岡山県の盛土規制法——窓口・手数料と、擁壁の扱い

岡山県の盛土規制法

岡山で盛土・切土・擁壁の工事をする人、造成した土地を買う人へ。

岡山県で盛土規制法の許可を出すのは、土地のある市町村で3通りに分かれます。岡山市と倉敷市は、市が許可します(区域の指定も市)。玉野市と笠岡市は、区域を県が指定し、許可は市長が出します。残る23市町村は県知事の許可で、申請書を土地のある市町村役場の担当課に出し、県の建築指導課盛土対策班が審査します。県が指定した区域では、令和7年4月1日に規制が始まりました(岡山市・倉敷市も同じ日です)。県と4市は、共通の手引(令和8年4月)で審査します。

まずすること

まず、何を確かめればいいですか

工事の前に、この順で進めてください。

  1. 土地がどの区域に入るかを、県か市の区域図で確かめる(区域図のありか)。県内は全域が、2種類の区域のどちらかに入っています。
  2. 盛土・切土の高さと面積、できる崖の高さを設計者に出してもらう。許可が要るかは、まずこの数字で決まります。
  3. 工事に着手する前に、許可を出すところへ相談する。県知事が許可する土地は県の盛土対策班に、4市の土地はそれぞれの市に相談します(相談先の表)。県は、許可まで約1.5か月と見込んでいました。書類を直す期間などは数えていないので、実際にはもっと長くかかることがあります(期間の見込みと手数料)。図面と構造計算書をそろえる期間も見込んで、着手したい日から逆算して始めてください。
  4. 同意と周知を済ませて申請し、許可が下りてから着手する。許可が要る工事なら、申請の前に、土地の所有者や借地人など、土地を使う権利を持つ人全員の同意を取り、周りの住民に工事の内容を周知します(手引 第一編2.1.2・2.1.5)。根切りなどの掘削も、許可の前には始められません。特定盛土等規制区域で届出だけの工事なら、着手の30日前までに届け出ます。
まず、何から始める?
まず、何から始める?
着手の前に、窓口へ
着手の前に、窓口へ

当社の製品

盛土の崖を覆う擁壁は、工場で造った「土のねっこ」で。申請に要る図面と構造計算書も、当社が用意します。全国対応。大臣認定擁壁も手配できます

当社は擁壁のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。図面が無ければ、段差の高さと長さ、現場の写真と住所から始められます。お電話は ☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)。

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許可が要る工事の規模、擁壁の構造計算や水抜穴、検査、罰則は、大枠が全国共通の法律・政令・省令で決まっています。規模や数字の一部は、県や市が条例・規則で変えられます(岡山県での規模)。条文と図は盛土規制法の全国共通ページにあります。

土地を買う前に

造成済みの土地を買う前に、どこで確かめれば良いか

造成済みの土地を買うなら、契約の前に、その造成が盛土規制法の許可を受けたものか、完了検査の検査済証(造成の検査のもので、家の建築確認の検査済証とは別の書類)があるかを売主に聞いてください(聞き方は全国共通ページの冒頭「造成済みの土地を買う前に」)。許可を受けた工事は、許可を出したところが公表しています。県知事が許可した工事は県の「おかやま全県統合型GIS」、岡山市は「盛土規制法に基づく許可及び届出の公表」のページ(許可一覧のPDFと位置図)、玉野市は「玉野市統合型GIS」で見られます。倉敷市と笠岡市が許可した工事は、それぞれの市の窓口で聞きます。区域が指定された令和7年4月1日からあとに都市計画法の開発許可を受けた造成は、盛土規制法の許可が要る規模なら、その許可も受けた扱いになります(盛土規制法第15条第2項・第34条第2項)。その記録は、開発許可の記録の「開発登録簿」で見られます(手引 第一編3.2)。閲覧は、開発許可を出したところに頼みます(県知事の開発許可の担当は県の建築指導課開発指導班、4市は相談先の表と同じ課。手引 第一編1.6)。

許可の一覧に載っていても、完了検査に合格したかは検査済証で確かめます。一覧で見つからないときや、売主が検査済証を見せられないときは、土地の所在地を伝えて、許可を出すところ(相談先の表。岡山市は窓口で)に記録を聞きます。令和7年3月31日まで、旧法(宅地造成等規制法)の許可が要ったのは、旧法の規制区域の中だけでした。令和6年度までに旧法の許可を受けた工事は、令和7年4月1日のあとも旧法の手続で完了検査を受けます(県の盛土規制法のページ)。旧法の区域の外でそれより前に造成された土地には、この許可の記録がありません。記録が見つからない土地は、擁壁の図面や構造計算書が残っていないかを売主に確かめ、今の擁壁の状態を、契約の前に設計者に見てもらってください。頼める設計者に心当たりが無ければ、岡山県建築士事務所協会の会員の一覧から、近くの設計事務所を探せます。造り替えるときに使える製品と概算は、当社にご相談ください(地域によっては、施工業者さんのご紹介もできます)。

