山形県の盛土規制法——窓口・手数料と、擁壁の扱い

山形県の盛土規制法

山形で盛土・切土・擁壁の工事をする人、造成した土地を買う人へ。

山形県では、盛土規制法の許可を出すところが、土地のある市町村で2つに分かれます。山形市は、市長が許可します(区域の指定も市)。残る34市町村は県知事の許可で、相談も申請も、土地のある地域を受け持つ総合支庁(村山・最上・置賜・庄内)の建設部建設総務課が窓口です。県が指定した区域では令和7年4月30日に、山形市では令和7年4月1日に規制が始まりました。

まずすること

まず、何を確かめればいいですか

工事の前に、この順で進めてください。

  1. 土地が2種類の区域のどちらに入るかを、県か市の区域図で確かめる(区域図のありか)。山形市以外の34市町村は、どこも全域がどちらかの区域です。
  2. 盛土・切土の高さと面積、できる崖の高さを設計者に出してもらう。許可か届出が要るかは、まずこの数字で決まります。擁壁を設けるなら、構造は県の技術基準(山形市は市の構造基準)に合わせます(工場製の擁壁と大臣認定)。
  3. 工事に着手する前に、許可や届出の窓口へ相談する。山形市以外の土地なら、総合支庁への事前相談から始めます。回答までの目安は、許可が要るかの相談と2つ以上の市町村にまたがる相談で10日、そのほかの相談で5日、県庁への照会が要る相談で20日です。山形市の土地は、市独自の事前審査から始まり、擁壁を設けるなら、その申請の時点で、擁壁の断面図・背面図と、鉄筋コンクリート造・無筋コンクリート造なら構造計算書まで付けます。許可が要る工事なら、土地の所有者などの同意と、周りの住民への周知を済ませてから申請し(申請の前に済ませること)、許可を受けてから着手します。特定盛土等規制区域で届出で済む工事は、着手の30日前までに届け出ます。窓口と電話(市町村ごと)は相談先の表で引けます。
  4. 着手したい日から逆算して、準備を始める。申請から許可までの標準処理期間は、県が30日(2つ以上の市町村にまたがれば50日)です。相談の日数も標準処理期間も、休日を数えないので、相談の10日と合わせると、暦で2か月近く、50日なら3か月近くになります。県が不明な点を問い合わせている期間や、書類を直している期間も数えないので、実際にはもっと長くかかることがあります(期間の数え方)。図面と構造計算書をそろえる期間と、周知の期間も、これに入りません。
まず、何から始める?
まず、何から始める?
着手の前に、窓口へ
着手の前に、窓口へ

当社の製品

盛土の崖を覆う擁壁は、工場で造った「土のねっこ」で。申請に要る図面と構造計算書も、当社が用意します。全国対応。大臣認定擁壁も手配できます

当社は擁壁のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。図面が無ければ、段差の高さと長さ、現場の写真と住所から始められます。お電話は ☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)。

【無料の判定アプリ】自分の工事に許可が要りそうかを確かめる。盛土の高さ・崖の高さ・面積を入れると、盛土規制法の許可が要りそうかの目安と、相談する窓口が分かります(登録不要)。

盛土規制法の判定アプリを開く(無料)

許可が要る工事の規模、擁壁の構造計算や水抜穴、検査、罰則は、大枠が全国共通の法律・政令・省令で決まっています。条文と図は盛土規制法の全国共通ページにあります。

土地を買う前に

造成済みの土地を買う前に、どこで確かめれば良いか

造成済みの土地を買うなら、契約の前に、その造成が盛土規制法の許可を受けたものか、完了検査の検査済証があるかを売主に聞いてください(聞き方は全国共通ページの冒頭「造成済みの土地を買う前に」)。許可を受けた工事は、許可を出したところが一覧を公表しています。県知事が許可した工事は県の許可・届出の公表のページ(許可の一覧表のPDFと、国土地理院地図の位置図。令和8年6月30日時点)、山形市が許可した工事は市の工事の許可・届出の公表のページ(全体図と許可内容のPDF)で見られます。

許可の一覧に載っていても、完了検査に合格したかは検査済証で確かめます。一覧で見つからないときや、売主が検査済証を見せられないときは、土地の所在地を伝えて、許可を出すところ(相談先の表)に記録を問い合わせます。

県が指定した区域では令和7年4月30日より前、山形市では令和7年4月1日より前に造成された土地には、盛土規制法の許可の記録がありません。旧法(宅地造成等規制法)の規制区域も、国土交通省の一覧(令和6年4月1日現在)には、山形県内のものが載っていません。ただ、この一覧は1つの時点のものなので、旧法の許可の記録があるかも、許可を出すところで聞けます。都市計画法の開発許可を受けた造成なら、開発許可の記録(開発登録簿)を閲覧できます。閲覧所は、県知事が許可した分が4つの総合支庁の建設部建築課、山形市が許可した分が市のまちづくり政策課です。米沢市・鶴岡市・酒田市・天童市が許可した分は、その市の開発許可の担当課に聞きます。

