鳥取県のがけ条例——崖の近くに建てられるか

鳥取県のがけ条例

鳥取でがけの近くに家を建てる・買う人へ——最初に答えから。

まず、自分の土地にがけ条例がかかりそうかを確かめる。崖の高さ・角度と建物までの距離を入れると、条例の数字に当たりそうかと、相談先が分かります。結果は窓口に持っていけるPDFにできます(無料・登録不要)。
がけ条例 かんたん判定で確かめる(無料)

がけ条例とは

鳥取県の「がけ条例」とは

窓口に行く前に。擁壁の図面と構造計算書は当社が用意します。全国対応。大臣認定擁壁も手配できます。窓口には、その図面を持って行けます。 土のねっこ(L型擁壁) やまがみ(土砂待受擁壁) 擁壁を相談する ☎ 0120-1181-46
見積・相談を依頼する(無料)☎ 0120-1181-46(平日9〜18時)

鳥取県の「がけ条例」とは、鳥取県建築基準法施行条例 第4条のことです。高さ2メートルを超え、30度以上の崖の近くに建てるときは、原則として擁壁を設けることが求められます。

擁壁が要るかどうかは、条例の当てはめで決まります。擁壁の種類と、確かめる順は「擁壁の選び方」にまとめています。

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まず、何から始める?契約の前に、建築士へ電話
まず、何から始める?
鳥取にがけ条例はある?実体は施行条例第4条
鳥取にがけ条例はある?
都市計画区域の外でも?区域の外でもかかります
都市計画区域の外でも?
どこからが「がけ」ですか高さは超える・傾斜は以上
どこからが「がけ」ですか
どこから測るのですか上に建てるなら下端から
どこから測るのですか
何メートル離せばいい?離すのではなく擁壁を設ける
何メートル離せばいい?
結局、建てられますか擁壁を設ければ原則建てられる
結局、建てられますか
擁壁なしで済む道は?第2項の3つのどれか
擁壁なしで済む道は?
レッドゾーンならどうなる?令第80条の3は、別に残ります
レッドゾーンならどうなる?
守らないと、どうなりますか罰金は50万円以下。原則設計者
守らないと、どうなりますか
条件を満たせば安心ですか法第19条第4項が残ります
条件を満たせば安心ですか
市でも同じですか4市でも、条例は働きます
市でも同じですか
災害危険区域なら?住居は原則建てられません
災害危険区域なら?
どこに聞けばいい?4市の担当課と県の3事務所
どこに聞けばいい?
確認のとき、何を出す?道に応じた図書を付けます
確認のとき、何を出す?
いつ、誰に相談しますか売買契約の前に動きます
いつ、誰に相談しますか

まずすること

鳥取県のがけ条例で、まずやること

先にすることは、3つです。がけ条例がかかっても、建てられないと決まったわけではありません。まず、土地の売買契約を結ぶ前に動く(すでにお持ちの土地なら、設計を始める前に)——売主・不動産会社に、測量図と、造成・擁壁の書類、区域の説明資料があるかを聞くところからです。買ったあとでは、擁壁(ようへき=がけの土が崩れないように留める壁)の費用や配置の見直しを、土地の値段に織り込みにくくなります。つぎに、建築士に現況の測量図・断面図・配置案を用意してもらう。そのうえで、その図面を持って建築行政の窓口へ、条例の当てはめを確かめる。相談先は、土地のある市町村で分かれます——鳥取市・米子市・倉吉市ならその市の担当課、境港市は建物の種類で市と県に分かれます。それ以外の市町村は、県の建築住宅事務所か総合事務所です。指定確認検査機関(民間の確認検査機関)へ確認申請を出す予定なら、その機関にも相談できます。高さも角度も距離も、目測で判断しないでください。

窓口や建築士に行く前に、図面はご用意できます。擁壁の図面と構造計算書は当社でご準備できます。持って行ける形でお渡しします。
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①鳥取の「がけ条例」は、鳥取県建築基準法施行条例(昭和47年鳥取県条例第43号)の第4条です。②かかるのは、高さが2メートルを超えるがけの上または下に建築物を建てる場合——がけとは傾斜度が30度以上である土地をいいます。災害危険区域の中で住居の用に供する建築物を建てる場合は、第4条第1項が条文で除いています——そこでかかるのは条例第3条のほうです(あとの節で読みます)。③そのとき条文が求めるのは距離ではなく、擁壁を設けることです。④かかる範囲はがけの高さの1.5倍以内で、どこから測るかは、建物ががけの上か下かで入れ替わります——がけの上に建てるならがけの下端(かたん=斜面がふもとの地面と接するところ)から、がけの下に建てるならがけの上端(じょうたん=斜面が上の平らな地面と接するところ)から。⑤第4条第2項には、条文上3つの経路があります。どれかに当たれば、第4条第1項については、その擁壁の義務が外れます——ただし、それだけで建てられると決まるわけではありません。ほかの規制と図面の審査を合わせて判断されます。第4条第2項の第1号から第3号までのどれかに当たれば、第4条第1項は適用されません——急傾斜地崩壊防止工事が施工されていること、建築物を建築基準法施行令第80条の3本文の構造方法で建てる(または同条ただし書に当たる)こと、特定行政庁(とくていぎょうせいちょう=許可・認定や是正命令を受け持つ役所の長。定義は、あとの窓口の節で読みます)が安全上支障がないと認定することの3つです。ただし、第2号(令第80条の3の構造方法)が、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の外の土地でも使えるかは、この記事では確かめられませんでした——使える前提で計画を進めないでください(あとの節で書きます)。⑥そもそも1.5倍の範囲の外に建てれば、第4条第1項はかかりません。外れるのは第4条第1項だけで、安全上の措置やほかの区域の確認は残ります。どの道も、設計と工事費は別に要ります。災害危険区域・土砂災害の区域・法第19条第4項は別に確認してください。条文は2026年9月4日に、鳥取県例規集の本文で確認しました。

鳥取にがけ条例はある

「がけ条例」の実体は、鳥取県建築基準法施行条例の第4条です

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契約の前に、建築士へ電話
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鳥取にがけ条例はある?
鳥取にがけ条例はある?