許可を出すところ

岡山県で、許可を出すのはどこですか

土地のある市町村区域を指定した日区域許可を出すのは
岡山市(政令市)令和7年4月1日(市が指定)市全域を、2種類の区域に分けて指定(どちらの区域かは市の区域図で)岡山市長
倉敷市(中核市)令和7年4月1日(市が指定)市全域が宅地造成等工事規制区域。特定盛土等規制区域は指定なし倉敷市長
玉野市(事務処理市)令和7年4月1日(県が指定)県の区域図のとおり玉野市長
笠岡市(事務処理市)令和7年4月1日(県が指定)県の区域図のとおり笠岡市長
ほかの23市町村(津山・井原・総社・高梁・新見・備前・瀬戸内・赤磐・真庭・美作・浅口・和気・早島・里庄・矢掛・新庄・鏡野・勝央・奈義・西粟倉・久米南・美咲・吉備中央)令和7年4月1日(県が指定)県の区域図のとおり岡山県知事(審査は県の建築指導課盛土対策班)
県の盛土規制法のページ・手引と、4市のページ

許可を行うのは、都道府県知事、指定都市の長、中核市の長及び地方自治法第252条の17の2の規定に基づく事務処理市町村の長で、岡山県内では、県、岡山市、倉敷市、玉野市及び笠岡市です。

岡山県・岡山市・倉敷市・玉野市・笠岡市「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく許可申請の手引き」(令和8年4月)第一編1.1(2)(1-1頁)

23市町村の役場は、申請書を受け付けて県に送る窓口で、許可は出しません(同じ手引 第一編1.5の「県への経由市町村」)。

区域図

自分の土地が区域に入っているかは、どこで見られますか

うちの土地は規制区域?
うちの土地は規制区域?
区域は2種類。県が指定します
区域は2種類。県が指定します

県が指定した区域(県知事が許可する23市町村と、玉野市・笠岡市)は、県の「規制区域図」のページで調べます(玉野市と笠岡市のページも、県の図を案内しています)。全県版と市町村ごとの図があり、どちらもPDFです。全県版は約24MB、市町村ごとの図も3〜51MBあるので、ケータイなら土地のある市町村の図だけを開きます。同じ区域は、県の「おかやま全県統合型GIS」と「おかやまインフラボックス」の地図でも見られます(県の盛土規制法のページ)。図で分からないときは、地番を伝えて相談先に聞くのが早いです(岡山市は窓口で)。地番は登記で土地ごとに付いている番号で、住所の番地と違うことがあります(登記事項証明書や、固定資産税の課税明細書に載っています)。

宅地造成等工事規制区域は、市街地や集落、その周辺などです。特定盛土等規制区域は、市街地や集落から離れていても、地形の条件によっては、盛土で人家などに被害が出うる所です(県の説明)。どちらに入るかで、許可・届出が要る規模が変わります。

岡山市と倉敷市の土地は、市のページで調べます。

許可の規模

許可が要る工事の規模は、岡山県で変わりますか

どんな工事に許可が要る?
どんな工事に許可が要る?
盛土で1mを超える崖なら許可
盛土で1mを超える崖なら許可

岡山県で許可が要る規模は、全国の数字のままです。共通の手引(令和8年4月)も、県と市がそれぞれ出している規模の案内(チラシ)も同じ数字で、玉野市と笠岡市の施行細則(法律を運用するための細かい決まりを、市が定めた規則)にも、規模を変える条はありません。倉敷市には特定盛土等規制区域が無いので、市内はどこでも宅地造成等工事規制区域の数字で判断します。

図の数字で許可が要るのは、宅地造成等工事規制区域です。特定盛土等規制区域(県が指定した区域の一部と、岡山市の一部)では、盛土で高さ2メートルを超える崖、切土で5メートルを超える崖、盛土と切土を同時にして5メートルを超える崖ができる工事と、高さ5メートルを超える盛土、面積3,000平方メートルを超える盛土・切土に許可が要ります。それより小さくても、盛土で1メートルを超える崖、切土で2メートルを超える崖、高さ2メートルを超える盛土、面積500平方メートルを超える盛土・切土などは、着手の30日前までに届出が要ります(手引 第一編2.2.1)。

