、擁壁の確認申請(工作物の確認)も要ります。

宅地造成等工事規制区域で今ある崖の上に盛るときは、新しく盛ってできる崖の高さで、許可が要るかを決めます。400平方メートルの土地で、高さ0.6メートルの崖の上に高さ1.1メートルの崖ができる盛土をするなら許可が要り、0.9メートルなら要りません。許可が要らなくても、今ある崖と合わせた全体が許可の規模を超えるなら、今ある崖も含めた全体の安全を確かめる必要があります(県の事務申請等マニュアル1-6、岐阜市の手引1-7)。どちらの資料も、土地の所有者などは許可の要否にかかわらず土地を安全に保つよう努める(盛土規制法第22条)、と注を付けています。今ある崖も含めた安全は、設計者に見てもらいます。

当社の製品

その擁壁、工場で造ってあります。盛土の崖を覆う擁壁が要ると分かったら、「土のねっこ」をご検討ください。鉄筋コンクリートのL型擁壁で、高さ500〜3,000mm。構造計算(政令第9条の4項目)と水抜穴は、製品の構造計算書と図面で示します——書類は当社が用意します。擁壁本体は工場で造ってあるので、現場で型枠を組んでコンクリートを養生する日数が要りません(基礎や埋め戻しの工程は、現場の施工計画で決めます)。崖の土砂を受け止める擁壁なら「やまがみ」です。全国対応。大臣認定擁壁も手配できます。

工場製の擁壁

工場製の擁壁は使えますか——大臣認定の扱い

大臣認定でないとだめ?
大臣認定でないとだめ?
コンクリート擁壁は2つの道
コンクリート擁壁は2つの道

許可の工事でできる崖は、原則として擁壁で覆います(全国共通ページの「崖ができたら、擁壁は要りますか」)。岐阜市では、「災害の防止上支障がない」と市が認めた土地なら、擁壁の代わりに、市長が認めた別の工法で済ませられることがあります(施行細則第6条)。

コンクリートの擁壁には、構造計算で確かめる道と、国土交通大臣の認定を受けた擁壁を使う道があります(大臣認定の擁壁と、認定のない擁壁)。県と岐阜市の技術的基準ガイドライン(第2版。県は令和8年4月、岐阜市は令和8年3月2日)は、擁壁の構造と大臣認定擁壁の項が同じ内容で、審査基準では擁壁の構造形式を「鉄筋コンクリート造、無筋コンクリート造、練積み造又は大臣認定擁壁(補強土壁等)のいずれかに該当すること。」としています。この審査基準は、鉄筋コンクリート造を工場製と現場打ちで分けていません。申請に付ける書類の表も同じで、構造計算書は鉄筋コンクリート造・無筋コンクリート造の擁壁に求め、大臣認定の認定書は大臣認定擁壁を使うときだけです(県の事務申請等マニュアル表5-2、岐阜市の手引2-3)。認定の無い工場製の擁壁をこの鉄筋コンクリート造として出せるかは、申請の前に県か岐阜市に確かめます。

特殊な材料又は構法による擁壁は、一般に次に掲げるものに分類される。これらの擁壁を使用する場合は、認定条件、設計条件について留意する必要がある。

岐阜県「盛土規制法に関する技術的基準ガイドライン」(第2版、令和8年4月)2(7)大臣認定擁壁の解説(29頁)

解説は続けて、分類の④に「プレキャスト製品による鉄筋コンクリート造擁壁」を挙げています(30頁。岐阜市のガイドラインも同じ)。その大臣認定の根拠は、政令第17条です。

第十七条 構造材料又は構造方法が第八条第一項第二号及び第九条から第十二条までの規定によらない擁壁で、国土交通大臣がこれらの規定による擁壁と同等以上の効力があると認めるものについては、これらの規定は、適用しない。

宅地造成及び特定盛土等規制法施行令 第17条(e-Gov法令検索・現行条文、2026年9月25日確認)