「がけ条例」という題名の条例はありません。鳥取県では、鳥取県建築基準法施行条例(昭和47年12月25日 鳥取県条例第43号)の第4条(がけ付近の建築物)がその中身です。最終改正は令和7年3月26日 鳥取県条例第17号です。根拠は建築基準法第40条——その地方の気候・風土の特殊性などにより、法第2章(建築物の敷地・構造・建築設備)の規定やこれに基づく命令の規定だけでは建築物の安全・防火・衛生の目的を十分に達しがたいと認める場合に、地方公共団体が条例で建築物の敷地・構造・建築設備の制限を付け加えられる、という規定です。鳥取市は市のページで、条例第4条を建築基準法第19条第4項に関するものと位置づけています。

実体は施行条例 第4条
実体は施行条例 第4条

探すときの目印を2つ。ひとつ、題名は「建築基準条例」ではなく「建築基準法施行条例」です——もとは「鳥取県建築基準条例」という題名で、平成12年鳥取県条例第35号によっていまの題名に改められました。古い資料には前の題名が残っています。ふたつ、がけの条は第3章「建築物の敷地に関する制限」にただ1つ置かれた第4条です。第2条・第3条は災害危険区域の章で、がけの条ではありません——こちらは、あとの節で読みます。

都市計画区域の外でも

都市計画区域の外でも、第4条はかかります

都市計画区域の外でも?
都市計画区域の外でも?

(適用区域)
第5条 この章の規定は、都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第2項に規定する都市計画区域内に限り、適用する。

鳥取県建築基準法施行条例 第5条第1項

区域を限っているのはこの第5条第1項だけで、そこでいう「この章」は第4章(第5条から第9条まで。建築物又はその敷地と道路との関係に関する制限)です。第4条は第3章にあるので、この限定を受けません。つまり都市計画区域の外でも、準都市計画区域の外でも、第4条は働きます。用途地域のない山あいの土地でも、測量図・断面図でがけと距離の条件に当たると判断されれば対象です。

区域の外でもかかります
区域の外でもかかります

どこからが「がけ」ですか

どこからが「がけ」か——高さは「超える」、傾斜度は「以上」です

どこからが「がけ」ですか
どこからが「がけ」ですか

(がけ付近の建築物)
第4条 高さが2メートルを超えるがけ(傾斜度が30度以上である土地をいう。以下同じ。)の上又は下に建築物を建築する場合(災害危険区域内において住居の用に供する建築物を建築する場合を除く。)において、当該建築物の位置が次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める区域内であるときは、擁壁を設けなければならない。
(1) がけの上に建築物を建築するとき。 がけの下端からの水平距離ががけの高さの1.5倍以内の区域
(2) がけの下に建築物を建築するとき。 がけの上端からの水平距離ががけの高さの1.5倍以内の区域

鳥取県建築基準法施行条例 第4条第1項

2つの数字は、書き方が違います。①高さは「2メートルを超える」——2.0メートルちょうどは当たりません(「以上」ではありません)。②傾斜度は「30度以上」——30.0度ちょうどは、がけに含まれます。「超える」と「以上」を取り違えないでください。ただし、高さで外れるのは条例第4条だけです——がけ崩れ等による被害を受けるおそれがあれば、建築基準法第19条第4項の措置は別に残ります(あとの節で読みます)。

高さは超える・傾斜は以上
高さは超える・傾斜は以上

もうひとつ。この定義に、岩を除く旨は書かれていません。条文の括弧書きは「傾斜度が30度以上である土地」だけで、硬岩盤(こうがんばん。風化の程度を含め、該当するかどうかは地質資料・調査で確かめます)を外す文言はありません。土質を理由に外すなら、あとに出る第4条第2項第3号の認定で扱うことになります。「岩だから条例の外」とは読めません。

がけの高さと上端の数え方——鳥取市が図で示しています

条例は「がけの高さ」の数え方までは書いていません。鳥取市は、市の建築主事の取扱いとして次の3つを示しています(鳥取市の取扱いです——ほかの申請先で同じかは、その申請先に確かめてください)。ひとつ、がけの範囲——途中に小段(こだん=斜面の途中に設けた平らな段)、道路、建築敷地等を含む場合の取り方を図で示しています。ふたつ、がけの高さは、がけの下端から、その下端を通る30度の勾配線を超える最も高い部分までの垂直距離。みっつ、がけの上端の位置を、図の「A」地点としています。どこまでを1つのがけと数えるかで、1.5倍の範囲が変わります。ここは目測では決まりません——現況の測量図と断面図が要ります。

どこから測るのですか

かかる範囲は「がけの高さの1.5倍以内」——起点が、がけの上と下で入れ替わります

どこから測るのですか
どこから測るのですか

先に言葉を決めておきます。下端(かたん)は、がけの斜面がふもとで下の地面と接するところ。上端(じょうたん)は、がけの斜面が上の平らな地面と接するところです。断面図の上で、どこが下端でどこが上端かが決まります。もうひとつ、条文がいう水平距離は、斜面に沿った長さではなく、真上から見た長さです。

上に建てるなら下端から
上に建てるなら下端から

そのうえで、条文の書き分けに注意します。第4条第1項は第1号でがけの上、第2号でがけの下を分けています。がけの上に建てるなら、起点は「がけの下端」。がけの下に建てるなら、起点は「がけの上端」。言いかえると、起点は、いつも自分がいる側とは反対側の端です。

下に建てるなら上端から
下に建てるなら上端から
建築物の位置距離の起点擁壁が要る区域
がけの上に建てるがけの下端から水平距離が高さの1.5倍以内
がけの下に建てるがけの上端から水平距離が高さの1.5倍以内