規模を決める「崖」は、地面が30度より急な所(硬い岩盤は除きます。風化が著しい岩盤は崖に入ります)のことで、擁壁で覆った段差も崖に入ります。たとえば境界に擁壁を立て、内側に土を1メートルより高く盛ると、「盛土で高さ1メートルを超える崖」ができます。宅地造成等工事規制区域なら許可が要ります(全国共通ページの「擁壁を造る・造り替えるだけでも、許可は要りますか」)。

面積500平方メートルは、高さが30センチメートルを超えて変わる部分で数える

・盛土又は切土をする前後の地盤面の標高の差が30cmを超える部分と超えない部分がある場合は、下図に示すとおり30cmを超える部分の面積により、規制対象規模か判断します。

・上記により規制対象の場合は、30cmを超えない部分を含めた全体が許可等の対象です。

県と4市の「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく許可申請の手引き」(令和8年4月)第一編1.8.4(5)(1-30頁)

たとえば盛土・切土をする土地が600平方メートルでも、高さが30センチメートルを超えて変わる部分が400平方メートルなら、面積(500平方メートル超)の基準には届きません。崖や盛土の高さでも基準を超えなければ、許可は要りません。前の盛土の隣で盛るときは、前の工事と合わせた範囲で規模を見るのが原則です。平地の盛土が終わって1年たってから隣に盛るときなどは、別の工事として扱います(同じ手引 第一編1.8.4(7))。

舗装・窪地の扱い

駐車場の舗装や、窪地の埋立て・埋戻しは、許可が要りますか

舗装に使用するアスファルト混合物、コンクリート又はモルタルは、土に該当しないものと取り扱います。ただし、規制対象行為に該当する盛土等で許可を要する規模のものと一体で行う計画のものは、その部分も含めて技術的基準への適合を確認します。

県と4市の「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく許可申請の手引き」(令和8年4月)第一編1.8.4(1)(1-26頁)

舗装の厚さは盛土の高さに数えませんが、許可が要る盛土と一緒に舗装するなら、舗装も審査に入ります。周りの地盤の高さまで土を入れる「埋戻し」も盛土に数えず、周りより高く盛った部分を盛土として見ます。手引では、次の工事も規制の対象外です(どれも第一編1.8.4)。

  • 建物や擁壁などを造るために掘って、周りの地盤の高さまで埋め戻すこと。擁壁の内側を元の地面より高く埋めるのは、埋戻しではなく盛土です
  • 建物などを壊したあと、基礎などを撤去するために掘って(床掘)、周りの地盤の高さまで埋め戻すこと
  • 建物の一部が擁壁を兼ねる工事(同じ工事で、ほかにも盛土・切土をするなら、それは高さと面積で見ます)
  • 採石場の跡地などの、周りより低い窪地を、周りの高さに合わせて平らにすること。周りより高く盛るなら、平らにした面から測った盛土の高さと面積で判断します。盛土の堤がある池(貯水池や調整池など)を埋めるなら、堤も埋める土と一体の盛土として扱い、堤の下の地盤から測った高さと面積で判断します
  • 自然災害で被災した土地を、盛土などで被災前の地形に戻すこと(被災前より高く盛るなら、この扱いに入りません)

これらに当たるかは自分で決めず、工事の前と後の地盤の高さを設計者に断面図にしてもらって、着手の前に許可を出すところ(相談先の表)で確かめます。

古い擁壁の造り替え

古い擁壁を造り替えるとき、許可は要りますか

通常の既存擁壁の改修等であって、土地の形質の変更を伴わない場合は、技術的基準への適合は求めません。ただし、構造が改修等の前後で大きく変わる場合や擁壁等が覆う崖面や擁壁等の位置の変化の程度、擁壁等を設置する盛土等の面積の変化の程度により規制対象となり技術的基準への適合を求める場合があります。

県と4市の「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく許可申請の手引き」(令和8年4月)第一編1.8.4(3)(1-29頁)

土地の形を変えずに古い擁壁を補修するだけ(ひび割れを埋めるなど)なら、許可は要りません。擁壁の構造を大きく変える、位置を動かす、擁壁の後ろに盛る範囲が広がる、といった造り替えは、許可が要ることがあります。たとえば石積みやブロック積みの擁壁を鉄筋コンクリートのL型に替えるのは、同じ場所・同じ高さでも擁壁の構造が変わる工事です。許可が要るかは、造り替えの前と後の断面図を持って、着手の前に窓口に相談してください。既存の崖に新しく盛土・切土をするなら、それでできる崖の高さで判断します(第一編1.8.4(2))。