大臣認定は、政令の擁壁の規定(第8条第1項第2号と第9条〜第12条)によらない擁壁を、国土交通大臣が「同等以上」と認めて使えるようにする仕組みです。

許可を出すところ工場製の擁壁の扱い擁壁で申請に付けるもの
岐阜県知事(41市町村)構造計算書を付けて鉄筋コンクリート造として出せるかを、申請の前に県に確かめる(技術的基準ガイドラインの大臣認定擁壁の解説の分類④に「プレキャスト製品による鉄筋コンクリート造擁壁」)擁壁の断面図と背面図(縮尺50分の1以上)。鉄筋コンクリート造・無筋コンクリート造は構造計算書(大臣認定擁壁だけを使うなら不要)。大臣認定擁壁は、国土交通大臣の認定書、全国宅地擁壁技術協会の認証証明書、設計条件が分かる資料(製造工場と有効期間が書いてあるもの)
岐阜市構造計算書を付けて鉄筋コンクリート造として出せるかを、申請の前に市に確かめる(市の技術的基準ガイドラインの解説も同じ分類)擁壁の断面図と背面図(縮尺50分の1以上)。大臣認定擁壁以外の鉄筋コンクリート造・無筋コンクリート造は構造計算書。大臣認定擁壁は、認定書、認証証明書、設計条件が分かる資料(製造工場と有効期間)
県と岐阜市の技術的基準ガイドライン・申請の手引

完了検査と開発許可

完了検査と開発許可

県知事が許可する工事の完了検査には、埋め戻すと見えなくなる部分の工事写真が要り、その例に、L型擁壁の基礎・裏込材の寸法や、製品の名前と番号が挙がっています(県の事務申請等マニュアル9-5)。工場製のL型擁壁を据えるなら、埋め戻す前に写真を撮っておきます。

都市計画法の開発許可を受けて造成する土地では、開発許可を出す県や市の基準も擁壁にかかります。各務原市の開発許可の技術基準の概要では、隣の土地との高低差が1メートルを超える擁壁の審査の中身に「L型擁壁(プレキャスト製品…大臣認定品 現場打…名古屋市型 以外は構造計算)等」とあります。多治見市の土地開発指導要綱(令和8年4月1日)も、1,000平方メートル以上の開発許可の工事で市と設計協議をするときの添付書類に「二次製品擁壁についての宅地造成及び特定盛土等規制法施行令第17条に基づく認定書の写し」を挙げています。

「土のねっこ」を使うなら、構造計算書と製品の仕様をお出しします。申請の前に、それを持って許可を出すところの窓口で確かめてください。各務原市・多治見市で開発許可を受ける造成や、窓口で大臣認定擁壁が要ると言われたときは、当社で手配します。

建築確認

家を建てるとき、建築確認はどうなりますか

建築確認を取れば要らない?
建築確認を取れば要らない?
許可とは別の手続です
許可とは別の手続です

盛土規制法の許可と、建築基準法の確認は別の手続です(全国共通ページの「建築確認を受ければ、盛土規制法の許可は要りませんか」)。

令和7年4月1日以降に確認済証が交付される建築物の確認申請(計画通知を含む)には、「宅地造成及び特定盛土等規制法の規定に適合していることを証する書面」の添付が必要となります。

岐阜県「建築確認申請における適合性確認書面(盛土規制法関係)の添付について」(2026年3月23日更新)

県の案内では、この書面は次の6つのどれかです。

  1. 許可要否の判定チェックシート(許可が要ると判定されたら、その許可証の写しも)
  2. 盛土規制法の許可証の写し
  3. 都市計画法の開発許可(変更の許可・届出を含む)の写し
  4. 旧法(宅地造成等規制法)の許可証の写し(規制が始まったときに、旧法の許可の工事が終わっていなかったとき)
  5. 盛土規制法第21条・第40条の届出書の写し(規制が始まったときに、造成に着手していたとき)
  6. 盛土規制法施行規則第88条の適合証明書の写し

許可の要らない規模で家を建てるなら、許可要否の判定チェックシート(Excel)を書いて、確認申請に付けます(県のチラシ Q6)。チェックシートは県の相談のページから取れます。適合証明書は、その盛土・切土が盛土規制法に合うこと(許可が要らないことなど)の証明で、今ある盛土や擁壁の安全を証明するものではありません(県の事務申請等マニュアル10-4)。

岐阜市内で、指定確認検査機関(建築確認をする民間の機関)に確認申請を出すなら、許可不要の適合証明書が要るかは、その機関が判断します。要るなら、申請から発行まで数週間かかります。市は、許可要否の判断チェックシートを使うことも検討するよう案内しています(市のリーフレット Q10)。

家の建築確認とは別に、擁壁にも確認申請(工作物の確認)があります。盛土規制法の許可の要らない工事で高さ2メートルを超える擁壁を造るなら、これが要ります(建築基準法第88条第1項・施行令第138条)。崖の近くに家を建てるなら、建物の側の決まりの岐阜県のがけ条例(岐阜県建築基準条例)もかかります。