起点を取り違えると、第4条第1項がかかる範囲を誤って見積もります。手前の端から同じ倍率を取ると、範囲を実際より広く見積もり、使えるはずの土地を外してしまうことがあります。がけの上に建てるときの起点は、手前の上端ではなく反対側の下端です——ですから斜面の水平幅も、この水平距離に算入されます。高さ2メートルを少し超えるがけなら、下端から3メートルあまり。高さ5メートルのがけなら、下端から7.5メートルです。斜面の水平幅は、傾斜がゆるいほど長くなります——一様に傾斜度30度の斜面なら水平幅は高さの約1.73倍で、それだけで1.5倍を超えます。手前の上端から測って「離れている」と判断しないでください。どこまでが範囲かは、現況の測量図と断面図の上でしか決まりません。

もうひとつ、「以内」の読み方。第1号・第2号は「1.5倍以内の区域」と書いています。ちょうど1.5倍の位置は、この区域に入ります。裏を返せば、1.5倍を超えて離れれば、第4条第1項はそもそもかかりません(外れるのは第4条第1項だけ。ほかの区域や安全上の措置は残ります)——擁壁を設けずに、配置で解く道です。この場合も、災害危険区域・土砂災害の区域・法第19条第4項は別に確認してください。

何メートル離せばいい

義務の形は「擁壁を設ける」です——範囲の外なら、そもそもかかりません

何メートル離せばいい?
何メートル離せばいい?

条文が命じているのは「擁壁を設けなければならない」です。距離を保てとは書いていません——距離は、義務がかかるかどうかの線引きに使われています。だから、読む順番はこうなります。①まず、1.5倍の範囲の外に配置できるか。外なら第4条第1項はかかりません。②中に建てるなら、擁壁を設ける。③擁壁を設けたくない、または設けられないなら、第4条第2項の第1号から第3号までのどれかに当てはめる。

この土地の擁壁を検討する方へ

「安全な擁壁」の図面と構造計算書を、当社でご準備できます。工場で造る鉄筋コンクリートのL型擁壁「土のねっこ」(高さ500〜3,000mm)。高さ1メートル以下なら「土地分け丸」。全国対応。大臣認定擁壁も手配できます。この条に合うかどうかは、窓口で決まります。

当社はコンクリート製品のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。図面が無ければ、手書きの絵と写真で大丈夫です。絵に段差の高さと長さを書き込み、住所も添えてください。

土のねっこの製品ページ → 図面か現場の情報を送って、使える製品と概算を聞く(無料)

離すのではなく擁壁を設ける
離すのではなく擁壁を設ける

基準に合う擁壁を設ければ、第4条第1項については原則として建てられます(擁壁は、第4条第1項の義務を満たす一つの道です)——ただしこれは、第4条第1項の義務を満たしたということです。第4条第1項そのものが適用されないのは、第2項各号のどれかに当たるときだけで、擁壁を設けるのはその道ではありません(次の節)。「義務を満たす」と「条が適用されない」は、別の経路です。「原則として」と書いたのは、ほかの規制が残るからです。災害危険区域・土砂災害の区域・法第19条第4項は別に確認してください。なお、条例第4条は擁壁の構造の基準までは書いていません。高さが2メートルを超える擁壁は、建築基準法施行令第138条第1項第5号により、法第88条第1項で確認等の規定が準用される工作物に指定されています。ただし、法第88条第1項が法第6条第1項・第4項を準用するのは、法第6条第1項第3号の建築物に係る部分に限られます——都市計画区域や準都市計画区域などの外に造る擁壁には、確認が要らないことがあります。擁壁の設計は建築士に、当てはめは申請先に確かめてください。

結局、建てられますか
結局、建てられますか
擁壁を設ければ原則建てられる
擁壁を設ければ原則建てられる

擁壁の形や寸法の一般的な考え方は、擁壁の選び方にまとめています(この条の当てはめは、この記事に書いた窓口で確かめてください)。

擁壁なしで済む道は

第4条第1項が適用されない、条文にある3つの経路——第4条第2項

擁壁なしで済む道は?
擁壁なしで済む道は?

2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。
(1) 当該がけについて、急傾斜地崩壊防止工事が施工されている場合
(2) 建築物を建築基準法施行令第80条の3本文に規定する構造方法を用いて建築し、又は同条ただし書の場合に該当する場合
(3) その他特定行政庁が建築物の構造若しくはがけの状況又はがけの崩壊を防止するための措置の状況により安全上支障がないと認定した場合

鳥取県建築基準法施行条例 第4条第2項
第2項の3つのどれか
第2項の3つのどれか

第1号——そのがけに、急傾斜地崩壊防止工事が施工されている

急傾斜地崩壊防止工事とは、条例第3条第1号が定義しており(第3条は項に分かれていません)、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)第2条第3項に規定する急傾斜地崩壊防止工事をいいます。工事の主体だけでは決まりません——同法第2条第3項は、急傾斜地崩壊防止施設の設置・改造その他、同法第3条第1項により指定される急傾斜地崩壊危険区域内における崩壊を防止するための工事をいうとしており、同条第2項の「急傾斜地崩壊防止施設」もその区域内にある擁壁・排水施設等をいいます。県や市町村が行った法面の工事でも、区域の指定がなければ当たりません。そのがけについて工事が施工されていれば、第4条第2項第1号により、第4条第1項は適用されません——第4条第1項については原則として建てられます。ただし、施工されているかどうかは、読者が見て決められません。県の治山砂防課や、管轄する県土整備事務所に確かめてください。聞くのは2つです——「そのがけは急傾斜地崩壊危険区域の中ですか」と、「そのがけについて急傾斜地崩壊防止工事は施工済みですか」。売主や不動産会社にも、区域名・工事名・施工年度・管理者が分かる資料が残っていないかを聞いてください——現地を見ただけでは、その工事が急傾斜地崩壊防止工事かどうかは分かりません。災害危険区域・土砂災害の区域・法第19条第4項は別に確認してください。