許可の要らない造り直しでも、高さ2メートルを超える擁壁を壊すなら、壊す工事の着手の14日前までに届出が要ります(全国共通ページの「2メートルを超える擁壁を壊すとき、届出は要りますか」)。造り直す擁壁が2メートルを超えるなら、都市計画区域などの中では、擁壁の確認申請(工作物の確認)も要ります。許可を受けて造り直すなら、この届出と擁壁の確認申請は要りません(盛土規制法第21条第3項・第40条第3項、建築基準法第88条第4項)。

当社の製品

その擁壁、工場で造ってあります。盛土の崖を覆う擁壁が要ると分かったら、「土のねっこ」をご検討ください。鉄筋コンクリートのL型擁壁で、高さ500〜3,000mm。構造計算(政令第9条の4項目)と水抜穴は、製品の構造計算書と図面で示します——書類は当社が用意します。擁壁本体は工場で造ってあるので、現場で型枠を組んでコンクリートを養生する日数が要りません(基礎や埋め戻しの工程は、現場の施工計画で決めます)。崖の土砂を受け止める擁壁なら「やまがみ」です。全国対応。大臣認定擁壁も手配できます。

工場製の擁壁

工場製の擁壁は使えますか——大臣認定の扱い

大臣認定でないとだめ?
大臣認定でないとだめ?
コンクリート擁壁は2つの道
コンクリート擁壁は2つの道

県と4市の共通の手引(令和8年4月)には、工場製の擁壁に大臣認定を求める定めはありません。認定のない工場製の擁壁は、鉄筋コンクリート造の擁壁として構造計算書を付けて申請します。使えるかは、申請の前に許可を出すところの窓口で確かめます。手引の滑りの計算にも、工場製(「プレキャストコンクリート擁壁」)の摩擦係数の決まりがあります(第二編3.5.6)。国土交通大臣の認定を受けた擁壁も使えます(大臣認定の擁壁と、認定のない擁壁)。

大臣認定擁壁を使用する場合は、盛土規制法の技術的基準を満たしていることを確認する構造計算書等の添付は必要ありません。国土交通大臣認定書、製造工場認証証明書、構造図、計画の内容が認定条件を満たしていることを確認できる書類等を提出してください。

県と4市の「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく許可申請の手引き」(令和8年4月)第二編3.7(2-70頁)
擁壁申請に付けるもの(県と4市で同じ)
許可の工事で設けなければならない擁壁と、それ以外で高さ2メートルを超える擁壁擁壁の断面図と背面図(縮尺50分の1以上)
そのうち鉄筋コンクリート造・無筋コンクリート造構造計算書(擁壁の概要、構造計画、応力算定と断面算定)
大臣認定擁壁構造計算書の代わりに、国土交通大臣認定書・製造工場認証証明書・構造図と、計画が認定の条件を満たすことが分かる書類(第二編3.7)
高さ5メートルを超える擁壁設計者の資格に関する申告書
共通の手引(令和8年4月)第三編3.2の図書一覧

都市計画法の開発許可を受けて造成する土地では、開発許可の手引(県と4市で共通)の擁壁の基準もかかります。

チ 二次製品擁壁の使用
宅地造成等規制法に基づく国土交通大臣認定の製品は、使用することができるが、その場合、認定書、製造工場の認証証明書、構造図、詳細図、使用条件等を添付すること。
なお、宅地造成工事規制区域内において、宅地造成等規制法施行令第6条から第10条に定める「義務設置の擁壁」の構造規定を満たす擁壁以外の特殊な材料又は構法による擁壁を使用する場合は、宅地造成等規制法施行令第14条の規定により、国土交通大臣の認定した擁壁を用いなければならない。

岡山県・岡山市・倉敷市・玉野市・笠岡市「都市計画法に基づく開発許可申請の手引き」(令和8年4月)第二編 6(2)④チ(2-98頁)

「宅地造成等規制法施行令第14条」は、今の盛土規制法の施行令では第17条(大臣認定擁壁)に当たります。

第十七条 構造材料又は構造方法が第八条第一項第二号及び第九条から第十二条までの規定によらない擁壁で、国土交通大臣がこれらの規定による擁壁と同等以上の効力があると認めるものについては、これらの規定は、適用しない。

宅地造成及び特定盛土等規制法施行令 第17条(e-Gov法令検索・現行条文、2026年9月26日確認)

