滋賀県のがけ条例——滋賀県建築基準条例 第2条

滋賀で崖の近くに家を建てる・買う人へ——最初に答えから。

先にすることは、3つです。がけ条例がかかっても、建てられないと決まったわけではありませんまず、土地の売買契約を結ぶ前に動く(すでにお持ちの土地なら、設計を始める前に)——買ったあとでは、崖から離す配置や擁壁(ようへき=崖の土が崩れないように留めるコンクリートなどの壁)の費用を、土地の値段に織り込みにくくなります。つぎに、建築士に相談し、必要なら測量の手配を含めて、現況の測量図・断面図・配置案をそろえる。そのうえで、その図面を持って建築行政の窓口へ、条例の当てはめを確かめる(確認申請を出すのは建築主ですが、図面をそろえるのは建築士です)。窓口は市によって分かれます——大津市・彦根市・長浜市・近江八幡市草津市・守山市・東近江市はその市、それ以外の市町は県の土木事務所または建築開発課です(建築物の規模によって行き先が変わることがあります——迷ったら、まず県の建築開発課 077-528-4258 へ)。高さも角度も距離も、目測で判断しないでください。確かめる中身は、この記事の最後の「売買契約の前に、専門家と確かめること」にまとめてあります。

①滋賀の「がけ条例」は、滋賀県建築基準条例(昭和47年3月30日 滋賀県条例第26号)の第2条です。②かかるのは、居室(きょしつ=居住・執務・作業などに継続して使う部屋。住宅なら、ふつう当てはまります)を有する建築物が、高さ2メートルを超える崖に近接する場合。③そのとき条文が求めるのは、崖の高さの2倍以上の水平距離。④どこから測るかは、崖の上と下で入れ替わります——崖の上に建てるなら崖の下端(かたん)から、崖の下に建てるなら崖の上端(じょうたん)から。⑤「超える」です——2.0メートルちょうども、30.0度ちょうども、当たりません。⑥距離が取れなくても、道はあります。ただし書の2つのどちらかに当てはまると認められれば第2条第1項については原則として建てられます——崖の下に建てるなら、第2条第2項に、もうひとつ別の外れ道があります。⑦大津市には、この条例は適用されません(第36条の2第1項)——かわりに大津市建築基準条例の第2条が働きます。災害危険区域・土砂災害の区域・法第19条第4項は、別に確認してください。条文は2026年9月4日に、滋賀県例規集と大津市例規集で確認しました。

「がけ条例」の実体は、滋賀県建築基準条例の第2条です

滋賀県に「がけ条例」という題名の条例はありません。実体は滋賀県建築基準条例(昭和47年3月30日 滋賀県条例第26号)の第2条(崖に近接する建築物)です。この条例は、昭和35年滋賀県条例第23号を全部改正して作られたもので、いまの番号は昭和47年のものです。

題名に「施行」が入りません。「滋賀県建築基準法施行条例」ではなく「滋賀県建築基準条例」です。よく似た題名の「滋賀県建築基準法等施行細則」が別にありますので、検索するときは気をつけてください。

根拠は建築基準法第40条です。その地方の気候・風土の特殊性などにより、法第2章の規定だけでは建築物の安全・防火・衛生の目的を十分に達しがたいと認める場合に、地方公共団体が条例で建築物の敷地・構造・建築設備の制限を付け加えられる、という規定です。条例第1条は、この第40条のほかに法第39条(災害危険区域)・法第43条第3項・法第56条の2第1項を挙げ、「他の条例に定めるもののほか」と断っています。この一言が効きます——滋賀県には、法第39条にもとづく災害危険区域を別に定めている条例があるからです(後述)。

もうひとつ。第2条には、都市計画区域の限定がありません。同じ条例でも、第3条(路地状の敷地)や第4条(敷地と道路)には「都市計画区域内における」と書かれていますが、第2条にはその言葉がありません。用途地域の外でも、山あいでも、条件に当たれば働きます。

どこからが「崖」か——2メートルを超える、30度を超える

第2条 居室を有する建築物が高さ2メートルを超える崖(地表面が水平面に対し30度を超える角度をなす土地で、硬岩盤(風化の著しいものを除く。)以外のものをいう。以下同じ。)に近接する場合には、崖の上にあつては崖の下端から、崖の下にあつては崖の上端から、当該建築物との間に当該崖の高さの2倍以上の水平距離を保たなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