第2号——建築基準法施行令第80条の3の構造方法で建てる

第2号が、レッドゾーンの外の土地でも使えるかは、この記事では確かめられませんでした——使える前提で計画を進めないでください。この経路が自分の土地で使えるかは、売買契約の前に申請先へ確かめてください。第2号は、建物の側で受け止める経路です。この道が使えるかは、居室(きょしつ=居住・執務・作業などに継続して使う部屋。住宅なら、ふつう当てはまります)を有する建築物かどうかにも関わります。建築基準法施行令第80条の3の本文は、外壁及び構造耐力上主要な部分(土石等の高さ等以下で、衝撃が作用すると想定される部分。条文は「外壁等」と呼びます)を、知事が定めた最大の力の大きさ等と土石等の高さ等に応じて、想定される衝撃が作用しても破壊を生じないものとして国土交通大臣が定めた構造方法にすることを求めています。同条ただし書は、土石等の高さ等以上の高さの門または塀(外壁等と同等以上の耐力を有するものとして大臣が定めた構造方法によるものに限る)を、衝撃を遮るように設ければ、この限りでないとしています。

この構造方法で建てれば、第4条第1項は適用されません——第4条第1項については原則として建てられます。令第80条の3はもともと、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の中の居室のある建築物にかかる規定です。条例第4条第2項第2号は、その構造方法を擁壁の義務を外す道としても使っています。「知事が定めた最大の力の大きさ等」が要るので、区域の外では同条ただし書のほうを含めて申請先と相談することになります。この経路は、申請先から使える見通しを図面と書面で確かめるまで、購入や資金の判断の前提にしないでください。災害危険区域・土砂災害の区域・法第19条第4項は別に確認してください。

第3号:認定

第3号——特定行政庁が、安全上支障がないと認定する

第3号は、建築物の構造、がけの状況、またはがけの崩壊を防止するための措置の状況により、特定行政庁が安全上支障がないと認定した場合です。土質を理由に外す道も、ここに入ります。これは申請の要る手続きです。鳥取県建築基準法施行細則第13条第3項は、この認定の申請を様式第8号による申請書で行い、建築基準法施行規則第1条の3第1項の表1の(い)項に掲げる図書のうち付近見取図・配置図・各階平面図を添えるよう定めています。認定を受ければ、第4条第2項第3号により第4条第1項は適用されず、第4条第1項については原則として建てられます。決めるのは読者ではなく特定行政庁です——設計者が調べて図と所見を添え、審査を受けます。災害危険区域・土砂災害の区域・法第19条第4項は別に確認してください。

第3号の認定基準は、県が公表しています(2026年3月11日改正)

県は、この第3号の認定基準を公表しています——「鳥取県建築基準法施行条例第4条第2項第3号に基づくがけ地に近接する建築物の認定基準」(平成31年3月29日制定、改正は令和8年3月11日=2026年3月11日。県の建築基準法取扱等データベース)。中身は大きく2つに分かれます。ひとつ、既にある擁壁で解く道——設計図書と現地調査等で安全が確認できる擁壁、または県の外観状況チェックシートで総合評価がⅠとなった擁壁に近接する建築物です。チェックシートは、水抜き孔・裏込め材・クラック・水平移動・不同沈下・傾斜などを点数化し、合計5.0点未満をⅠ、5.0点以上をⅡとします。ふたつ、擁壁を設けずに解く道——県が【別紙2】で「擁壁等の設置を要しないがけ」として挙げるがけに近接する建築物、がけ下に建てる鉄筋コンクリート造等の建築物でがけに面する外壁を堅固にし開口部を設けないもの、がけ側に安全性を確認した流土止めを設けた場合、その他安全と認められる工法によるものです。これらに当たると特定行政庁が認めれば、第4条第2項第3号により第4条第1項は適用されず、第4条第1項については原則として建てられます。

崩れてきた土砂を建物の手前で受け止める施設については、土砂災害特別警戒区域で求められる構造にまとめています(それがこの条の施設に当たるかは、窓口で確かめてください)。

【別紙2】の「擁壁等の設置を要しないがけ」は、盛土規制法施行令の第1条第1項・第8条に準じるものとして、硬岩盤(風化の著しいものを除く)のがけ、土質に応じた勾配以下のがけ(軟岩(風化の著しいものを除く)は60度以内、風化の著しい岩は40度以内、砂利・真砂土・硬質粘土等は35度以内など)、土質試験等に基づく安定計算で擁壁が不要と確認されたがけなどを挙げています。がけの上に建てる場合の直接基礎・杭基礎の目安(がけの上端から基礎底盤の外面までの水平距離を1.5メートル以上とし、がけの下端と基礎とを結ぶ線の勾配を土質に応じた角度以下とする、など)も、この基準の中にあります。

この基準は、読者が自分で判定するためのものではありません。県は、認定を受けるにはがけの安全状況についての所見と、安全上支障がないことを確認する申請者及び設計者の意見書が必要だとしています。チェックシートも、調査者の建築士の資格・登録番号を書く様式です。資料をそろえるのは建築士、認めるのは特定行政庁です。「うちは岩だから外れる」と、自分で決めないでください——硬岩盤は風化の著しいものを除くとされており、その判定も審査を経ます。

「岩だから外れる」と決めない
「岩だから外れる」と決めない

レッドゾーンならどうなる

土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)——令第80条の3の構造規制は、第4条とは別に残ります

レッドゾーンならどうなる?
レッドゾーンならどうなる?