記録が見つからなければ、擁壁の図面や構造計算書が残っていないかを売主に確かめます。記録があってもなくても、今の擁壁の状態は、契約の前に設計者に見てもらってください。頼める設計者に心当たりが無ければ、山形県建築士事務所協会の会員の一覧から、近くの設計事務所を探せます。造り替えるときに使える製品と概算は、当社にご相談ください(地域によっては、施工業者さんのご紹介もできます)。

許可を出すところ

山形県で、許可を出すのはどこですか

うちの土地は規制区域?
うちの土地は規制区域?
区域は2種類。県が指定します
区域は2種類。県が指定します
土地のある市町村区域を指定した日区域許可を出すのは
山形市(中核市)令和7年4月1日(市が指定)市内を2種類の区域に指定。都市計画区域の中は宅地造成等工事規制区域山形市長
ほかの34市町村(上山市・天童市・山辺町・中山町・寒河江市・河北町・西川町・朝日町・大江町・村山市・東根市・尾花沢市・大石田町/新庄市・金山町・最上町・舟形町・真室川町・大蔵村・鮭川村・戸沢村/米沢市・南陽市・高畠町・川西町・長井市・小国町・白鷹町・飯豊町/鶴岡市・酒田市・三川町・庄内町・遊佐町)令和7年4月30日(県が指定)全域が、宅地造成等工事規制区域か特定盛土等規制区域のどちらか山形県知事(相談と申請は4つの総合支庁)
県の手引(第2版)・規制区域のページと山形市のページ

工事の土地が山形市と周りの市町にまたがるなら、面積の多いほうの許可権者(県知事か山形市長)が相談と申請の窓口になり、審査の中で県と市が協議するので、時間は長くかかります。34市町村の中で2つ以上の市町村にまたがるときは、面積の多いほうの市町村を受け持つ総合支庁が窓口です(県の手引)。

区域の指定のあとに都市計画法の開発許可を受けた造成は、盛土規制法の許可を受けたものとみなされます(全国共通ページの「建築確認を受ければ、盛土規制法の許可は要りませんか」)。この「みなし許可」の工事でも、標識の掲示と、中間検査・定期報告が要ります(県のよくある問い合わせ Q7)。中間検査と定期報告の対象は、盛土で2メートルを超える崖ができる工事や、面積3,000平方メートルを超える盛土・切土などの大きな工事です。中間検査は、盛土の前や切土のあとの地面に排水施設を設ける工程があるとき、定期報告は、許可から完了までが3か月を超えるときです(県の手引 手続き編3.(7)・3.(8))。Q7 は定期報告を「3か月以上」としているので、工事の期間がちょうど3か月なら、窓口に確かめます。

中間検査及び定期報告の手続き方法については本手引きを適用しますが、中間検査や定期報告の受理は開発行為の許可権者が実施します。みなし許可に関する受付窓口は、所管する総合支庁建築課(開発許可権限を有する米沢市、鶴岡市、酒田市及び天童市にあっては当該市の開発許可担当課)になります。

山形県「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく宅地造成等工事許可申請等の手引き~第2版~」(令和8年4月1日適用)概要編 4.(4)4)

盛土規制法の許可は、米沢市・鶴岡市・酒田市・天童市に移っていないので、この4市の土地でも、許可の相談と申請は総合支庁の建設総務課が受けます。みなし許可の工事の中間検査・定期報告は、開発許可を出したところ(総合支庁の建築課か、4市ならその市の開発許可の担当課)に出します。4市には、みなし許可の工事の監督(改善命令や立入検査など)も移っています(県の事務処理特例条例)。

区域図

自分の土地が区域に入っているかは、どこで見られますか

区域図は、県と山形市がPDFで出しています。図で分かりにくいときは、地番を伝えて相談先に聞くのが早いです。地番は登記で土地ごとに付いている番号で、住所の番地と違うことがあります(登記事項証明書や、固定資産税の課税明細書に載っています)。

山形市以外の34市町村は、県の「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく規制区域」のページで、土地のある市町村の図(PDF)を開きます。PDFは1つおよそ2〜10MBで、米沢市・小国町・酒田市は2つ、鶴岡市は3つに分かれています。1つのPDFに図が何枚か入っている市町村もあり、その図が市町村のどこを描いているかは、図の右の索引で分かります。県のページ(2026年8月26日更新)には、住所を入れて調べる地図の案内はありません。設計事務所で地図ソフトを使うなら、区域のGISデータを国土交通省の国土数値情報から取れます。