期間と手数料

許可はいつ下りて、手数料はいくらですか

許可を出すところ標準処理期間(盛土・切土)手数料(500㎡以内の盛土・切土)
岐阜県知事(41市町村)電子申請30日、書類申請44日16,000円
岐阜市30日(事前審査のあとの申請から)16,000円
県の事務申請等マニュアル・手数料のページと岐阜市の手引

標準処理期間は、申請が出てから許可が出るまでの目安です。県と岐阜市は、土日・祝日などの閉庁日を除いて数え、県の書類申請の44日は暦でおよそ2か月です。県の日数には、書類の不備を直す期間のほか、追加の資料を求められてから出すまでの期間も入らず、規模や構造計算の確認によっては延びます(県の事務申請等マニュアル3-5)。

岐阜市は、許可申請の前に事前審査があり、目安は3週間です(修正の期間は除く)。市の日数は、擁壁のない1,000平方メートル以内の平地での許可を想定したもので、案件によって違います(市の手引の許可申請の流れ)。

土石の堆積の許可は、県が電子申請14日・書類申請28日、岐阜市が14日で、手数料は500平方メートル以内ならどちらも11,000円です。

手数料は、盛土・切土をする土地の面積で上がります。県の額は次のとおりで、中間検査・変更・適合証明の手数料も含めて、岐阜市も同じ額です(市の手引2-2。根拠は岐阜市手数料徴収条例)。

土地の面積盛土・切土の許可土石の堆積の許可
500平方メートル以下16,000円11,000円
500平方メートル超 1,000平方メートル以下28,000円14,000円
1,000平方メートル超 2,000平方メートル以下39,000円16,000円
2,000平方メートル超 3,000平方メートル以下57,000円20,000円
3,000平方メートル超 5,000平方メートル以下66,000円28,000円
5,000平方メートル超 10,000平方メートル以下90,000円32,000円
10,000平方メートル超 20,000平方メートル以下140,000円38,000円
20,000平方メートル超 40,000平方メートル以下220,000円53,000円
40,000平方メートル超 70,000平方メートル以下350,000円72,000円
70,000平方メートル超 100,000平方メートル以下490,000円110,000円
100,000平方メートル超630,000円130,000円
岐阜県「盛土規制法 申請手数料」(2026年4月1日更新)

中間検査が要る規模の工事は、中間検査の手数料が別にかかります。県の額は、盛土・切土の面積が1,000平方メートル以下なら2,900円で、面積で上がり、100,000平方メートル超は57,000円です。変更の許可は、設計の変更が面積に応じた許可の手数料の10分の1、土地を足すなら足した面積の額、そのほかの変更(工事主が変わるときなど)が10,000円で、合計の上限は630,000円(土石の堆積は130,000円)です。適合証明書は1通400円です。

どれも県・市に払う手数料で、申請に付ける図面や構造計算書を用意する費用は、別にかかります。擁壁の図面と構造計算書は、当社が用意します。

市町村の条例

市町村の条例で、別に手続が要ることはありますか

盛土規制法とは別に、岐阜県には県の土砂の条例(岐阜県埋立て等の規制に関する条例)があります。環境基準に合わない土砂での埋立てや盛土は禁止で、ほかの場所から持ち込んだ土砂で3,000平方メートル以上を埋め立てる・盛る事業(特定事業)には、あらかじめ知事の許可が要ります(県の条例のページ)。

盛土規制法の許可を受ける工事でも、特定事業に当たれば、条例の許可は別に要ります(県のよくある質問 3-11)。ただし、盛土規制法の許可が要る工事なら、工事中の崩れを防ぐ措置と構造の基準は、条例の審査から外れます(条例第12条第2項・施行規則第9条)。申請先は土地のある地域の県事務所の環境課などで、岐阜市の土地は市の産業廃棄物指導課が相談を受けます(県の条例のページ)。

市町村の条例で、土砂の埋立てや盛土を規制しているところもあります。埋立てによる災害や土壌の汚染などを防ぐための条例で、市町によって、土地の所有者の同意や、周りの住民への説明を求めます。県の条例の許可を受ける3,000平方メートル以上の埋立ては、表の市町の条例の対象になりません(大野町・中津川市・輪之内町は対象を3,000平方メートル未満に限り、美濃市は規則第14条第2項、揖斐川町は規則第4条で外しています)。