滋賀県建築基準条例 第2条第1項(本文)

押さえるところは4つです。①勾配は「30度を超える」——30.0度ちょうどは当たりません。②高さは「2メートルを超える」——2.0メートルちょうども当たりません(「以上」ではありません)。③硬岩盤(こうがんばん)は、そもそも「崖」から外れます——ただし条文は「風化の著しいものを除く。」と括っており、風化が著しければ、その岩は崖に当たり得ます。④かかるのは居室を有する建築物だけです。

④を、ゆるく読まないでください。物置や車庫でも、居室があれば当たります。逆に、居室のない物置なら、この条は当たりません。ただし、そのときも建築基準法第19条第4項は残ります(後述)。居室があるかどうかは、部屋の用途で決まります——設計者に確かめてください。

③を、自分で判定しないでください。目の前の斜面が硬岩盤か、風化が著しいか——これは見ただけでは決まりません。土質を調べて図にするのは地盤調査と建築士、条例の当てはめを判断するのは、あとに出てくる建築行政の窓口です。

条例の第2条そのものには、段になった斜面を1つと数える定めは置かれていません。ただし、県が公表しているがけ条例のチラシは、多段のがけでも形状によって「一体のがけ」と扱う場合があると図で示しています——「一体のがけの例」と「一体のがけに該当しない例」が並べて描かれており、形の違いで扱いが変わります段ごとに高さを分けて、自分で数えないでください。現況の測量図と断面図を用意して、窓口で確かめてください。

距離の起点は、崖の上と下で入れ替わります

がけの上に建てるとき、距離をどこから測るか
がけの上に建てるとき、距離をどこから測るか

先に言葉を決めておきます。下端(かたん=崖の斜面が、ふもとで下の地面と接するところ)。上端(じょうたん=崖の斜面が、上の平らな地面と接するところ)です。断面図の上で、どこが下端でどこが上端かが決まります。

がけの下に建てるとき、距離をどこから測るか
がけの下に建てるとき、距離をどこから測るか

崖の上に建てるなら、起点は「崖の下端」です。崖の下に建てるなら、起点は「崖の上端」です。言いかえると、起点は、いつも自分がいる側とは反対側の端です。

建てる位置距離の起点保つ距離
崖のに建てる崖の下端から崖の高さの2倍以上
崖のに建てる崖の上端から崖の高さの2倍以上

崖の上に建てるとき、起点を取り違えると、必要な距離を長く見積もります。手前の上端ではなく、斜面のふもとにある下端から測ります。崖の斜面の水平幅も、この水平距離に算入されます。その分、上端から空ける長さは、崖の高さの2倍より短くて済みます。高さ2メートルを少し超える崖なら、下端から4メートルあまり。高さ5メートルの崖なら、下端から10メートルです。

もうひとつ。条文がかかるのは「崖に近接する場合」で、その崖が自分の敷地にあることを要件にしていません。隣の土地の崖でも、近接していれば当たり得ます。どこまでが「近接」かは条文に数字がありません——ただし、確かめることは決まっています。崖の高さの2倍以上の水平距離を保てているかどうかです(第2条第1項)。保てない位置なら、ただし書に当たるかを窓口で確かめてください。

距離が取れなくても、道はあります——ただし書の2つは、崖の形状・土質による安全性と、擁壁その他の安全上必要な措置です

(1) 崖の形状または土質により当該建築物の安全上支障がないと認められる場合
(2) 崖に擁壁の設置その他の当該建築物の安全上必要な措置が講ぜられていると認められる場合

滋賀県建築基準条例 第2条第1項ただし書

ここが答えです。2倍の距離が取れなくても、この2つのどちらかに当てはまると認められれば第2条第1項については原則として建てられます「認められる」は、条文の言葉です——決めるのはあなたではなく、条例の当てはめを判断する窓口です。崖の下に建てるなら、道はもうひとつあります——第2条第2項の各号のいずれかに当てはまれば、その崖について第1項は適用されません(次の節)。ただし書に乗れなくても、そちらで外れることがあります。建築できるかは、ほかの規制を含めて別に判断します——災害危険区域(条例第34条・第35条)、土砂災害の区域、建築基準法第19条第4項は、この条例とは別に残ります。

