- 基礎と壁が一体のプレキャストコンクリート塀があります。工場で造った塀を現場に据えるだけで建ちます。倒れない・長持ちする・守る・目隠しと音よけ・見た目・早く建つ・ブロック塀より高い・敷地いっぱいに使える。いい塀の条件8つが、1枚の塀でそろいます。地盤と敷地の条件は、現場ごとに確かめます。
- 当社の「塀のねっこ」がその塀です。合うかどうかはご相談ください(見積と簡易展開図は無料)。底版の幅が取れない敷地の話は、最後の「敷地いっぱい」に。
倒れない
地震や台風で倒れないのはどんな塀ですか
基礎と壁が一体で、地面の下に足(底版)がある塀です。

【理由】足が土に押さえられている
塀のねっこは、壁と基礎を工場で一体に造ったL型の塀です。底版の長さと根入れ(地面に埋まる深さ)で地震の力に抵抗し、底版の上に載る土の重さとコンクリートの重さで倒れるのを防ぎます。鉄筋は上から下まで一本で通っています。設計は水平震度0.6(塀の重さの0.6倍の力が横からかかる想定)、基準風速50m/sです。
【実験】益城町の揺れを縮めずに加えた
2019年、金沢工業大学と、プレキャストコンクリート塀として日本初の実物大耐震振動実験を行いました。鉄筋量を増やす前の試験体を振動台に載せ、熊本地震のとき益城町で観測された揺れを縮めずに加えましたが、目立った損傷はありませんでした。25回目の最後の加振で縦壁に損傷が出て、そのあと鉄筋量を増やしました。いま出荷している塀のねっこは、この配筋です。くわしくは実験の記録のページをご覧ください。試験の条件と実際の現場の条件は、同じとは限りません。
【地盤】N値3〜4以上が目安
据え付ける地盤は、硬さの目安であるN値で3〜4以上です。やわらかい地盤は、地盤の資料か現場の状況をうかがって確かめます。
長持ち
100年もつ塀はありますか
100年超を想定して設計したコンクリート塀があります。鉄筋をさびにくくするつくりが、長持ちの芯です。

【理由】密度の高いコンクリートが鉄筋を守る
コンクリートの塀が寿命を迎えるのは、中の鉄筋がさびて膨らみ、コンクリートを割るときです。塀のねっこは設計強度30N/mm²。現場でコンクリートを流し込んで造る塀(現場打ち)によく使われる18〜21N/mm²の約1.5倍です。密度が高く、水と酸素を通しにくいので、鉄筋がさびにくい。鉄筋を覆うコンクリート(かぶり)も深く取っています。ブロック塀に使うブロックは、全国建築コンクリートブロック工業会のガイドブックが12N/mm²を最低ライン、16N/mm²を望ましい強さとしています。コンクリートの強さどうしで比べると約2〜2.5倍です。
【根拠】建築学会の「長期」の級
日本建築学会のJASS 5(2022年版、2.4 耐久性)には、建物をどれだけの期間使うかを決める「計画供用期間の級」があります。塀のねっこは、その「長期(おおよそ100年)」の級に合わせて、コンクリートの強さとかぶりの厚さを決めています。「100年超」は、この級を土台に当社が見込んでいる期間です。
【手入れ】汚れたら洗う
手入れが要らないわけではありません。汚れてきたら、洗浄すれば大丈夫です。天端には雨だれを減らす溝を付けています。コンクリートは木のように菌や虫に食われることもありません。ひび割れや傾きが見えたら、施工業者さんか当社にご相談ください。くわしい仕様は塀のねっこの製品ページにあります。
守る
車や火、水から敷地を守る塀はありますか
コンクリートの塀は燃えず、水も通しにくい。車は、止めたい車の大きさで厚さと基礎を決めます。

【車】道路の幅と車の大きさで決める
車の衝突や進入を止めたいなら、コンクリートの塀が向いています。どのくらいの車を止めたいかで塀の厚さと基礎が変わるので、ご相談のときは前の道路の幅と、通る車の大きさを教えてください。
【火】コンクリートは燃えない
コンクリートは燃えません。防火塀として使えるかどうかは、施設ごとの基準で決まります。工場や危険物施設の防火塀には、用途を絞った「火の守」があります。
【水】水深1.0mまで。出入口・排水とあわせて考える
2021年、三和コンクリート工業と、塀のねっこ6基でプールを組んで実験しました(実験の記録)。止水をしない継ぎ目でも、水深0.5mまでは、土のうを積んだのと同等以上とされる等級(JIS A 4716のWs-1相当)でした。パッキンで止水すると、水深1.0mまで、さらに漏れの少ない等級(Ws-2相当)に入ります。この水深でも、塀は倒れませんでした。敷地の周りを全部水密にするのは現実的ではないので、出入口や排水とあわせて考えます。敷地の浸水対策の専用品は「水守」です。
【土砂】塀のねっこの持ち場ではない
崩れてきた土砂を受け止めるのは、崖と家のあいだに置く待受擁壁「やまがみ(山守)」の持ち場です。建築士さんと協力して設計します。土砂はやまがみ、火は火の守、敷地の浸水は水守のページへどうぞ。
目隠し・音
目隠しになって、音もさえぎる塀はありますか
地上2〜2.5mの、隙間のない重い塀なら両方に効きます。