開発許可の工事で認定の無い工場製の擁壁を使うなら、構造計算書で通るかを、申請の前に開発許可の窓口にも聞いてください。

擁壁の代わりと根入れ

擁壁の代わりに、空石積みなどの工法を使える土地はありますか

崖ができたら擁壁は要る?
崖ができたら擁壁は要る?
許可の工事の崖は、原則擁壁で
許可の工事の崖は、原則擁壁で

許可の工事でできた崖は、擁壁で覆うのが原則です(全国共通ページの「崖ができたら、擁壁は要りますか」)。ただ、災害の防止上支障がないと認められる土地では、擁壁の代わりに空石積み工・板柵工・筋工・鋼矢板工・コンクリート矢板工などの措置が認められることがあります(県・玉野市・笠岡市の施行細則 第9条)。たとえば、崖の下に続く土地が公園や広場になっている(なる予定の)土地です。こうした工法を使いたいときは、先に許可を出すところに相談します(手引 第二編3.10)。

擁壁を地面に埋める深さ(根入れ)は、擁壁の種類で変わりますか

水抜穴と根入れは?
水抜穴と根入れは?
3㎡に1か所・内径75mm以上
3㎡に1か所・内径75mm以上

根入れ深さは、基礎底版が地表に出ないよう、排水施設等の構造物より十分な余裕をみて設定しなければなりません。根入れ深さの基準は、練積み造擁壁以外の擁壁も共通です。
(1)一般部における擁壁の場合
一般部における擁壁の根入れは、土質に応じて、35cm以上かつ擁壁高さの15%以上、または45cm以上かつ擁壁高さの20%以上とする必要があります。

県と4市の「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく許可申請の手引き」(令和8年4月)第二編3.4.1(2-35頁)

35センチメートル・15%になるのは、岩・砂利・真砂土・関東ローム・硬質粘土などの地盤で、そのほかの土は45センチメートル・20%です(政令別表第四の第一種・第二種と第三種)。擁壁の前にU字溝などを置き、その深さが30センチメートルを超えるなら、根入れは水路の底から測ります。川・水路・道路のそばの擁壁は、それぞれの管理者と協議して決められます(3.4.1)。水抜穴は内径7.5センチメートル以上で、3平方メートルに1か所の割合で千鳥(互い違い)に並べます(3.4.2)。

許可の工事に高さ3メートルを超える擁壁があるときは、基礎の床掘りと型枠の組立て、配筋(鉄筋コンクリート造のとき)、擁壁の高さが計画の半分になる工程のそれぞれに達する7日前までに、許可を出すところへ報告します(手引 第一編2.1.16 表2.1.10(1-63頁)、県・玉野市・笠岡市の施行細則 第20条第2項)。

「土のねっこ」を使うなら、構造計算書と製品の仕様をお出しします。根入れの深さも、この手引の数字に合わせて図面で決めます。申請の前に窓口へ相談するときは、それを持って行ってください。開発許可で造成するなら、開発許可の窓口にも同じ書類を持って行きます。大臣認定擁壁が要ると言われたら、当社で手配します。

建築確認

家を建てるとき、建築確認はどうなりますか

建築確認を取れば要らない?
建築確認を取れば要らない?
許可とは別の手続です
許可とは別の手続です

家の建築確認が要る計画なら、盛土規制法の許可を受けても、それは別に受けます(全国共通ページの「建築確認を受ければ、盛土規制法の許可は要りませんか」)。

県内の建築確認を行う特定行政庁又は指定確認検査機関においては、建築確認申請にP1-13「第一編 1.8.1 手続きの要否の判定フロー」が添付されることにより、盛土規制法に適合していることを確認することとしています。

県と4市の「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく許可申請の手引き」(令和8年4月)第一編2.5(1-77頁)

許可を受ける工事なら、確認の申請に付けるのは許可証の写しです(同じ手引 2.5)。許可の要らない工事(届出で済むか、手続が要らない工事)なら、県の様式集にある「建築基準法用手続の要否の判定フロー」で、たどった線に色を付けて確認申請書に付けます。岡山市の建築指導課に確認を申請するなら、市の様式「【岡山市】盛土規制法フロー」を2部付けます(市の「建築確認における盛土規制法について」。指定確認検査機関に出すなら、その機関に聞きます)。判定フローは手続が要るかを判断するもので、今の敷地や既存の盛土が盛土規制法に合っているかを判断するものではありません(手引 2.5)。