第1号は、崖の性質による道です。「崖の形状または土質により当該建築物の安全上支障がないと認められる場合」——これは、あなたが見て決めることではありません。形状と土質を測って図にするのは地盤調査と建築士、「認められる」かどうかを判断するのは窓口です。中身の輪郭は、県内の建築行政の窓口が共通で使う「滋賀県内建築基準法取扱基準」の4-3-07が示しています。同基準のⅠが、この第1号にあたる取扱いです。まず、入口の条件が3つあります——①高さが5メートル未満のがけに近接する建築物であること(高さ5メートル以上のがけなら、土砂災害特別警戒区域でないと調査の結果判別されたところにある建築物であること)、②切土(きりど=地面を削ってつくった斜面)によるがけであること、③土質が明確であること(同基準は「土質調査、試験等によりがけの勾配、土質が明確な場合」としています)。

そのうえで、土質ごとの勾配が、次の表のどちらかに収まっていることが要ります。

土質ア:この角度以下ならイ:アの角度を超え、この角度以下で、かつ上端から下方までの垂直距離が5メートル以内なら
軟岩(風化の著しいものを除く)60度80度
風化の著しい岩40度50度
砂利、真砂土、関東ローム、硬質粘土その他これらに類するもの35度45度

イには、下部が宅地造成等規制法に基づき施工された安全な擁壁の場合を含むという括弧書きも付いています。この法律名は、取扱基準の書き方どおりです——同じ法律は、いまは宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)に改まっています。そして同基準は、土質調査・試験等の報告書の写しなど、この取扱いに適合することを示す図書を確認申請書に添えること自然の法面にこの取扱いを使うなら、設計者が地盤の安定計算等により、がけの安全性を保つために擁壁の設置が必要でないことを確かめたものであることも求めています。もうひとつ、落とさないでください——同基準は、この取扱いを適用する場合は、同基準の書き方で「都計法施行令28条第6号、同法省令23条第4項」に基づく法面保護の措置を講じたもの、としています。斜面をそのままにして使える取扱いではありません。(この条件は、この取扱基準Ⅰの話です。ほかの例外の道にそのまま当てはめないでください。)適用できるかは、建築士と窓口で確かめてください。

第2号は、崖の側だけの話ではありません。条文の言い方は「崖に擁壁の設置その他の……安全上必要な措置が講ぜられている」——擁壁だけではありません。「その他の……安全上必要な措置」に何が当たるかは、条文には書かれていませんが、県内取扱基準4-3-07のⅡが崖の上の建築物についての取扱いを示しています。そこに挙げられているのは、建築物の基礎(杭基礎を含みます)の根入れ(ねいれ=基礎の底を地中に埋める深さ)を、がけ下を基点とする安息角(あんそくかく=土が自然に崩れずに落ち着く傾き。この取扱いでは原則として水平面に対し30度)の線より深くし、かつ基礎の応力ががけに影響を及ぼさない構造とし、崩壊時にも建築物が自立して安全性が確保されている場合です。この30度は原則です——同基準②は、さきほどのⅠ(第1号の取扱い)に適合する土質の地盤なら、Ⅰに定める勾配を使ってもよいとしています。同基準は、安全性の検討を原則として「建築基礎構造設計指針」(日本建築学会)により行うこと、がけの高さが5メートル以下で木造・軽量鉄骨造2階建の一戸建住宅程度の建築物であれば地盤改良工法を用いてもよいこと、基礎支持位置以深が安定した地盤(盛土層や自沈層は不可)であること、敷地内の排水処理ががけに影響を与えないこと、これらに適合することを示す図書(基礎・地盤説明書、基礎伏図、断面図等)を確認申請書に添えることなどを求めています。なお同基準は、この安全性の検討について「その他の方法により安全であることが確認できる場合はこの限りではない」とも断っています——別の示し方ができるかは、建築士と窓口に相談してください。ここを読み落とさないでください——同基準は、直接基礎および杭基礎等とする場合は、基礎部分・外壁部分を、安全性を考慮して、がけから一定の水平距離を離すことも求めています。「基礎を深くすれば、がけにくっつけてよい」という取扱いではありません。崖に手を入れなくても、この取扱いに合う基礎・杭基礎・一定条件の地盤改良の計画が成立すれば、第2条第1項については原則として建てられます。ただし、これは標準的な取扱いで、詳細は各特定行政庁(とくていぎょうせいちょう=建築確認や是正命令を受け持つ市町村長または知事。相談する課の名前とは別のものです)に相談することとされています——適用条件と必要な図書は、建築士と所管の窓口に確かめてください。なお、崖の下に建てるなら、第2条第2項に門または塀で衝撃を遮る道もあります(次の節)。