名前のよく似た2つを分けておきます。土砂災害警戒区域(イエロー区域)と土砂災害特別警戒区域(レッド区域)は、「特別」の2字しか違いませんが、別のものです。この記事で「レッドゾーン」と書くのは、「特別」が付くほうだけです。土砂災害防止法第7条第1項が警戒区域、第9条第1項が特別警戒区域の指定を定めています。県は、レッド区域を「イエロー区域のうち、土砂災害が発生した場合には、建築物に損壊が生じ住民の生命又は身体に著しい危害が生じるおそれがあると認められる土地の区域」と説明し、区域内では住宅の建替え時に壁や基礎の強化などの構造規制がかかると書いています。建築確認については、県は都市計画区域の外でも建築確認が必要になる場合があるとしています——県のページの本文は「敷地の半分以上」ですが、県が別に出している資料「レッド区域内における建築物に対する建築基準法の適用についての考え方」の表は「敷地過半」で整理しています。「過半」は半分を超えることです——ちょうど半分の土地は、申請先に確かめてください。

令第80条の3は、別に残ります
令第80条の3は、別に残ります

建築確認については、土砂災害防止法第25条が根拠です。同条は、特別警戒区域内における居室を有する建築物を、建築基準法第6条第1項第3号の規定に基づき都道府県知事が関係市町村の意見を聴いて指定する区域内における建築物とみなして、同法第6条から第7条の5まで、第18条などの規定を適用するとしています。居室(きょしつ=居住・執務・作業などに継続して使う部屋。住宅なら、ふつう当てはまります)を有する建築物であれば、都市計画区域の外でも建築確認の対象になります。同条は、法第6条第1項第1号・第2号に掲げる建築物を除いています——これらはもともと法第6条第1項で確認の対象なので、この特例を待たずに確認が要ります。逆に言えば、この特例で確認の対象になるのは、レッド区域内に居室を有する建築物を建てる場合です。この構造規制は、条例第4条とは別の規定です——1.5倍の範囲の外に建てて第4条第1項がかからなくても、レッドゾーン内の居室のある建物には残ります。逆に、条例第4条第2項第2号は、この構造方法を擁壁の義務を外す道に数えています。

自分の土地がどちらかは、目で見ても分かりません。どちらでもないこともあります。鳥取県土砂災害ポータルで区域を見られます。県は、区域の情報を「指定後に随時更新(毎年12月までに指定されたものを更新)」しているとしています。ポータルで見るのは、参考の確認までです——県は、最新の指定状況は県公報と、県・市町に縦覧している告示図書で確かめるようにと書いています。「前に調べたときは入っていなかった」は、いまの答えになりません。問い合わせ先は鳥取県治山砂防課 企画調査担当(電話0857-26-7819)です。土地を買う前なら、不動産会社にも「この区域に入るか」を確かめてください。レッドゾーン内の居室を有する建築物について、令第80条の3に対応する2つの方法——外壁等を所定の構造にするか、土石等の高さ等以上の高さの門・塀を衝撃を遮るように設けるか——と、改修への補助の枠組みは、レッドゾーンの家と土地で整理しています。

レッドゾーンでどんな構造が求められるかは、土砂災害特別警戒区域で求められる構造にまとめています(区域に入るかどうかの判定と、この条例の当てはめは、上の窓口で確かめてください)。

盛土規制法

盛土規制法の許可は、条例とは別の手続きです

これから土地を造成するなら、盛土規制法の許可・届出が別に要ることがあります。鳥取県は、規制区域を令和5年12月28日に指定し、令和6年1月1日から運用を始めたと公表し、県全域が宅地造成等工事規制区域又は特定盛土等規制区域のいずれかに指定されていますとしています(造成宅地防災区域の指定はありません)。中核市である鳥取市は、自ら区域を指定しており、県の指定の対象外です。造成に許可が要るかどうかは、条例第4条とは別の話です——県のまちづくり課(電話0857-26-7372)か、鳥取市内なら鳥取市に確かめてください。

がけそのものに手を入れるときは、急傾斜地崩壊危険区域にも当たることがあります。急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律第3条第1項により知事が指定する区域で、同法第7条第1項は、区域内での水を放流し、又は停滞させる行為その他水のしん透を助長する行為、ため池・用水路その他の施設又は工作物の設置又は改造、のり切・切土・掘さく又は盛土、立木竹の伐採、土石の採取又は集積などに原則として知事の許可が要ると定めています。同項にはただし書があり、非常災害のために必要な応急措置として行う行為、区域の指定の際すでに着手している行為、政令で定めるその他の行為は除かれます。条例第4条第2項第1号の「急傾斜地崩壊防止工事」も、この法律の第2条第3項の工事です。窓口は県の治山砂防課と、管轄する県土整備事務所です。

守らないと、どうなりますか

罰金の名宛人は原則、設計者。違反建築物には、建築主・所有者らへ除却等の是正命令が出ることがあります

守らないと、どうなりますか
守らないと、どうなりますか

先に言葉を決めておきます。名宛人(なあてにん)とは、この罰則を受ける人のことです。

第17条 第3条、第4条、第6条、第7条第1項、第8条又は第9条の規定に違反した場合における当該建築物の設計者(設計図書を用いないで工事を施工し、又は設計図書に従わないで工事を施工した場合においては、当該建築物の工事施工者)は、50万円以下の罰金に処する。
2 前項に規定する違反があった場合において、その違反が建築主の故意によるものであるときは、当該設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主に対して同項の罰金刑を科する。

鳥取県建築基準法施行条例 第17条

第4条は、この列挙の中にあります。つまり第4条違反は、この罰則の対象です。名宛人は原則、設計者——設計図書を用いずに、または設計図書に従わずに工事を施工した場合は工事施工者です。刑は50万円以下の罰金。第2項は、その違反が建築主の故意によるものであるときは、設計者または工事施工者を罰するほか、建築主にも同項の罰金刑を科するとしています。

罰金は50万円以下。原則設計者
罰金は50万円以下。原則設計者

第18条は両罰規定です——法人の代表者、または法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第17条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人にも同条の罰金刑を科します。ただし書があり、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し、相当の注意及び監督が尽されたことの証明があったときは、その法人又は人については、この限りでないとしています。免責のただし書が届くのは、代理人・使用人その他の従業者の違反についてです——法人の代表者自身の違反まで免れる、とは書かれていません。

是正命令は、建築主・所有者などが相手方になり得ます(法第9条第1項)

罰金の名宛人が原則として設計者でも、是正命令の相手方は別です。建築基準法第9条第1項は、違反した建築物・敷地について、建築主、工事の請負人(下請人を含みます)、現場管理者、建築物または敷地の所有者・管理者・占有者に対して、工事の施工の停止を命じ、または相当の猶予期限を付けて除却(じょきゃく=取り壊し)・移転・改築・使用禁止その他の是正に必要な措置を命ずることができる、と定めています。故意は要件ではありません。設計者は、設計者であることだけでは名宛人に挙げられていませんが、設計者が現場管理者を兼ねていれば名宛人になり得ます。命令に違反した場合は、法第98条第1項第一号により3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。

