ブロック塀の上にフェンスを足すなら、日本建築学会の基準では、地面からフェンスの上まで2.2m以下、すき間の無い目隠しなら合わせて1.8mまでです。LIXILと四国化成の取付説明書は、ブロックが厚く、鉄筋と基礎が基準どおりであることを条件にしています。鉄筋や基礎が分からない塀なら、ブロックの上には足さず、別の基礎に立ててください。いまの塀を残せるかは、施工業者さんか建築士さんに見てもらいます。
何mまで足せるか(目隠しは1.8m)
ブロック塀の上のフェンスは、何mまで足せますか
ブロックもフェンスも1.2mまで、合わせて2.2mまで。目隠しは合わせて1.8mまでです。
いまのブロックが1.2mを超える塀には、上にフェンスは足しません。高くしたいときは、「足せないときの選び方」のタブをご覧ください。
【基準】建築学会の4つの数字
日本建築学会の「コンクリートブロック塀設計規準」は、ブロック塀の上にフェンスを続けて付けた塀を、こう決めています。
- 地面からフェンスのいちばん上まで:2.2m以下
- ブロックの部分:1.2m以下
- フェンスの部分:1.2m以下
- 換算高さ(フェンスが受ける風の分を、ブロックの高さに足した数字):1.6m以下
規準の解説によると、ブロックを1.2mまでにするのは、法律で控壁(塀を後ろから支える壁)が要らない高さだからです。フェンスを1.2mまでにしたのは、規準を作った当時、売られているフェンスのほとんどが1.2m以下だったからです。
【換算高さ】目隠しは足す分が大きい
フェンスが受ける風や地震の力は、下のブロックにかかります。その分を何m足すかは規準の表で決まっていて、フェンスが高いほど、すき間が少ないほど大きくなります。
| ブロック+フェンス | 足す分 | 換算高さ |
|---|---|---|
| 1.0m+メッシュ1.0m | 0.4m | 1.4m(高さは通る) |
| 1.0m+目隠し1.0m | 0.8m | 1.8m(通らない) |
| 0.6m+目隠し1.2m | 1.0m | 1.6m(高さは通る) |
目隠しは、すき間のほとんど無いフェンスとして足しています。この表で数えると、目隠しは合わせて1.8mが上限で、高くしたいならブロックは低いほうが有利です。高さが通っても、厚さ・鉄筋・基礎は「足してよいブロック塀」のタブで別に確かめます。表に無い組み合わせの数字は、施工業者さんに出してもらってください。
新しくフェンスの基礎を造るなら、当社のブロック塀・フェンス基礎「土地分け丸」が便利に使えます。立てるフェンスに合わせて、倒れないかを当社が計算します。
当社の製品
ブロック塀・フェンス基礎「土地分け丸」
当社は擁壁のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。図面が無ければ、手書きの絵と写真で大丈夫です。住所も添えてください。お電話は ☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)。
法律の決まりはあるか
フェンスを足した高さに、法律の決まりはありますか
施行令の2.2mは、ブロックで造った塀の高さです。
【施行令】ブロック塀の決まり
ブロック塀の高さは、建築基準法施行令第62条の8が決めています。
補強コンクリートブロック造の塀は、次の各号(中略)に定めるところによらなければならない。ただし、国土交通大臣が定める基準に従つた構造計算によつて構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。
建築基準法施行令 第62条の8
一 高さは、二・二メートル以下とすること。
条文が2.2m以下と決めているのは、ブロックで造った塀の高さです。構造計算で安全を確かめれば、2.2mを超える塀も造れます。上に足したフェンスの高さをどう数えるかは、条文に書かれていません。建築基準法と施行令の本文には「フェンス」という言葉も出てきません。
【基準】合わせて数えるのは建築学会とメーカー
フェンスまで合わせて2.2mと数えるのは、日本建築学会の基準と、フェンスメーカーの取付説明書です。LIXILの説明書(フェンスAB)には「ブロック塀(フェンス含む)総高さは2.2m以下で施工してください。」とあります。法律に書いていないから何mでもよい、ということにはなりません。フェンスを高くするほど、下のブロックと基礎に大きな力がかかります。
【窓口】市区町村で確かめる
フェンスを足した塀をどう扱うかは、市区町村(市町村によっては都道府県)の建築指導の窓口で違うことがあります。地区計画などで塀の高さや形を決めている土地もあります。足す前に「ブロック塀の上にフェンスを足したときの高さの扱い」を窓口で聞いてください。