すでに擁壁がある土地では、「擁壁があるから大丈夫」とは読めません。条文は「講ぜられていると認められる場合」としています。いつ・どの基準で造られたかを、設計者に確かめてもらってください。擁壁そのものの構造の基準は、建築基準法施行令が別に持っています——令第138条第1項第5号は高さが2メートルを超える擁壁を工作物として扱い、令第142条がその構造を定めています。令第142条第1項は道を2つ書いており、ひとつは同項各号の基準に適合する構造方法、もうひとつは、これと同等以上に擁壁の破壊及び転倒を防止することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法です。条文はこの2つを「又は」でつないでいます。

崖の下に建てるときは、第2項に3つの安全確保の方法と、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)との規制の振り分けがあります

2 崖の下に居室を有する建築物を建築する場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、当該崖については、前項の規定は、適用しない。
(1) 当該建築物の外壁および構造耐力上主要な部分(崖の崩壊による衝撃が作用すると想定される部分に限る。以下「外壁等」という。)の構造が、崖の崩壊により想定される衝撃が作用した場合においても破壊を生じない構造方法であると認められるとき。
(2) 前号に定める構造方法を用いる外壁等と同等以上の耐力を有する構造方法を用いていると認められる門または塀を、崖の崩壊により当該建築物の外壁等に作用すると想定される衝撃を遮るように設けるとき。
(3) 前号に掲げるもののほか、明らかに当該建築物の外壁等に崖の崩壊による衝撃が作用しないと認められるとき。
(4) 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号)第9条第1項の規定により指定された土砂災害特別警戒区域(土砂災害の発生原因となる自然現象の種類が急傾斜地の崩壊であるものに限る。)内において当該建築物を建築するとき。

滋賀県建築基準条例 第2条第2項

先に、この項の使える場面を確かめてください。第2項は「崖の下に」建てる場合だけの規定です。崖の上に建てるときは使えません。そして、外れるのは「当該崖については」——その崖についてだけです。

第1号は、建物の外壁と構造耐力上主要な部分(崖の崩壊による衝撃が作用すると想定される部分に限る。条文は「外壁等」と呼びます)を、衝撃が作用しても破壊を生じない構造方法にする道。第2号は、同等以上の耐力を有する構造方法を用いた門または塀を、衝撃を遮るように設ける道です。建物を固めるのではなく、間で受け止める道もある、ということです。第3号は、そのほか明らかに衝撃が作用しないと認められるとき。これらに当てはまれば、その崖について第1項は適用されません。

この第2項第1号(外壁等を破壊を生じない構造方法にする道)の中身も、県内取扱基準4-3-07のⅢが輪郭を示しています。(同基準はこれを「条例第2条第2項(1)のただし書きに該当する構造方法」と書いていますが、条例の第2項第1号に「ただし書」はありません——基準の書き方と、条例の条文がずれています。)そこに挙げられているのは2つで、(A)高さが5メートル未満のがけの下の建築物について、がけの頂点から水平距離ががけ高さの2倍の点までを結んだ線(同基準は「安定角線」と呼びます)より下にある外壁と構造上主要な部分を鉄筋コンクリート構造とする場合。(B)土砂災害特別警戒区域でないと調査の結果判別されたがけの下の建築物について、堆積する土石等の高さの部分(土石等の移動による力が生じる場合は地盤から1メートルの部分も)の外壁と構造上主要な部分を鉄筋コンクリート構造とする場合です。いずれも、がけに面していない面についても衝撃が作用するものとして考えること、鉄筋コンクリート構造部分の高さが1メートルを超える場合は安全性を示す計算書を添えることなどが付いています。これも標準的な取扱いで、詳細は各特定行政庁に相談することとされています。