山形市の土地は、市の「必要な手続きについて(申請方法・様式等)」のページにある規制区域図(PDF、1枚、約3.8MB)で確かめます。市内を2種類の区域に塗り分けた10万分の1の図なので、区域の境目に近い土地は、図だけで決めずに、市のまちづくり政策課に問い合わせます。

宅地造成等工事規制区域は市街地や集落とその周り、特定盛土等規制区域は市街地や集落から離れていても、地形などから盛土で人家に害が出うる所です(県の説明)。どちらに入るかで、許可・届出が要る規模が変わります。

許可の規模

許可が要る工事の規模は、山形県で変わりますか

どんな工事に許可が要る?
どんな工事に許可が要る?
盛土で1mを超える崖なら許可
盛土で1mを超える崖なら許可
特定盛土等の区域は届出が基本
特定盛土等の区域は届出が基本

山形県内では、どの市町村でも、許可が要る規模は全国の数字のままです(県の手引の表、市の規模の図。県と山形市の例規集にも、規模を変えた定めは見当たりません)。盛土で1メートル、切土で2メートルを超える崖ができる工事や、面積500平方メートルを超える盛土・切土などに許可が要るのは、宅地造成等工事規制区域です。特定盛土等規制区域で許可が要るのは、盛土で2メートル、切土で5メートルを超える崖ができる工事や、高さ5メートルを超える盛土、面積3,000平方メートルを超える盛土・切土などです。それより小さくても、宅地造成等工事規制区域なら許可が要る規模の工事は、着手の30日前までに届け出ます(県の手引 概要編の表2〜5)。届出の出し先は許可と同じ窓口(相談先の表)で、手数料は要りません。

規模を決める「崖」は、地面が30度より急な所(風化の著しくない硬い岩盤は除く)のことで、擁壁で覆った段差も崖に入ります。たとえば境界に擁壁を立て、内側に土を1メートルより高く盛ると、「盛土で高さ1メートルを超える崖」ができます。宅地造成等工事規制区域なら許可が要ります。特定盛土等規制区域では、その崖が2メートル以下で、面積も3,000平方メートル以下なら届出、それを超えれば許可です(全国共通ページの「擁壁を造る・造り替えるだけでも、許可は要りますか」)。

舗装と田の埋立て

駐車場の舗装や、田の埋立て・嵩上げは、許可が要りますか

Q5.盛土の上にアスファルト舗装をする場合、舗装厚は盛土の高さに含まれますか。
A5.舗装厚も盛土の高さに含みます。

山形県「宅地造成及び特定盛土等規制法に関するよくある問い合わせ」Q5(2025年5月2日更新)

たとえば宅地造成等工事規制区域で、崖を作らずに土を1.8メートル盛り、その上に厚さ30センチメートルの舗装をすると、盛土の高さは2.1メートルになり、許可が要ります(崖の無い盛土でも、高さ2メートルを超えれば許可。特定盛土等規制区域なら、高さ5メートル以下で面積も3,000平方メートル以下のときは届出)。

崖がなくても、盛土2m超は許可
崖がなくても、盛土2m超は許可

ほかの工事は、山形市以外の土地では次の扱いです(県の手引とよくある問い合わせ)。山形市の土地は、舗装も含めて、扱いを市のまちづくり政策課に問い合わせてください。

  • まわりの土地より低い窪地(採石場の跡地や、畦畔に囲まれた田など)を、まわりの高さに合わせて埋めて平らにするだけなら、許可も届出も要りません。その平らな面から測って、仕上がりの盛土の高さや面積が、許可や届出が要る規模を超えないときも同じです(県の手引 トピックス No.6)。
  • 建物などの工作物を建てるための掘削(基礎の根切りなど)と埋戻しは、土地の形質の変更に当たらないので、規制の対象外です。地中の埋設物を撤去したあとの埋戻しや、解体で陥没した所を周りと同じ高さに均す程度の整地も同じ扱いだと、県の手引は説明しています。ただし解体のあとに崖が残ると、既存の切土として、改善命令や勧告の対象になることがあります(県の手引 トピックス No.4、よくある問い合わせ Q4)。擁壁も工作物ですが、その内側をもとの地面より高く埋めるのは、埋戻しではなく盛土です。
  • 工事で出た土や工事に使う土を、その工事の現場に一時的に置くだけなら、許可も届出も要りません(よくある問い合わせ Q9)。本体の工事の期間中に、現場かその近くで、工事と一緒に管理することが条件です。近くとは、隣の土地やそれに類する土地で、本体の工事の主任技術者などが、現場と一緒に安全を管理でき、すぐに様子を見に行ける所です(県の手引の要件の表)。
  • 耕起や代かき、畦畔の補修、表土の補充(30センチメートル以下)などの通常の営農行為は、この法律の規制を受けません。農地の嵩上げ(表土と土壌改良材を除く)、田畑転換、圃場の大区画化(土地改良法の土地改良事業を除く)、農地転用、休耕田などへの残土の受け入れ(一時的な仮置きも)は規制の対象になることがあり、農地改良届を出していても、盛土規制法の手続が要らないとは限りません(県の手引、農地関係者向けチラシ)。