【高さ】地上2〜2.5mを選ぶ
当社の経験では、敷地は道路より20〜30cm高いことがよくあります。その分も見て、目隠しには地上高で2〜2.5mの塀を選んでください。塀のねっこは地上2.5m(製品高3,000mm)をおすすめしています。隣の窓からどこまで隠れるかは、目隠し塀の高さ計算(無料)で確かめられます。
【音】音の通り道より高く
隙間が少なく重い塀は、音を通しにくい。外から入る音だけでなく、エアコンやエコキュートの運転音を外に出しにくくする使い方もあります。塀は音の通り道をさえぎるものなので、音の出る所と家の窓を結ぶ線より高くないと効きが落ちます。大分のバイオマス発電所では、はじめ防音フェンスの設計でしたが、耐久性やコストなどを比べて塀のねっこ(製品高2.5m)に決まりました。
【防犯】塀だけで完結しない
高い塀は外からの視線と侵入をさえぎります。ただし塀だけで防犯が終わるわけではなく、門扉、庭の見通し、照明、カメラとあわせて考えるものです。
見た目
見た目がきれいなコンクリート塀はできますか
表も裏も平らで、モダンな印象の塀です。コンクリートの重厚感を魅せることが出来ます。杉板模様や塗装も選べます。

【仕上げ】素地・杉板模様・塗装
つくりたてのコンクリート面(nekko PLANE)は、気泡や色斑はありますが、無機質でクールです。表面処理をした nekko beauty、凸版で柄を付ける杉板模様(標準の柄。ほかの柄は費用別途)、現場での塗装や木材との組み合わせも選べます。フェンス用の孔もあけられます。
【理由】鉄の型枠で造るから
工場の鋼製型枠で造るので、精度よく仕上がります。型枠を留めるPコンを使わないので、現場でコンクリートを流し込んで造る壁(現場打ち)に残るPコンの跡も付きません。角の形は標準・片端部R・両端部Rから選べ、コーナーの角度は90°でも135°でも付けられます。
【汚れ】天端の溝で雨だれを減らす
塀の見た目を損ねるのは雨だれの汚れです。塀のねっこは天端に溝を設け、水を製品の端まで流して継ぎ目を伝わせます。それでも付いた汚れは、洗浄で落とします。ほかの現場の仕上がりは施工写真集(12現場・78枚)でご覧ください。
早く建つ
早く、少ない人手で建つ塀はありますか
工場で造った塀を据えるだけなら、現場の工程は4つです。掘る・整地・据え付け・埋め戻し。ブロックを積む人も、型枠を組む人も要りません。

【理由】壁も基礎も工場で造ってある
工場で造って運び、クレーンで据えて埋め戻します。長さ方向はミリ単位で製造できるので、敷地の長さに合わせて造ります。施工そのものは難しくなく、一般的な土木工事の経験がある会社なら対応できます。施工に必要な資料は当社からお渡しします。
【流れ】図面→展開図→見積→製造
敷地の図面をいただき、製品をどう並べるかの展開図と見積をお出しします(無料)。OKをいただいてから製造します。
【準備】クレーンと搬入路
製品は重く、高さ2,000mm・長さ2,000mmの直線品で1本およそ2,070kg。人の手では下ろせません。納品はトラックの荷台の上でのお渡しです(車上渡し)。荷下ろしのクレーンは、お客様の側でご準備いただきます。個人のお客様は、工事を頼む施工業者さんに一緒に頼めば大丈夫です。トラックが入れる道か、クレーンを据える場所があるかは、当社でも先に確かめます。くわしくは塀のねっこガイドの「搬入と据え付けは、どうなるのか」をどうぞ。
高くできる
ブロック塀より高い塀は建てられますか
建てられます。塀のねっこは地上2.5mまで標準です。それより高い塀は「塀のねっこエクステンション」で造れます。地盤と底版の幅は、現場ごとに確かめます。