市町村条例対象手続
大野町大野町埋立て等の規制に関する条例ほかの場所から持ち込んだ土砂で、区域の面積が1,000平方メートル以上3,000平方メートル未満(1,000平方メートル未満でも、一団の土地で3年以内の分と合わせて1,000平方メートル以上なら対象)あらかじめ町長の許可(条例第8条)
中津川市中津川市埋立て等の規制に関する条例ほかの場所から持ち込んだ土砂で、区域の面積が500平方メートル以上3,000平方メートル未満(同じ区域の中や隣の土地で行う分は一体とみなし、道路などを挟めば別の事業、と市が案内)あらかじめ市長の許可(条例第9条)
美濃市住みたいまち美濃市の環境を守る条例面積が1,000平方メートル以上で、高さか深さが今の地盤から1メートル以上の埋立て・盛土(1,000平方メートル未満でも、一団の土地で3年以内の分と合わせて1,000平方メートル以上なら対象)市長の許可(条例第32条)。申請の前に、隣の土地の所有者と周りの住民へ説明(規則第15条)
輪之内町輪之内町埋立て等の規制に関する条例ほかの場所から持ち込んだ土砂で、区域の面積が500平方メートル以上3,000平方メートル未満あらかじめ町長の許可(条例第10条)
揖斐川町揖斐川町土砂等の採取及び埋立て等に関する条例500平方メートル以上か500立方メートル以上の、砂利・土砂の採取と埋立て・盛土(隣接・近接の土地で、3年以内の同じ事業者の分は合算)。土地の所有者が自分で住む・使う建物を建てるための埋立ては対象外(規則第4条)土地の所有者の同意と、隣の土地の権利者と住民への説明会のあと、あらかじめ町長の許可(条例第7条・第11条)
各市町の公式ページ・例規(2026年9月25日に確認)

表の市町で計画するなら、盛土規制法の許可を受ける工事でも、条例の担当課と盛土規制法の窓口の両方に相談します。表の5市町の条例と、大野町を除く4市町の規則には、今の盛土規制法の許可を名指しして対象から外す定めがありません(揖斐川町の規則が外すのは、開発許可の区域の中の埋立てや、旧法の宅地造成等規制法の許可の工事として行う土の採取など)。

埋立てで擁壁を使うなら、県の条例の施行規則と、輪之内町・揖斐川町の規則が、擁壁の構造を宅地造成の政令に合わせるよう求めています(輪之内町・揖斐川町の規則は旧法の政令)。擁壁の図面は、条例の窓口にも見せます。

表の5市町は、地方自治研究機構の一覧で、令和5年3月31日時点の土砂埋立ての条例として載っている岐阜県内の市町です。同じページの、盛土規制法の施行後に条例を作った・改めた市町村の例(令和7年5月26日時点)に、岐阜県の市町村はありません。ただ、これは例を挙げた表なので、表に無い市町村でも、土地のある市町村の環境の担当課に一度問い合わせてください。

相談先

相談先——まず、どこに連絡しますか

相談の受け口は、県知事が許可する41市町村なら県の相談のページの電子フォームかメール(kenshi-morido@govt.pref.gifu.jp)です。岐阜市は市の専用フォームで、市の盛土規制法のページの終わりの「このページに関するお問い合わせ」から開きます。県は、前もって連絡せずに県庁へ行くと対応できないことがある、としています。個人で家の工事をする人も、同じフォームかメールで連絡できます。表の電話は、窓口と建築事務所の番号です。

土地のある市町村相談・審査の窓口電話
岐阜市岐阜市 まちづくり推進部 開発・盛土指導課(中間検査・完了検査・定期報告も市)058-214-4509
羽島市・各務原市・山県市・瑞穂市・本巣市・岐南町・笠松町・北方町岐阜県 都市建築部 建築指導課 開発・盛土係(中間検査・完了検査・定期報告も同じ係)058-272-1111(内線4794)
大垣市・海津市・養老町・垂井町・関ケ原町・神戸町・輪之内町・安八町・揖斐川町・大野町・池田町相談と審査は県の建築指導課 開発・盛土係。中間検査・完了検査・定期報告は岐阜・西濃建築事務所058-272-1111(内線4794)/0584-73-1111(建築事務所)
関市・美濃市・美濃加茂市・可児市・郡上市・坂祝町・富加町・川辺町・七宗町・八百津町・白川町・東白川村・御嵩町相談と審査は県の建築指導課 開発・盛土係。中間検査・完了検査・定期報告は中濃建築事務所058-272-1111(内線4794)/0574-25-3111(建築事務所)
多治見市・中津川市・瑞浪市・恵那市・土岐市相談と審査は県の建築指導課 開発・盛土係。中間検査・完了検査・定期報告は東濃建築事務所058-272-1111(内線4794)/0572-23-1111(建築事務所)
高山市・飛騨市・下呂市・白川村相談と審査は県の建築指導課 開発・盛土係。中間検査・完了検査・定期報告は飛騨建築事務所058-272-1111(内線4794)/0577-33-1111(建築事務所)
県の申請窓口のページ(2026年8月13日更新)と岐阜市のページ