どれに当たるかは、工事の前と後の地面の高さや、工事の中身で決まります。同じ工事で、ほかにも盛土・切土をするなら、その高さと面積で、許可や届出が要るかを見ます。自分で決めずに、設計者に断面図にしてもらい、着手の前に総合支庁で確かめます。

古い擁壁の造り替え

古い擁壁を造り替えるとき、許可は要りますか

擁壁を造り替えるときに許可が要るかは、造り替えで盛土・切土をするか、どんな崖ができるかで決まります(全国共通ページの「擁壁を造る・造り替えるだけでも、許可は要りますか」)。山形県の手引・技術基準とよくある問い合わせにも、山形市の手続きの流れにも、擁壁の造り替えについての定めや答えは載っていません。今の擁壁と計画の擁壁の位置・高さ、上と下の地盤の高さを図にして相談先に見せると、早く決まります。

壊すときも何かある?
壊すときも何かある?
2m超の擁壁は14日前に届出
2m超の擁壁は14日前に届出

古い擁壁を壊して造り直すときは、許可が要らなくても、高さ2メートルを超える擁壁なら、壊す工事の着手の14日前までに届出が要ります(許可を受けた工事や、特定盛土等規制区域で届け出た工事の中で壊すなら要りません)。造り直す擁壁が2メートルを超えるなら、盛土規制法の許可や開発許可を受ける工事でない限り、擁壁の確認申請(工作物の確認)も要ります。

県への届出書は、正本1部と副本2部(2つ以上の市町村にまたがれば、副本は市町村の数に1を足した部数)を総合支庁に出し、壊し終えたら、おおむね10日以内に完了の届出も出します(県の手引)。届出書には、次の書類が要ります(県の提出書類チェック表《7》)。

  • 位置図・地形図・土地の平面図
  • 土地とその周りの写真と、撮影位置の図
  • 土地の登記事項証明書と公図(土地の区画と地番を示す図。法務局で取れます)
  • 工事主の住民票の写し(法人は登記事項証明書)・事業経歴書・誓約書
  • 工事をする会社が工事主と違えば、その会社の事業経歴書と登記事項証明書
  • 軽微な建設工事でなければ、建設業の許可の写し

山形市では、届出書と現場の写真を着手の14日前までに出し、壊し終えたら市独自の完了届を出します。

当社の製品

その擁壁、工場で造ってあります。盛土の崖を覆う擁壁が要ると分かったら、「土のねっこ」をご検討ください。鉄筋コンクリートのL型擁壁で、高さ500〜3,000mm。構造計算(政令第9条の4項目)と水抜穴は、製品の構造計算書と図面で示します——書類は当社が用意します。擁壁本体は工場で造ってあるので、現場で型枠を組んでコンクリートを養生する日数が要りません(基礎や埋め戻しの工程は、現場の施工計画で決めます)。崖の土砂を受け止める擁壁なら「やまがみ」です。全国対応。大臣認定擁壁も手配できます。

工場製の擁壁

工場製の擁壁は使えますか——大臣認定の扱い

大臣認定でないとだめ?
大臣認定でないとだめ?
コンクリート擁壁は2つの道
コンクリート擁壁は2つの道

コンクリートの擁壁には、構造計算で確かめる道と、国土交通大臣の認定を受けた擁壁を使う道があります(大臣認定の擁壁と、認定のない擁壁)。

義務設置擁壁の技術的基準に規定によらない擁壁で、国土交通大臣がこれと同等以上の効力を有すると認めるもの(大臣認定擁壁)を使用するときは、当該擁壁を設置する土地の地盤や土質等が大臣認定擁壁の認定条件に適合していなければならない。認定条件の適合については、大臣認定書の写し、図面、仕様書等により確認する。