是正命令は建築主・所有者にも
是正命令は建築主・所有者にも

この記事が扱っているのは、これから建てる場合です(新築・増築・改築・移転)。すでに建っている家をがけから離す・建て替えることについては、住んでいる市町村の窓口に、がけ地に近い住宅の移転を助ける制度があるかをお尋ねください。制度の有無や中身は市町村で異なりますので、この記事では示せません。

条件を満たせば安心ですか

第4条第1項の擁壁の義務が外れても、がけ崩れ等による被害を受けるおそれがあれば建築基準法第19条第4項の措置が要ります

条件を満たせば安心ですか
条件を満たせば安心ですか

4 建築物ががけ崩れ等による被害を受けるおそれのある場合においては、擁壁の設置その他安全上適当な措置を講じなければならない。

建築基準法 第19条第4項

鳥取市は、条例第4条を建築基準法第19条第4項に関する取扱いとして掲げています。この規定は、県内のどこでも働きます(法第85条の応急仮設建築物など、法が適用されない場合を除きます)。条例の第4条に当たらない土地でも、がけ崩れ等による被害を受けるおそれがあるなら、擁壁の設置その他安全上適当な措置が要ります。求められているのは擁壁だけではなく、「その他安全上適当な措置」を含みます。「2メートルを超えないから何もしなくてよい」とは読めません。おそれの有無も、どの措置で足りるかも、あなたが決めるものではありません——がけと地盤を調べて図にするのは建築士等、条例と法の当てはめを判断するのは所管の建築行政の窓口と申請先です。

法第19条第4項が残ります
法第19条第4項が残ります

高さが2メートルを超える擁壁は、建築基準法施行令第138条第1項第5号により法第88条第1項の工作物になり、その構造には令第142条が効きます。令第142条第1項は、道を2つ書いています。ひとつは、同項各号に掲げる基準に適合する構造方法——鉄筋コンクリート造、石造その他これらに類する腐食しない材料を用いた構造とすること、擁壁の裏面に水抜穴を設けること、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算で安全性を確かめること、などです。もうひとつは、これと同等以上に擁壁の破壊及び転倒を防止することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法。条文はこの2つを「又は」でつないでいます——大臣が定めた構造方法でなければならない、ではありません。どちらの道を使うかは、擁壁の設計を頼む建築士に確かめてください。

もうひとつ、県は擁壁の技術的基準を別に出しています——「建築基準法第19条第4項に基づく擁壁にかかる安全上必要な技術的基準」(昭和42年10月2日 発建128)。この基準は、鉄筋コンクリート造・コンクリート造・ブロック造・石造その他一切の擁壁に適用するとしています。中身は、令第142条によるほか——鉄筋コンクリート造は直高1メートル以上で原則として構造計算、鉄筋コンクリート造以外で直高2メートル以上のものは勾配を1対0.4以上にゆるく、石造等は胴込めコンクリートと厚さ10センチメートル以上の裏込めコンクリートで補強し擁壁面3平方メートルに1か所以上の排水孔、直高3メートルを超えるときは3メートル以内ごとに水平距離1メートル以上の犬走り——といったものです。令第142条は高さ2メートルを超える擁壁の基準ですが、この県の基準はそれより低い擁壁も対象に含めています。ただし、発出は昭和42年です。いまどう運用されているかは、具体の案件で申請先に確かめてください。

市でも同じですか

鳥取市・米子市・倉吉市・境港市でも、この条例が働きます

市でも同じですか
市でも同じですか

県内で建築主事を置いているのは鳥取市・米子市・倉吉市・境港市の4市です。このうち境港市は限定特定行政庁で、受け持つ建築物の種類が限られます(あとの窓口の節に、県の資料が示す範囲を書きました)。この条例には、建築主事を置く市を条例の外に置く規定がありません。実際、鳥取市は市のページで、がけ付近の建築物の取扱いを「鳥取県建築基準法施行条例第4条、鳥取市建築基準法施行細則第2条」を根拠として示しています。

4市でも、条例は働きます
4市でも、条例は働きます

ひとつ、区別しておくことがあります。条例が働くことと、取扱いが同じであることは、別です。鳥取市は、市の建築主事の取扱いを市のページで公開し、「ここに記載のもの以外は鳥取県建築基準法取扱いを参照してください」と書いています。4市の中では、その市の取扱いを確かめてください。

災害危険区域なら

災害危険区域は、知事が指定します(条例第2条・第3条)

災害危険区域なら?
災害危険区域なら?

(災害危険区域内における建築の制限)
第3条 災害危険区域内においては、住居の用に供する建築物を建築してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合においては、この限りでない。
(1) 建築物の敷地について、急傾斜地崩壊防止工事(急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)第2条第3項に規定する急傾斜地崩壊防止工事をいう。以下同じ。)の施工により当該災害危険区域の指定の理由となった危険への対策が行われている場合
(2) 建築物を建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第80条の3本文に規定する構造方法を用いて建築し、又は同条ただし書の場合に該当することにより当該災害危険区域の指定の理由となった危険に対応する場合
(3) その他特定行政庁(法第2条第35号に規定する特定行政庁をいう。以下同じ。)が建築物の構造若しくは敷地の状況又は災害を防止するための措置の状況により安全上支障がないと認めて許可した場合

鳥取県建築基準法施行条例 第3条

建築基準法第39条は、地方公共団体が条例で災害危険区域を指定できると定めています。条例第2条は、関係市町村長の意見をきいて知事が定める区域とし、指定するときは公示するとともに関係市町村長に通知し、指定または廃止は公示によって効力を生ずるとしています。この区域は、実際に指定されています——鳥取市は、市の地図情報サービスで敷地が災害危険区域内かどうかを確かめられると案内しています。県は指定地区名の一覧(312箇所・平成17年1月現在)を公表し、県の「条例、建築基準法取扱い等」のページには「平成17年1月以降の指定はありません」と書かれています。その後の廃止や、いまの状態そのものまでは確かめていません——計画の時点で、県公報と告示図書で確かめてください。