足してよいブロック塀(説明書の条件)
どんなブロック塀なら、フェンスを足せますか
厚い重量ブロックで、鉄筋と基礎が基準どおりの塀です。
【説明書】メーカーごとの条件
ブロックに柱を立てるときの条件は、フェンスの取付説明書に書いてあります。メーカーと商品で違うので、使うフェンスの説明書で確かめてください。表の「C種」は、説明書にある「JIS A 5406の区分16(C種)」のブロックです(重量ブロックとも呼ばれます)。
| 説明書 | ブロックに立てるときの条件 |
|---|---|
| LIXIL フェンスAB(フリーポール T-14・T-16) | 厚さ15cm以上のC種以上。基礎と鉄筋は日本建築学会の基準どおり。総高さ2.2m以下。角は柱を2本 |
| 四国化成 アルディフェンス | 厚さ12cm以上のC種以上。総高さ2m超は15cm以上 |
| LIXIL 2段柱(高いフェンス用) | ブロックに立ててはいけない |
LIXILの説明書は、決まったブロックを使わないと「ブロックが倒壊するおそれがあります。」と書いています。
【自分で】厚さはメジャーで測れる
いまの塀の厚さは、塀のいちばん上にメジャーを当てれば分かります。10cmの塀は、どちらの説明書の条件にも足りないので、上には足さず「足せないときの選び方」のタブへ進んでください。ブロックの区分(C種かどうか)と、中の鉄筋・基礎は、外から見ても分かりません。確かめ方は「鉄筋や基礎が分からない塀は」のタブにあります。
いまのフェンスを高く・目隠しにしたい
ブロック塀の上のフェンスを、高くしたり目隠しに替えたりできますか
下のブロックがその風に耐えるか、先に見てもらいます。
【力】風はブロックのいちばん上へ
フェンスを高くしたり、メッシュを目隠しに替えたりすると、風を受ける面が増えます。その力は、柱を通ってブロックのいちばん上にかかり、鉄筋と基礎を通って地面へ伝わります。高さを変えずに目隠しに替えるだけでも、換算高さは上がります(「何mまで足せるか」のタブの表の1行目と2行目)。
【実態】柱の留め部分に鉄筋が無い
建築学会の規準の解説には、フェンス付きの塀を調べたら、柱を留めた部分のまわりに縦筋や横筋がほとんど入っていない塀が数多くあった、と書いてあります。そうした塀は、地震や強い風のときに、フェンスがブロックのいちばん上ごと外れて倒れるおそれがあります。1995年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)でも、基礎や縦筋の足りないフェンス付きの塀が倒れました。
【高い柱】ブロックに立てない
LIXILは、フェンスを上下2段に付けて高くする2段柱の説明書で「柱はブロックに施工しないでください。」と書き、理由を「高尺のため強い風圧を受け、飛散事故の原因になります。」としています。この2段柱は、説明書の寸法のコンクリートの基礎に立てる柱です。
柱の穴を新しくあけるときは、中の鉄筋を切らないように気をつけます。規準は、柱を留める位置を縦筋から外し、いちばん上の横筋の邪魔をしないように、と決めています。穴の位置は、鉄筋の位置を確かめてから決めてもらってください。
鉄筋や基礎が分からない塀は
いまの塀の鉄筋や基礎が分からないときは、どうしますか
外から5つ見て、中は書類か専門の人で確かめます。
【自分で】国のチェックポイント
国土交通省のブロック塀の点検のチェックポイントのうち、外から見て確かめられるのは、次の5つです。
- 高さは地面から2.2m以下か(構造計算で安全を確かめた塀は別)
- 厚さは10cm以上か(高さ2m超は15cm以上)
- 高さ1.2m超なら、3.4m以下ごとに控壁があるか
- コンクリートの基礎があるか
- 傾きやひび割れが無いか(無ければ「はい」)
ひとつでも「いいえ」になるときや、分からないことがあるときは、専門の人に見てもらいます。これは今の塀が安全かを見る表です。フェンスを足すなら、説明書の条件(ブロックの厚さなど)も要ります。
【専門の人に】鉄筋と基礎
鉄筋が入っているか、基礎が地面にどれだけ埋まっているか(国のチェックポイントでは、高さ1.2m超の塀で30cm以上)は、建てたときの配筋図(鉄筋の入れ方の図)や工事写真で確かめます。無ければ、施工業者さんか建築士さんに見てもらってください。確かめ方は「ブロック塀の鉄筋の記事(自分の塀の確かめ方と相談先)」にまとめています。
確かめられないまま上にフェンスを足すのはやめて、次のタブの道から選んでください。どれがよいかは、見積のときにお答えします。
足せないときの選び方
ブロック塀の上に足せないときは、どうすればいいですか
フェンスなら土地分け丸、塀ごとなら塀のねっこ。