山形県「開発・宅地造成等工事技術基準~第2版~」(令和8年4月1日適用・4月7日差替え)11.2.7
許可を出すところ工場製の擁壁の扱い
山形県知事(34市町村)県の手引・技術基準(第2版、令和8年4月1日適用)には、工場製に大臣認定を求める定めは見当たらない。使う前に総合支庁に確かめる。大臣認定擁壁は使える(技術基準11.2.7)
山形市市の構造基準(市のページ、令和8年2月18日更新)には、工場製の擁壁と大臣認定の定めは見当たらない。使う前に市に確かめる
県の技術基準と山形市の構造基準

県の技術基準は、都市計画法の開発許可の工事と、盛土規制法の工事の両方の基準です。山形市の構造基準も、市の開発許可の盛土や切土にかかります(構造基準1-2)。

県への許可の申請には、擁壁について次の書類を付けます(県の提出書類チェック表《1》)。

  • 擁壁の断面図・背面図(縮尺50分の1以上)
  • 義務擁壁(許可の工事で設けなければならない擁壁)を鉄筋コンクリート造・無筋コンクリート造にするなら、構造計算書(擁壁の概要・構造計画・応力算定・断面算定と、土質試験の結果などの土質定数)
  • 義務擁壁と、それ以外で高さ2メートルを超える擁壁は、建築基準法施行令に合うことが分かる資料(メーカーカタログ・配合資料・試験成績書など)
  • 大臣認定擁壁なら、認定書の写しと、設計・施工の条件が分かる仕様書やカタログ
  • 高さ5メートルを超える擁壁なら、設計者の資格証明書

山形市への許可の申請には、擁壁について次の書類を付けます(市の手続きの流れ)。

  • 擁壁の断面図・背面図(縮尺50分の1以上)
  • 鉄筋コンクリート造・無筋コンクリート造なら、構造計算書(擁壁の概要・構造計画、土質試験に基づく応力算定と断面算定)
  • 高さ5メートルを超える擁壁なら、設計者の資格を証する書類
  • 擁壁の断面図・背面図・構造計算書などは、その前の事前審査の申請にも付ける

地震時の検討と水抜穴

擁壁に、地震時の検討は要りますか

擁壁の構造は何で決まる?
擁壁の構造は何で決まる?
コンクリート擁壁は計算で4つ
コンクリート擁壁は計算で4つ

地震時の検討が要る擁壁の高さは、県の技術基準と山形市の構造基準で違います。山形市の構造基準(5-3)は高さで分けておらず、鉄筋コンクリート造・無筋コンクリート造の擁壁は、常時と地震時の両方で安全性を検討します。

なお、高さが2mを超える擁壁(義務及び任意設置擁壁)については、常時における検討に加え、地震時(中地震及び大地震)における検討を行うものとする。高さが2m以下の擁壁については必須ではないが、検討を行うことが望ましい。

山形県「開発・宅地造成等工事技術基準~第2版~」(令和8年4月1日適用・4月7日差替え)11.2.2

許可の工事で義務になっていない擁壁も、高さ2メートルを超えれば建築基準法施行令第142条の決まりがかかるので、義務擁壁と同じように設計します(技術基準11.2.6)。

山形市は、市の規則(第8条・第21条)で、市の構造基準を政令の技術的基準に足しています。練積み造の擁壁は、地上の高さ5メートルまでで、5メートルに1か所ほど鉄筋コンクリートの控え壁(壁を裏から支える壁)を設け、根入れ(地面の下に入れる深さ)は45センチメートル以上かつ擁壁の高さの20/100以上です(5-5)。練積み造に使えるのは、間知石か、間知石と同じかそれ以上に重く強く長もちするコンクリートブロックなどで、控えの長さ(表から奥までの長さ)は30センチメートル以上です(県の技術基準11.2.3、市の構造基準5-5)。塀に使う空洞ブロックは、中が空いていて間知石より軽く、厚さも30センチメートルに届かないので、これには使えません。

水抜穴と根入れは?
水抜穴と根入れは?
3㎡に1か所・内径75mm以上
3㎡に1か所・内径75mm以上

県の技術基準では、水抜穴は、壁面3平方メートル以内ごとに1個以上、内径7.5センチメートル以上のものを千鳥(上下の段で位置をずらす並べ方)に並べます。透水層(擁壁の裏に入れて水を通す砕石などの層)は擁壁の地上部の背面の全面に設け、砕石なら厚さ30センチメートル以上で、透水層のいちばん下には、水を通さない止水コンクリートを設けます(11.2.4)。

山形県内のどこでも、「土のねっこ」を使うなら、構造計算書と製品の仕様をお出ししますので、申請の前にそれを持って窓口で確かめてください。開発許可で造成するなら、開発許可の窓口にも同じことを聞きます。大臣認定擁壁が要ると言われたときは、当社で手配します。