住居は原則建てられません
住居は原則建てられません

2つの条の関係を、取り違えないでください。第4条第1項は、災害危険区域内で住居の用に供する建築物を建てる場合を、はじめから除いています。その場合にかかるのは第3条のほうです——原則は禁止で、外れるのは第3条第1号から第3号までのどれかに当たるときだけ。第3号は特定行政庁の許可で、第4条第2項第3号の認定とは別の手続きです(どちらも申請が要ります——名前が違うので、窓口で言い間違えないでください)。鳥取県建築基準法施行細則第13条第2項は、この許可の申請を様式第7号による申請書で行い、建築基準法施行規則第1条の3第1項の表1の(い)項に掲げる図書のうち付近見取図・配置図を添えるよう定めています。住居以外の建築物なら、災害危険区域の中でも、がけの条件に当たれば第4条がかかります。

どこに聞けばいい

窓口は、4市の担当課と、県の3つの事務所です

どこに聞けばいい?
どこに聞けばいい?

特定行政庁は、役所ではなく人です——建築主事または建築副主事を置く市町村の区域ではその市町村長、それ以外の区域では都道府県知事をいいます(建築基準法第2条第35号)。同号にはただし書があり、法第97条の2第1項若しくは第2項などにより建築主事等を置く市町村の区域内の政令で定める建築物については都道府県知事が特定行政庁です。鳥取県内なら、4市の市長か、鳥取県知事です。

4市の担当課と県の3事務所
4市の担当課と県の3事務所
窓口受け持つ区域電話
鳥取市 都市整備部建築指導課鳥取市0857-30-8361
米子市 都市整備部建築相談課米子市0859-23-5236
倉吉市 建設部建築住宅課倉吉市0858-22-8175
境港市 建設部建築営繕課(限定特定行政庁)境港市(下に書いた種類のものに限る)0859-47-1062
鳥取県 東部建築住宅事務所岩美郡・八頭郡0857-20-3648
鳥取県 中部総合事務所 環境建築局建築住宅課東伯郡0858-23-3235
鳥取県 西部総合事務所 環境建築局建築住宅課境港市で市の対象以外のもの・西伯郡・日野郡0859-31-9753

県が公表している資料(令和7年4月1日以降の審査対象)によると、境港市が受け持つのは3つです——新2号建築物のうち、木造の建築物で、地階を除く階数が2以下であるもの、延べ面積が300平方メートル以下のもの及び高さが16メートル以下のもの(3つのどれかではなく、同じ建築物が3つとも満たすものです)、新3号建築物、建築基準法施行令第148条に規定する工作物(同条第1項第3号は、擁壁については高さ3メートル以下のものに限っています)。「新2号建築物」「新3号建築物」は、2025年4月施行の改正建築基準法でできた区分の呼び方です(新2号=新1号にあたるものを除き、階数2以上、または延べ面積200平方メートル超の建築物。新3号=それ以外で、都市計画区域などの中にある建築物。正確な区分は建築基準法第6条第1項によります)。それ以外の境港市の物件は、県の西部総合事務所です。木造2階建ての住宅でも、延べ面積・高さ・区分で窓口が分かれます——境港市では、設計を頼む建築士に窓口を確かめてから相談してください。指定確認検査機関(民間の確認検査機関)へ出す場合は、その機関へ提出・相談します。建築基準法等に関する苦情・相談の窓口は、県の住宅政策課(電話0857-26-7391)です。

確認のとき、何を出す

がけの近くに建てるときは、確認申請に図書が要ります

確認のとき、何を出す?
確認のとき、何を出す?

(2) 条例第4条第1項に規定するがけの上又は下に建築物を建築する場合において、当該建築物の位置が同項各号に掲げる区域(災害危険区域を除く。)内であるときは、同条第2項第2号の規定に該当する場合を除き、擁壁の設置の状況を示す図書又は同項第1号の規定に該当することを証する書面若しくは同項第3号の規定による認定を受けたことを証する書面

鳥取県建築基準法施行細則 第2条第1項第2号

県の細則は、法第6条第1項の確認の申請書に、この図書を添えるよう定めています。3つのうちどれを出すかは、どの道で解いたかで決まります——擁壁を設けたなら擁壁の設置の状況を示す図書、急傾斜地崩壊防止工事が施工されているなら第4条第2項第1号に該当することを証する書面、認定を受けたならその認定を受けたことを証する書面です。令第80条の3の構造方法で建てる場合(第2号)は、この添付の対象から外れています。鳥取市は、市のページで、条例第4条と市の細則第2条を根拠に、がけの状況または措置の状況を示す図書か認定を受けたことを証する書面の添付が必要だと案内しています(市の細則の本文は読んでいません)。条例の当てはめは、この図書の上で決まります。だから、目測では決まりません。どの図書が要るかは申請先で違いますので、申請を出す先に、必要な図書を先に聞いてください。

道に応じた図書を付けます
道に応じた図書を付けます

契約の前に

売買契約の前に、専門家と確かめること

いつ、誰に相談しますか
いつ、誰に相談しますか

この一覧は、自分で判定するためのものではありません——測って図にするのは建築士、条例の当てはめは所管の建築行政の窓口です。個別の判断は、建築士と窓口にご確認ください。

窓口に行く前に。擁壁の図面と構造計算書は当社が用意します。全国対応。大臣認定擁壁も手配できます。窓口には、その図面を持って行けます。 土のねっこ(L型擁壁) やまがみ(土砂待受擁壁) 擁壁を相談する ☎ 0120-1181-46