許可を受けた工事で設ける擁壁は、擁壁の確認申請(工作物の確認)が要りません(手引 第一編3.1)。許可の要らない工事で高さ2メートルを超える擁壁を造るなら、都市計画区域などの中では、擁壁の確認申請が要ります。都市計画法の開発許可を受ける工事で造る擁壁などは要りません(建築基準法第88条第1項・第4項、施行令第138条第1項第5号)。

期間と手数料

許可はいつ下りて、手数料はいくらですか

許可を出すところ標準処理期間(盛土・切土)手数料(500㎡以内の盛土・切土)
岡山県知事(23市町村)約1.5か月(令和7年の説明会で県が示した見込み。市町村役場を通す日数を含む)16,820円
岡山市市に確かめる15,000円
倉敷市市に確かめる15,000円
玉野市市に確かめる16,000円
笠岡市市に確かめる15,990円(完了検査を含む)
県(令和8年4月1日から)と4市の手数料の案内

県の約1.5か月は、令和7年1〜2月の事業者向け説明会の「質問と回答」で県が示した見込みで、事前相談と、指摘を受けて書類を直す期間は入りません。同じ回答で、県は中間検査1回に約2週間、完了検査に約1か月を見込んでいました。この資料は今は県のページに載っていないので、今の見込みは盛土対策班に聞くのが確かです。4市は、盛土規制法のページと手数料の案内に日数を載せていません。急ぐ工事なら、市の窓口で先に聞いておきます。

土石の堆積は、あとで取り除く前提で、土や石を積んでおくことです。造成や建物などの工事に使う土石や、その工事で出た土石を、工事の現場かその近くに一時的に置くだけなら、許可も届出も要りません(手引 第一編1.8.2・1.8.4(4))。近くとは、隣の土地や道路をはさんだ向かいの土地など、現場の責任者(主任技術者)が現場と一緒に管理できる所です。これに当たるか迷うときは、積む前に相談先に聞きます。土石の堆積の許可の手数料は、500平方メートル以内で、県が11,830円、岡山市が10,000円、倉敷市と玉野市が11,000円、笠岡市が11,250円です。県は説明会の同じ回答で、土石の堆積の許可までを約3週間と見込んでいました。

県知事が許可する23市町村の土地では、手数料は盛土・切土をする土地の面積で上がります(県の額)。4市の、面積が500平方メートルを超えるときの額は、岡山市・倉敷市・玉野市・笠岡市の手数料一覧で見られます。

土地の面積盛土・切土の許可土石の堆積の許可
500平方メートル以内16,820円11,830円
500平方メートル超 1,000平方メートル以内28,640円14,330円
1,000平方メートル超 2,000平方メートル以内40,480円16,820円
2,000平方メートル超 3,000平方メートル以内59,780円20,550円
3,000平方メートル超 5,000平方メートル以内68,490円29,280円
5,000平方メートル超 10,000平方メートル以内93,400円33,000円
10,000平方メートル超 20,000平方メートル以内149,430円39,850円
20,000平方メートル超 40,000平方メートル以内230,360円54,800円
40,000平方メートル超 70,000平方メートル以内361,100円74,720円
70,000平方メートル超 100,000平方メートル以内510,520円112,070円
100,000平方メートル超659,930円136,970円
県の手数料一覧(R8.4.1~)。県知事が許可する23市町村の額

中間検査が要る規模の工事は、中間検査の手数料が別にかかります。県の額は、盛土・切土の面積が20,000平方メートル以内なら13,360円で、面積で上がり、100,000平方メートル超は52,810円です。20,000平方メートル以内の中間検査は、岡山市が10,000円、倉敷市が4,000円、玉野市が13,000円、笠岡市が12,890円です。県の変更の許可は、変更の中身と面積で額が決まり(設計者の変更などは10,000円)、上限は盛土・切土で659,930円、土石の堆積で136,970円です。

市町村の条例

市町村の条例で、別に手続が要ることはありますか

大きな開発には、岡山県県土保全条例もかかります。

岡山県県土保全条例により、10ha以上の大規模な開発行為をしようとする事業主は、土地の所有権その他土地の利用権を取得する契約締結前に、開発行為事前協議申出書によって知事と協議をしなければなりません。なお、1ha以上の開発行為については、本条例に基づく知事の許可が必要ですが、盛土規制法の許可を要するものは、本条例に基づく許可は不要です。また、岡山市における開発行為及び倉敷市における10ha未満の開発行為についても、本条例に基づく許可は不要です。

県と4市の「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく許可申請の手引き」(令和8年4月)第一編3.1(5)(1-87〜1-88頁)