建築確認

家を建てるとき、建築確認はどうなりますか

建築確認を取れば要らない?
建築確認を取れば要らない?
許可とは別の手続です
許可とは別の手続です

盛土規制法の許可と、建築基準法の確認は別の手続です(全国共通ページの「建築確認を受ければ、盛土規制法の許可は要りませんか」)。

法第12条第1項・第30条第1項の許可を受けた宅地造成等に関する工事であって、完了検査を受ける前に、建築等の次の工事を実施する場合は、完了検査時の支障とならないか確認をするため、事前着手の届出を提出する必要があります。

山形県「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく宅地造成等工事許可申請等の手引き~第2版~」(令和8年4月1日適用)手続き編 3.(9)

県知事の許可を受けた造成工事で、完了検査が済む前に、その土地で家などの工事を始めるなら、着手の30日前までに、事前着手届出書(県規則様式第14号)に、その工事の範囲の図面と設計書類(建築確認の申請に付けたものの写しでよい)、完了検査の予定時期を書いた全体の工程表を付けて、総合支庁に出します。完了検査の支障になるときは、届出から30日以内に県から通知があります(県の手引)。完了検査が済んでから建てるなら、この届出はありません。

盛土規制法の許可も都市計画法の開発許可も要らない工事で、高さ2メートルを超える擁壁を造るなら、擁壁の確認申請(工作物の確認)が要ります(建築基準法第88条第1項・第4項、施行令第138条)。建築基準法の相談先は、県の総合支庁建築課か市町村の担当課です(県の手引の関係機関の表)。

山形市では、建築確認などの手続に使う証明書(計画が盛土規制法に合っていることを示す書類)を、市に申請できます。許可や届出をした規模の工事は適合証明、規模に届かない工事は非該当証明で、1件700円です。申請書には、位置図、地形図、土地の公図の写し、土地の求積図、土地の平面図と断面図、建物の平面図と立面図を付けます(市のページ)。県知事の許可を受けた工事なら、証明書を県に申請できます(県規則様式第19号)。この証明書が要るか、どれを出すかは、建築確認を出す先に聞いてください。

米沢市は、許可の要る盛土・切土が無いことを設計者が申告する、建築主事あての「盛土規制法申告書(建築確認申請用)」の様式を出しています。崖の近くに家を建てるなら、山形県のがけ条例の決まりも、盛土規制法とは別にかかります。

期間と手数料

許可はいつ下りて、手数料はいくらですか

許可を出すところ標準処理期間(盛土・切土)手数料(500㎡以内の盛土・切土)
山形県知事(34市町村)30日(2つ以上の市町村にまたがれば50日)16,000円
山形市市に確かめる(目安は、市独自の事前審査の回答が現地調査から2週間程度、許可証の交付が申請の受付から1週間程度)16,000円
県の手引(第2版)と山形市の手続きの流れ・手数料のページ

標準処理期間は、申請から許可までの標準的な日数です。県の30日・50日は休日を含まない日数で、不明な点を県が申請者に問い合わせている期間や、申請者が書類を直している期間も入りません(県の手引)。暦では、30日でおよそ6週間、50日でおよそ10週間です。山形市のページと手続きの流れ(PDF)には、標準処理期間の日数が見当たりません(2026年9月25日時点)。山形市の2週間・1週間は流れ図の目安で、その前に、事前審査の申請から現地調査までの日数と、住民への周知の期間がかかります。急ぐ工事なら、先に市のまちづくり政策課に日数を聞いておきます。

土石の堆積の許可の標準処理期間も、県は30日(2つ以上の市町村にまたがれば50日)です。県知事の許可で堆積できるのは、許可の日から最大5年です(県の手引)。

手数料は、盛土・切土をする土地の面積(土石の堆積は、堆積をする土地の面積)で上がります。額も、変更の許可の決め方も、県と山形市で同じです。

盛土・切土や堆積をする土地の面積盛土・切土の許可土石の堆積の許可
500平方メートル以内16,000円11,000円
500平方メートル超 1,000平方メートル以内27,000円13,000円
1,000平方メートル超 2,000平方メートル以内39,000円16,000円
2,000平方メートル超 3,000平方メートル以内57,000円19,000円
3,000平方メートル超 5,000平方メートル以内72,000円28,000円
5,000平方メートル超 10,000平方メートル以内96,000円31,000円
10,000平方メートル超 20,000平方メートル以内150,000円38,000円
20,000平方メートル超 40,000平方メートル以内230,000円52,000円
40,000平方メートル超 70,000平方メートル以内370,000円72,000円
70,000平方メートル超 100,000平方メートル以内530,000円100,000円
100,000平方メートル超690,000円130,000円
県の手数料条例・手続きのページと山形市の手数料のページ