【決まり】ブロック塀は2.2mまで
ブロック塀(補強コンクリートブロック造)は、建築基準法施行令第62条の8で高さ2.2m以下と決まっています。ただし、国土交通大臣が定める基準で構造計算をして安全を確かめれば、2.2mを超えられます。この2.2mはブロック塀の決まりで、塀のねっこのような鉄筋コンクリートの塀にはかかりません。高さ3m以下の鉄筋コンクリートの塀にかかるのは、鉄筋コンクリート造の決まりのうち、コンクリートの材料・固まるまでの養生・鉄筋を覆うコンクリートの厚さ(かぶり)の3つだけです(施行令第71条第2項。第72条・第75条・第79条)。
【理由】高さに合わせて底版を長くする
塀のねっこは、高さに合わせて地面の下の底版を長くして、倒れないようにします。地上2.5m(製品高3,000mm)なら、底版は約1,700mmです。災害・防犯・プライバシーの面から、当社はこの高さを勧めています。厚さは15cmと20cm、製品高1,000mmまでの低い塀には厚さ10cmの「ライト」もあります。高さ別の寸法と重さは、塀のねっこの製品ページの寸法表にあります。
敷地いっぱい
隣の建物が迫っていても、塀は建てられますか
建てられます。控壁が要らず、型枠を組む空間も要りません。工場で造った塀を据えるだけなので、敷地の縁まで使えます。底版は地面の下で、境界から敷地の内側へ入ります。

【控壁】ブロック塀は3.4mごとに控壁
決まりどおりに造るブロック塀は、高さ1.2mを超えると、長さ3.4m以下ごとに控壁が要ります(建築基準法施行令第62条の8第5号)。控壁は塀から直角に張り出すので、その分、庭や駐車場が狭くなります。塀のねっこは控壁の代わりに地面の下の底版で立つので、地上は壁1枚です。
【空間】現場で型枠を組まない
現場でコンクリートを打つ塀は、型枠を固定したりばらしたりするのに少し空間が要ります。アイルランド大使館に納めたときがそうでした。隣の建物が迫っていて、型枠を組む空間が取れない。工場で造った塀を据えるだけで建つことが、決め手になりました。
【条件】地面の下に底版の幅は要る
地上の控壁は要りませんが、地面の下に、境界から敷地の内側へ底版を入れる幅は要ります。おすすめの地上2.5mなら、およそ1,700mmです。この幅が取れない敷地は、基礎だけを工場で造った製品「土地分け丸」の上に、ブロック塀かフェンスを建てる形です。いまのブロック塀の場所で建て替えるときは、底版の幅が取れず、塀のねっこでは対応できないことが多いようです。土地分け丸の基礎の上に、決まりどおりにブロックを積めば、法令順守の安全なブロック塀や、目隠しフェンスに建て替えられます。
当社の製品
コンクリートの塀を立てるなら、基礎と塀が一体の「塀のねっこ」
全国に配送します(沖縄・北海道・離島を除く)
お問い合わせ
相談と見積(無料)
塀のねっこが使えるか、場所(住所)・塀の高さと長さ・現場の写真からお答えします。図面が無くても大丈夫です。見積と簡易展開図(施工図)は無料です。
当社は擁壁のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。
全国に配送します(沖縄・北海道・離島を除く)
お電話でも受け付けています。☎ 0120-1181-46(平日9:00〜18:00)
出典
- 建築基準法施行令(令和7年12月1日施行の版)第62条の8(補強コンクリートブロック造の塀の高さ・控壁)・第71条第2項(高さ3m以下の鉄筋コンクリート造の塀) e-Gov法令検索
- 塀のねっこの製品ページ(主な仕様・寸法表・設計条件・高強度・雨だれ防止機能・種類と使い方・施工実績・FAQ)・塀のねっこガイド(地震・音・防犯・浸水・火・搬入と据え付け)・施工写真集
- 実験の記録(2019年 塀のねっこ 実物大耐震振動実験=金沢工業大学との共同研究/2021年 塀のねっこ 浸水防止実験=三和コンクリート工業株式会社との共同。漏水量の等級は JIS A 4716 の Ws-1・Ws-2 相当)
- 塀とは(車を止める塀の相談のしかた・目隠しの高さ・音の通り道)・台風と風速50m/s(設計に使う風速)・コンクリート塀の選び方(底版が入るかの分かれ目)
- やまがみ(山守)・火の守・水守・土地分け丸の製品ページ
- 日本建築学会 建築工事標準仕様書・同解説 JASS 5 鉄筋コンクリート工事(2022年版)2.4 耐久性(計画供用期間の級「長期」=おおよそ100年)
- 全国建築コンクリートブロック工業会「あんしんなブロック塀をつくるためのガイドブック シリーズ2 設計者の方々へ Ver1.0」p.7(ブロックの圧縮強さの区分 08・12・16 N/mm²、JIS A 5406)PDF(熊本県の掲載)
- 塀のねっこ施工実績「防音壁設置工事(2020・大分県大分市)」(大分バイオマスエナジー、製品高2.5m。初期の設計は防音フェンス)施工実績のページ
- いずれも2026年10月10日閲覧