県の県土保全条例のページは、岡山市の全域と倉敷市の10ヘクタール未満の開発には、平成21年4月1日から「各市の条例が適用」としています。岡山市では、このとき「岡山市埋立行為等の規制に関する条例」が、1万平方メートル以上の埋立てや土砂の採取も対象にしました(市のページ)。この条例は、倉敷市の同じ名前の条例とともに、盛土規制法の運用開始にあわせて令和7年4月1日に廃止されています。岡山市・倉敷市で大きな開発をするなら、市の開発指導課に、盛土規制法と都市計画法のほかに要る手続が無いかを聞いておきます。ほかの市町村で1ヘクタール以上の開発を考えているなら、先に市町村の開発担当課か県民局の地域政策部に相談します(県のページ)。

岡山市の都市計画区域の外(御津・建部地区)で、建物などを建てるために1,000平方メートル以上1万平方メートル未満の土地を造成するなら、あらかじめ市長への届出と協議が要ります(岡山市都市計画区域外の開発事業の調整に関する条例 第2条・第4条)。相談は、御津支所(086-724-1114)か建部支所(086-722-1113)の産業建設課です。

盛土を規制する市町村の条例では、笠岡市が、笠岡湾干拓地の農地への盛土・埋立てを許可制にしています。干拓地の優良農地の環境を守り、災害を防ぐための条例で、盛土に使う土砂の検査も求めます。

市町村条例対象手続
笠岡市笠岡湾干拓地農地への土砂等による盛土等の規制に関する条例笠岡湾干拓地の優良農地で、1,000平方メートルを超える盛土・埋立て(施工の前1年以内に、隣か同じ土地で行った盛土・埋立てと合わせて1,000平方メートルを超えるときも)あらかじめ市長の許可(笠岡湾干拓土地改良区の同意書などを付ける)。着手から10日以内に届出、3か月ごとに報告
笠岡市の例規(2026年9月25日に確認)

笠岡市の条例と施行規則には、盛土規制法の許可を受ける工事を対象から外す定めがありません。干拓地の農地で盛土をするなら、盛土規制法の窓口の都市計画課(0865-69-2138)に、この条例の許可も要るかと、担当の課を聞いておきます。規則の施工基準では、盛土の高さは原則として隣の道路の面までで、法面は30度以下です。

表に無い市町村にも、条例のあるところがあります。早島町の例規集にある「早島町埋立行為等規制条例施行規則」(令和4年4月1日施行の版)は、800平方メートル未満の事業を町の許可の対象から外しています(隣か近くの土地で、1年以内に行った同じ種類の事業と合わせて800平方メートル以上になるときは、許可が要ります)。規則は、都市計画法の開発許可など、ほかの法令の許可を受ける事業も、町の許可が要らない事業として並べています(第3条第2項)。ただ、そこにある宅地造成の法律は旧法の名前(宅地造成等規制法)のままで、盛土規制法の許可を受ける工事がこれに当たるかは、規則の文だけでは分かりません。早島町で埋立てや盛土をするなら、盛土規制法の申請書を受け付ける町の建設課(086-482-0614)に、この条例の手続も要るかを確かめておきます。

このほかの市町村の土砂の条例は、地方自治研究機構の一覧(市町村の条例は令和5年3月31日時点、その後の動きは令和8年4月1日更新のページ)に、廃止された岡山市・倉敷市の条例のほかは載っていません。土地のある市町村に、盛土規制法のほかに要る手続が無いかを聞いてください。

相談先

相談先——まず、どこに電話しますか

土地のある市町村相談・審査の窓口電話
岡山市都市整備局 住宅・建築部 開発指導課 開発指導係086-803-1451(相談は窓口だけ)
倉敷市建設局 都市計画部 開発指導課086-426-3485
玉野市建設部 都市計画課 都市整備・空家対策係0863-32-5538
笠岡市建設部 都市計画課 都市計画係0865-69-2138
ほかの23市町村(津山・井原・総社・高梁・新見・備前・瀬戸内・赤磐・真庭・美作・浅口・和気・早島・里庄・矢掛・新庄・鏡野・勝央・奈義・西粟倉・久米南・美咲・吉備中央)岡山県 土木部 都市局 建築指導課 盛土対策班(申請書は土地のある市町村の窓口へ)086-226-7868
県の盛土規制法のページと4市のページ

盛土規制法に関する手続き・相談については、周辺土地の状況等、様々な情報に基づく個別的判断が必要であり、メールや電話による場合、当課と相談者の間において、認識に相違が生じる恐れがあるため、開発指導課窓口(本庁舎6階)においてのみ受付けています。