県に出す申請の手数料は、山形県の収入証紙を申請書に貼って納めます。お釣りは出ないので、額を窓口で確かめてから貼ります(県の手引 手続き編5)。変更の許可は、設計の変更が面積に応じた許可の手数料の10分の1、土地を足すなら足した面積の額、そのほかの変更が14,000円で、合計の上限は690,000円(土石の堆積は130,000円)です。中間検査と完了検査の申請には、県も山形市も手数料が要りません(県の手引、山形市手数料条例)。

工事を始めたとき・終えたときは、何を出しますか

工事に着手したら、県知事の許可を受けた工事や、特定盛土等規制区域で県に届け出た工事では、おおむね10日以内に工事着手届出書を出し、標識を掲げた写真とその位置の図、工事工程表を付けます(県規則第5条・第22条、県の手引)。山形市でも、許可や届出をした工事は、工事着手届と工事工程表、標識を写した写真を出します(市独自の手続。市の手続きの流れ 印刷13頁)。

工事が終わったら、許可を受けた工事は、県も山形市も、完了した日から4日以内に完了検査を申請します。届け出た工事は、県ではおおむね10日以内に、写真を付けて完了の届出を出し(県規則第17条・第34条、県の手引)、山形市では市独自の完了届を出します。区域の指定のあとの開発許可で許可を受けたとみなされる工事は、開発許可の工事完了の届出と検査済証が、盛土規制法の完了検査の申請と検査済証を兼ねます(盛土規制法第17条第3項・第36条第3項)。山形市では、この工事の着手や完了の届出も、盛土規制法では要りません(市の手続きの流れ 印刷17頁)。

市町村の条例

市町村の条例で、別に手続が要ることはありますか

山形県には、県の土砂の条例は見当たりません(県の例規集、令和8年6月30日現在)。山形市の例規集(令和8年7月9日現在)でも、土砂の埋立てを規制する条例は見つかっていません。ほかの34市町村は、地方自治研究機構の土砂埋立て等の条例の一覧(令和8年4月1日更新)に1つも載っていません。そのうち天童市のほかの33市町村の例規集(条例・規則を集めたページ)でも、題名の索引や、環境・土木・都市計画などの分類を探した範囲(2026年9月27日)では、土砂の埋立てや盛土を規制する条例・規則は見当たりません。例規集に載らない要綱などもあるので、盛土規制法のほかに要る手続が無いかは、土地のある市町村の役場にも聞いておきます。

土砂の条例とは別に、開発行為に協議と同意を求める市町があります。

  • 鶴岡市:都市計画法の開発許可が要らない開発行為(宅地造成などで土地の区画や形を変えること)は、鶴岡市土地利用に関する条例で、着手の前に市長に協議して同意を受けます。窓口は都市計画課(0235-35-1315)です。
  • 庄内町:都市計画区域の中で、用途地域などの区域は500平方メートル以上、そのほかの区域は1,000平方メートル以上(どちらも3,000平方メートル未満)の開発行為は、庄内町土地利用に関する要綱で、町長に協議して同意を受けます(都市計画法の開発許可を受ける開発行為は除きます)。

条例ではありませんが、米沢市は、ダンプトラックなどで土砂を運ぶ大きな事業(おおむね3,000立方メートル以上の土砂の運搬など)に、市道を通る前の事前協議を求めています(市の要綱)。「特定車両による市道等通行協議申請書」に位置図と運搬経路図を付けて1部出し、窓口は建設部土木課の管理担当(0238-22-5111、内線4711)です。

場所や規模によっては、ほかの法律の許可や届出も要ります。たとえば農地転用の許可(農地法)、林地開発の許可(森林法)、3,000平方メートル以上の土地の形質の変更の届出(土壌汚染対策法)、景観計画区域の中で土地を造成する工事の届出(景観法と、県や市町村の景観条例)です。県の手引の関係機関の表(手続き編 3.(2))で、手続ごとの窓口を引けます。

相談先

相談先——まず、どこに電話しますか

土地のある市町村相談・審査の窓口電話
山形市山形市 まちづくり政策部 まちづくり政策課(山形市旅篭町二丁目3番25号)023-641-1212(代表)
上山市・天童市・山辺町・中山町・寒河江市・河北町・西川町・朝日町・大江町・村山市・東根市・尾花沢市・大石田町村山総合支庁 建設部 建設総務課 建設技術調整担当(山形市鉄砲町二丁目19-68、村山総合支庁舎5階)023-621-8408/023-621-8207
新庄市・金山町・最上町・舟形町・真室川町・大蔵村・鮭川村・戸沢村最上総合支庁 建設部 建設総務課 建設技術調整担当(新庄市金沢字大道上2034、最上総合支庁舎4階)0233-29-1391
米沢市・南陽市・高畠町・川西町・長井市・小国町・白鷹町・飯豊町置賜総合支庁 建設部 建設総務課 建設技術調整担当(米沢市金池七丁目1-50、置賜総合支庁舎4階)0238-26-6099
鶴岡市・酒田市・三川町・庄内町・遊佐町庄内総合支庁 建設部 建設総務課 建設技術調整担当(東田川郡三川町大字横山字袖東19-1、庄内総合支庁舎4階)0235-66-5569
県の手続きのページ・手引(第2版)と山形市のページ