【残す】内側に別の基礎
いまの塀を残せる状態か、施工業者さんか建築士さんに見てもらったうえで、塀はそのままにして、すぐ内側に別の基礎を据え、そこにフェンスを立てる方法があります。その基礎には、当社のブロック塀・フェンス基礎「土地分け丸」が便利に使えます。工場で造る一続きの基礎で、柱を差す穴は工場であけてお届けできます。そのぶん敷地は少し狭くなります。
【置き換える】撤去して同じ場所に
塀が傷んでいるときや、敷地を狭くしたくないときは、ブロック塀を撤去して、同じ場所に土地分け丸を据え、その上にフェンスを立てます。どちらの道でも、立てられるフェンスの高さは、使うフェンスと場所の風・地盤から当社が安定計算で決めます。くわしくは「フェンスの基礎は何を選ぶ?」をご覧ください。古いブロック塀の撤去に補助金を出している市区町村もあります。窓口は「ブロック塀の補助金 全国の窓口一覧」で探せます。
【塀にする】塀のねっこ
音や視線をしっかり止めたい、2mを超える高さが欲しい、というときは、基礎と塀を工場で一体に造る防災コンクリート塀「塀のねっこ」という選び方もあります。地上高は2.5mまでで、鉄筋は上から下まで1本で通っています。100年超を見込んだ設計です。
当社の製品
コンクリートの塀を立てるなら、基礎と塀が一体の「塀のねっこ」
見積の頼み方
見積を頼むには、どうすればいいですか
見積は、お問い合わせフォームか電話で頼めます。

【送る物】手書きの絵と写真
図面が無ければ、手書きの絵と写真で大丈夫です。見積は無料です。次のものを送ってください。
- 手書きの絵:塀の長さと、いまのブロックの高さ、立てたいフェンスの高さを書き込んでください。目隠しに要る高さは「目隠し塀の高さ計算(無料のアプリ)」で出せます
- 塀の写真:全体と、いちばん上(厚さが分かるようにメジャーを当てて)
- 場所(住所)。その土地の風の強さの基準(基準風速)は当社でお調べします
- 使いたいフェンスのパンフレット。まだ決まっていなければ、目隠しかメッシュかを書いてください
【施工】業者さんのご紹介
当社は製品のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。個人のお宅1軒からご相談いただけます。施工会社さんからのご相談でもかまいません。
お問い合わせフォームからどうぞ。お電話は0120-1181-46(平日9:00〜18:00)です。
当社の製品
ブロック塀・フェンス基礎「土地分け丸」
当社は擁壁のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。図面が無ければ、手書きの絵と写真で大丈夫です。住所も添えてください。お電話は ☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)。
全国に配送します(沖縄・北海道・離島を除く)
建築基準法施行令(令和7年12月1日施行の版。令和8年11月1日施行の版も同じ文)第62条の8 e-Gov法令検索(建築基準法・施行令の本則に「フェンス」の語は0件)
日本建築学会「コンクリートブロック塀設計規準・解説」6条(金属製フェンス付きブロック塀の構造・配筋)5項・表13、同解説(p.376〜386)。手元の写しに奥付はありませんが、建築学会の書籍の案内では、メーソンリー編はいまも第2版(2006年3月)が最新です(2026年9月29日確認)
要旨:連続フェンス塀は高さ2.2m以下、ブロックの部分とフェンスの部分はそれぞれ1.2m以下(原典は紙の本。原本の写しによる)
LIXIL「フェンスAB(T-14・T-16)フリーポールタイプ 取付説明書」EXM-177(2024年12月版)2ページ「施工上のご注意」・5ページ「ブロック施工の場合」 PDF
原文:「ブロックに施工する場合は、厚さ15cm以上の重量ブロック(JIS A 5406の区分16(C種)以上)を使用してください。」
LIXIL「フェンス 多段柱(2段柱)60×60多段柱 取付説明書」EXM-032(2021年3月版)2ページ「基礎工事について」 PDF
四国化成建材「アルミフェンス アルディフェンス1・2・3・4・5・6型 取付・取扱説明書」(2021年4月改訂)1ページ「施工上の注意事項」(同社のデータダウンロードサービスで入手)
要旨:C種以上で厚さ12cm以上のブロック。合わせた高さが2mを超えるときは厚さ15cm以上
国土交通省「建築物の既設の塀の安全点検について」(平成30年6月21日 国住指第1130号)別紙1「ブロック塀の点検のチェックポイント」
当社の製品ページ 土地分け丸(フェンスに使う)・塀のねっこ(主な仕様)