売買契約の前に動きます
売買契約の前に動きます
  • ①その土地の建築確認を扱うのは、4市のどれか、県か。境港市は建物の種類で市と県に分かれます。指定確認検査機関に出す予定なら、その機関へ
  • ②敷地の中や隣に、傾斜度30度以上で、高さ2メートルを超えるがけがあるか。30度ちょうどは含まれます。目測ではなく、現況の測量図と断面図で
  • ③建てる位置が、がけの高さの1.5倍以内に入るか。起点は、がけの上に建てるなら下端、がけの下に建てるなら上端
  • ④がけの高さを、どう数えるか。途中に小段・道路・敷地があるときの取り方は、申請先の取扱いで変わります
  • ⑤範囲の中に入るなら、擁壁を設けるか、第4条第2項の第1号・第2号・第3号のどれで外すか。第3号は認定の申請(県の細則では様式第8号)が要ります
  • ⑥そのがけに急傾斜地崩壊防止工事が施工されているか。県の治山砂防課または県土整備事務所で
  • ⑦売主に、擁壁と造成の書類が残っているかを聞く——いつ・どの手続きで造られたか、確認済証・検査済証はあるか。契約後でも確認はできますが、購入判断や価格交渉に反映するため、契約の前に聞いてください
  • ⑦の2 がけ・既存擁壁・工事をする場所の所有者は誰か——隣の土地のがけなら、調査も工事も将来の維持も、自分だけでは決められません。所有者の承諾が要るか、実際に立ち入れるかを、契約の前に確かめてください
  • ⑧その土地が土砂災害警戒区域(イエロー区域)・土砂災害特別警戒区域(レッド区域)に入っていないか。県は指定後に随時更新しています——ポータルで見るのは参考の確認まで。最新の指定状況は県公報と、県・市町に縦覧している告示図書で。分からなければ県の治山砂防課へ
  • ⑨その土地が災害危険区域に入っていないか。県は指定地区名の一覧(312箇所・平成17年1月現在)を公表しており、県のページには「平成17年1月以降の指定はありません」とあります——その後の廃止や、いまの状態は、県公報と告示図書で確かめてください。入っていて住居を建てるなら、かかるのは条例第3条です——原則は建築禁止ですが、第3条第1号から第3号までのどれかに当たれば、第3条については原則として建てられます(第3号は特定行政庁の許可)。この災害危険区域は、次の⑩の急傾斜地崩壊危険区域とは別のものです(そちらは急傾斜地法第3条第1項の区域)
  • ⑩急傾斜地崩壊危険区域に入っていないか。区域内での切土・掘さく・盛土などには知事の許可が要ります
  • ⑪造成を伴うなら、盛土規制法の許可・届出が要るか。県全域がどちらかの規制区域です(鳥取市は市が指定)
  • ⑫第4条第1項の擁壁の義務が外れても、がけ崩れ等による被害を受けるおそれがあれば、建築基準法第19条第4項の措置が別に要ります(おそれの有無を判断するのは建築士と窓口です)。レッドゾーン内の居室のある建物は、令第80条の3の構造規制も別に残ります

確かめるのは、土地の売買契約を結ぶ前です。買ったあとでは、擁壁の費用や配置の見直しを、土地の値段に織り込みにくくなります。すでにお持ちの土地なら、設計を始める前に。がけの高さと、がけからの距離は、現況の測量図と断面図がないと自分では判断できません——測量と図面は建築士に、条例の当てはめは所管の建築行政の窓口に、お尋ねください。どれくらい日数がかかるかは、がけの状態と計画で変わりますので、この記事では示せません。建築士と窓口に、最初に「いつごろ答えが出るか」を聞いてください——それが分かって初めて、売買契約の日取りを動かせます。

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相談と見積(無料)

土のねっこが使えるか、図面か、段差の高さと長さ・現場の写真・住所からお答えします。図面と構造計算書は当社でご準備できます。

当社はコンクリート製品のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。

全国に配送します(沖縄・北海道・離島を除く)

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出典

確かめきれなかったこと

条文は2026年9月4日に、鳥取県例規集の条例本文・細則本文で読みました。法律・政令は同じ日にe-Gov法令検索で、県と市の資料はそれぞれの公表元で読みました。第4条第2項第3号の認定基準と、県の擁壁の技術的基準、災害危険区域の指定地区名一覧、レッド区域の建築基準法の適用についての考え方も、同じ日に県の公表元で読みました。確かめきれていないことが9あります。ひとつ、県が「がけ付近の建築制限」として公表している図の資料は本文が画像で、文字を読み取れませんでした——がけの定義・範囲・高さ・上端については、本文が文字で読める認定基準のほうを根拠にしています。ふたつ、認定基準の図(がけの範囲・上端A地点・擁壁の状況の写真)そのものは、図の細部までは読み取っていません。みっつ、米子市・倉吉市・境港市が、がけについてどんな取扱いを持っているかは当たっていません。よっつ、4市の建築基準法施行細則の本文は読んでいません(読んだのは県の細則と、鳥取市のページの説明です)。いつつ、県内の市町村が建築基準法第39条に基づく独自の災害危険区域の条例を持っているかは当たっていません——この記事が書いた災害危険区域は、県条例第2条により知事が指定するものです。むっつ、災害危険区域の一覧は平成17年1月現在のものです。県のページには「平成17年1月以降の指定はありません」とありますが、その後の廃止と、いまの状態そのものには当たっていません。ななつ、県全体の土砂災害警戒区域・特別警戒区域の指定数は、県のページで確かめられませんでした。やっつ、急傾斜地崩壊危険区域の県内の指定箇所数は確かめていません。ここのつ、条例第4条第2項第2号の「令第80条の3本文の構造方法」を、レッドゾーンの外でどう当てはめるか——「知事が定めた最大の力の大きさ等」が区域の外でどう扱われるかは、県の公表物では確かめられませんでした。いずれも、窓口に電話するときに一緒に確かめてください。

鳥取県のレッドゾーン(土砂災害特別警戒区域)については、区域図の調べ方・建築の決まり・待ち受け擁壁・補助金・相談先を鳥取県のレッドゾーンのページにまとめています。

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