県への事前相談は、県の手続きのページにある事前相談様式(Excel)に工事の概要と相談したいことを書き、案内図と、造成の高さや擁壁の有無が分かる造成計画図を付けて、総合支庁の建設総務課に出します。手数料は要りません。相談の時期は、造成の範囲や盛土・擁壁の有無が見えてきたころが目安で、計画を固めきってからだと、見直しで手戻りが出ることがあります。事前相談なしに申請すると、通常より時間がかかることもあります(県の手引)。

山形市の土地は、市のまちづくり政策課に、市独自の事前審査を申請します。宅地造成等事前審査申請書に、位置図、公図の写し、登記簿謄本の写し、現況図と現況写真、求積図、造成計画の平面図と断面図、擁壁の断面図・背面図・構造計算書などを付けて、正副2部を出します(申請書のほかはコピーでよい。市の手続きの流れ)。メールはtoshi@city.yamagata-yamagata.lg.jp、ファクスは023-624-8407です。

申請の前にすること

許可を申請する前に、何を済ませますか

土地の所有者や借りている人など、工事をする土地を使う権利を持つ人全員の同意を得て、周りの住民に工事の内容を知らせます。知らせ方は、説明会か、書面の配布(訪ねて説明するのも入ります)か、現地での掲示とウェブページへの掲載を両方するか、のどれかです。渓流などで高さ15メートルを超える盛土をするなら、説明会を開きます(県の手引 手続き編3.(3)、山形市の「Q&A周辺地域の住民への周知について」)。知らせる範囲は、盛土の高さや地形で決まります。県知事が許可する土地では、周りが道路や農地・森林だけで、住む人がいなければ、周知は要りません(県の手引)。範囲と、要らない土地に当たるかは、事前相談で聞けます。

県への申請書には、同意書と、周知の結果をまとめた報告書(県規則様式第3号・第4号)を付けます。申請者のほかの人に手続を任せるなら、委任状も要ります(県の手引)。申請書を、報酬を払って人に作ってもらうなら、相手は行政書士などです(県の手続きのページ。ほかの法律に定めがあるときは別)。

当社の製品

窓口に行く前に、使える擁壁と概算を知っておく

窓口での相談は、盛土・切土の高さと面積、擁壁の位置と高さが決まっているほど早く進みます。図面か現場の情報を送っていただければ、工場製の擁壁「土のねっこ」「土地分け丸」のうち使える製品と概算をお答えします。申請に必要な図面と構造計算書も当社で用意します。全国対応——大臣認定擁壁も手配できます。

  1. 敷地の図面を送る(図面が無ければ、段差の高さと長さ、現場の写真と住所)
  2. 当社から、使える製品と概算をお答えする(計画に使えるかは、③の書類を持って窓口で確認します)
  3. 当社で、製品の図面と構造計算書を作る
  4. 工事主が許可を申請する(設計者に頼むのが一般的です)。許可が下りてから、施工業者さんが根切りなどの掘削も含めて工事に着手

お電話は 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)。

窓口に行く前に。擁壁の図面と構造計算書は当社が用意します。全国対応。窓口には、その図面を持って行けます。 擁壁を相談する ☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)

【無料の判定アプリ】自分の工事に許可が要りそうかを確かめる。盛土の高さ・崖の高さ・面積を入れると、盛土規制法の許可が要りそうかの目安と、相談する窓口が分かります(登録不要)。

盛土規制法の判定アプリを開く(無料)

窓口だけ探すなら「窓口さがし」アプリ(無料)

お問い合わせ

相談と見積(無料)

土のねっこが使えるか、図面か、段差の高さと長さ・現場の写真・住所からお答えします。図面と構造計算書は当社でご準備できます。

当社は擁壁のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。

全国に配送します(沖縄・北海道・離島を除く)

お電話でも受け付けています。☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)

出典

手引も手数料も改正されます。県のページは各ページの更新日、市町村のページと例規集は2026年9月25日〜27日の時点の内容です。申請の前に、現行の資料と窓口で確かめてください。

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