開発許可を受けた工事の中間検査・定期報告は、県が出した開発許可なら、許可を出した県の建築事務所が窓口です。次の5市が出した開発許可は、市の窓口に出します(県の事務申請等マニュアル13)。

申請の出し方

申請の出し方

県に相談するときは、許可が要るかどうかを、まず許可要否の判定チェックシートで確かめておきます。県の相談のページの案内では、相談書(Word)は必須で、ほかは相談の中身に応じて、土地の平面図(盛土・切土や土石の堆積をする部分の面積、今と計画の地盤高、擁壁で覆う部分を含めた崖の位置)、断面図、求積図、擁壁や排水施設の図面、現況写真、チェックシートを付けます。図面の形式は問わない、としています。

申請の前の事前協議(任意)は、県の別のフォームか郵送で出せます(県の事務申請等マニュアル4)。申請は電子申請が原則で、書類で出すなら、先に担当の窓口に連絡して日を決めてから行きます(県の申請窓口のページ)。中間検査は、地盤に水抜きの管(暗渠排水管)を入れ終わってから4日以内、完了検査は工事が終わってから4日以内に、表の検査の窓口へ申請します(同マニュアル9-5・9-6)。

申請を設計者などに代わりに出してもらうなら、設計の資格だけでは足りず、行政書士などの資格が要ります(県のよくある質問 4-14)。建物を建てる工事なら、建築士も申請の書類を作れます(県の事務申請等マニュアル表5-2の注9)。

岐阜市の土地は、市の開発・盛土指導課が相談を受けます。相談の中身によっては、回答までに1〜2週間ほどかかることもあります。面積1ヘクタール以上の開発などでは、市の土地開発事業の事前協議が先に要ります(どちらも市の手引の許可申請の流れ)。市への申請は書類で出します(県の申請窓口のページ)。

当社の製品

窓口に行く前に、使える擁壁と概算を知っておく

窓口での相談は、盛土・切土の高さと面積、擁壁の位置と高さが決まっているほど早く進みます。図面か現場の情報を送っていただければ、工場製の擁壁「土のねっこ」「土地分け丸」のうち使える製品と概算をお答えします。申請に必要な図面と構造計算書も当社で用意します。全国対応——大臣認定擁壁も手配できます。

  1. 敷地の図面を送る(図面が無ければ、段差の高さと長さ、現場の写真と住所)
  2. 当社から、使える製品と概算をお答えする(計画に使えるかは、③の書類を持って窓口で確認します)
  3. 当社で、製品の図面と構造計算書を作る
  4. 工事主が許可を申請する(設計者に頼むのが一般的です)。許可が下りてから、施工業者さんが根切りなどの掘削も含めて工事に着手

お電話は 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)。

窓口に行く前に。擁壁の図面と構造計算書は当社が用意します。全国対応。窓口には、その図面を持って行けます。 擁壁を相談する ☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)

【無料の判定アプリ】自分の工事に許可が要りそうかを確かめる。盛土の高さ・崖の高さ・面積を入れると、盛土規制法の許可が要りそうかの目安と、相談する窓口が分かります(登録不要)。

盛土規制法の判定アプリを開く(無料)

窓口だけ探すなら「窓口さがし」アプリ(無料)

お問い合わせ

相談と見積(無料)

土のねっこが使えるか、図面か、段差の高さと長さ・現場の写真・住所からお答えします。図面と構造計算書は当社でご準備できます。

当社は擁壁のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。

全国に配送します(沖縄・北海道・離島を除く)

お電話でも受け付けています。☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)

出典

手引も条例も手数料も改正されます。県のページは各ページの更新日、市町村のページは2026年9月25日の時点の内容です。申請の前に、現行の資料と窓口で確かめてください。

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