岡山市「宅地造成及び特定盛土等規制法(通称:盛土規制法)の施行について」(2026年4月1日)

岡山市の窓口は、市役所本庁舎(岡山市北区大供一丁目1番1号)の6階です。敷地の場所が分かる地図、公図(土地の区画と地番が分かる図。法務局で写しを取れます)、土地の登記事項証明書などを持って行きます(同じページ)。県の盛土対策班には、メール(kenmorido@pref.okayama.lg.jp)でも問い合わせられます(県の盛土規制法のページ)。県の窓口に行くときは、先に電話で予約します(県の許可申請・届出の周知チラシ、令和7年5月15日版)。

申請書の出し先

申請書の出し先

県知事が許可する23市町村の土地の申請書は、土地のある市町村の窓口に3部(県用・市町村用・申請者用)出します。4市の土地は、市の窓口に2部(市用・申請者用)です(手引 第三編3.1)。

土地のある市町村申請書を出す窓口電話
津山市都市計画課0868-32-2096
井原市都市施設課0866-62-9527
総社市都市計画課0866-92-8302
高梁市都市整備課0866-21-0238
新見市都市整備課0867-72-6157
備前市都市計画課0869-64-1834
瀬戸内市建築住宅課0869-22-2649
赤磐市建設課086-955-1485
真庭市まちづくり推進課0867-42-7781
美作市都市住宅課0868-72-6697
浅口市まちづくり課0865-44-9044
和気町都市建設課0869-93-1127
早島町建設課086-482-0614
里庄町農林建設課0865-64-7214
矢掛町建設課0866-82-1014
新庄村産業建設課0867-56-2628
鏡野町まちづくり課0868-54-2982
勝央町産業建設部0868-38-3113
奈義町地域整備課0868-36-4115
西粟倉村建設課0868-79-2231
久米南町総務企画課086-728-2111
美咲町地域みらい課0868-66-1191
吉備中央町企画課0866-54-1314
県と4市の手引の窓口の表(令和7年4月1日現在)

申請の手続を人に任せるなら、委任状を付けます。委任状には、任せた相手の行政書士登録番号などを書きます。建築を伴う工事なら、建築士にも任せられます(手引 第三編3.2)。許可を受けた工事に着手する前には、現場に掲げた盛土規制法の標識の写真を付けて、許可を出したところに工事着手の届出をします(手引 第一編2.1.11、県・玉野市・笠岡市の施行細則 第6条)。開発許可で許可を受けたとみなされる工事は、開発許可の着手の届出にこの標識の写真を付けて出せば、盛土規制法の届出は別に要りません(手引 第一編3.2)。

当社の製品

窓口に行く前に、使える擁壁と概算を知っておく

窓口での相談は、盛土・切土の高さと面積、擁壁の位置と高さが決まっているほど早く進みます。図面か現場の情報を送っていただければ、工場製の擁壁「土のねっこ」「土地分け丸」のうち使える製品と概算をお答えします。申請に必要な図面と構造計算書も当社で用意します。全国対応——大臣認定擁壁も手配できます。

  1. 敷地の図面を送る(図面が無ければ、段差の高さと長さ、現場の写真と住所)
  2. 当社から、使える製品と概算をお答えする(計画に使えるかは、③の書類を持って窓口で確認します)
  3. 当社で、製品の図面と構造計算書を作る
  4. 工事主が許可を申請する(設計者に頼むのが一般的です)。許可が下りてから、施工業者さんが根切りなどの掘削も含めて工事に着手

お電話は 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)。

窓口に行く前に。擁壁の図面と構造計算書は当社が用意します。全国対応。窓口には、その図面を持って行けます。 擁壁を相談する ☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)

【無料の判定アプリ】自分の工事に許可が要りそうかを確かめる。盛土の高さ・崖の高さ・面積を入れると、盛土規制法の許可が要りそうかの目安と、相談する窓口が分かります(登録不要)。

盛土規制法の判定アプリを開く(無料)

窓口だけ探すなら「窓口さがし」アプリ(無料)

お問い合わせ

相談と見積(無料)

土のねっこが使えるか、図面か、段差の高さと長さ・現場の写真・住所からお答えします。図面と構造計算書は当社でご準備できます。

当社は擁壁のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。

全国に配送します(沖縄・北海道・離島を除く)

お電話でも受け付けています。☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)

出典

手引も条例も手数料も改正されます。県と市のページは各ページの更新日、市町村の条例と施行細則は2026年9月25日の時点の内容です。申請の前に、現行の資料と窓口で確かめてください。

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