第4号は緩和ではありません——急傾斜地崩壊のレッドゾーンでは、国の構造規制を確認します

ここは、いちばん誤って安心しやすいところです。先に、名前のよく似た2つを分けます。土砂災害警戒区域(イエロー)土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)は、「特別」の2字しか違いませんが、別のものです。この記事で「レッドゾーン」と書くのは、「特別」が付くほうだけです。第4号が挙げているのは、レッドゾーンのほうだけで、しかも自然現象の種類が「急傾斜地の崩壊」であるものに限られます——土石流や地滑りのレッドゾーンは、この号に入りません。

そのうえで——第4号は「規制が軽くなる」という意味ではありません。レッドゾーンの中では、建築基準法施行令第80条の3が別に働きます。居室を有する建築物の外壁と構造耐力上主要な部分のうち、土石等の高さ等以下で衝撃が作用すると想定される部分を、知事が定めた最大の力の大きさ等・土石等の高さ等に応じて、想定される衝撃が作用しても破壊を生じないものとして国土交通大臣が定めた構造方法にするか、土石等の高さ等以上の高さがあり、外壁等と同等以上の耐力を有するものとして国土交通大臣が定めた構造方法による門または塀を、衝撃を遮るように設けるかです。

つまり、県の条例が下りて、国の政令が上がる形です。「レッドゾーンだから、崖の規制は無い」とは読めません。第4号に当たれば、条例の距離の規定は外れます。かわりに、レッドゾーンの中では、居室を有する建築物令第80条の3の構造の規定がかかります。自分の土地がどのレッドゾーンに当たるかは、窓口で確かめてください。

手続の面でも、落としやすいところがあります。レッドゾーンの中では、都市計画区域の外でも、建築確認が要る場合があります——根拠は建築基準法ではなく、土砂災害防止法の第25条です。この条は、レッドゾーン(建築基準法第6条第1項第三号に規定する区域を除く。)内の居室を有する建築物(同項第一号または第二号に掲げるものを除く。)について、同項第三号の区域内の建築物とみなして、法第6条から第7条の5まで・第18条・第89条・第91条・第93条を適用する、と定めています。もともと確認が要る建築物は、この「みなし」の対象から外れています——第1号(特殊建築物で200平方メートル超)や第2号(2以上の階数、または延べ面積200平方メートル超)に当たる建築物は、この条を持ち出すまでもなく確認が要ります。そして、第25条は建築基準法第91条も適用します。法第91条は、建築物の敷地が区域の内外にわたる場合には、その建築物またはその敷地の全部について、敷地の過半が属する区域の規定を適用すると定めています。つまり敷地が区域の内外にまたがるときは、敷地の過半で判定されます——敷地の過半がレッドゾーンの中なら、建物の配置部分だけを見て「確認は要らない」と判断しないでください。敷地の過半かどうかは、区域の線と敷地の線を図面に落として決まります——建築士に確かめ、最後は窓口で確かめてください。

自分の土地がどちらかは、目で見ても分かりません。どちらでもないこともあります。滋賀県は土砂災害警戒区域のページで、指定状況(告示日別)・(市町別)のPDFと、市町別の指定区域を公表しています。土地を買う前なら、不動産会社にも「この区域に入るか」を確かめてください。レッドゾーンの中の建て方と、改修への補助の枠組みは、レッドゾーンの家と土地で整理しています。

すでに建っている建物には、緩和が3つあります(第36条の3)

条例第36条の3は、法第3条第2項により第2条第1項の適用を受けない建築物(=条例ができる前などから建っていて、いまの第2条に合っていない建物。いわゆる既存不適格)について、3つの受け皿を置いています。

  • 第2項——増築または改築に係る部分の床面積の合計が、いまの延べ面積ではなく、法第3条第2項により引き続き第2条第1項の適用を受けない期間の始期における延べ面積20分の1(50平方メートルを超える場合は50平方メートル)を超えない範囲内で増築・改築をする場合。ただしその部分が第2条第1項に適合し、かつそれ以外の部分の構造耐力上の危険性が増大しないことが要ります。基準になる延べ面積がいつの時点のものかは、建物ごとに違います——窓口で確かめてください
  • 第3項——構造耐力上の危険性を増大させない大規模の修繕または大規模の模様替をする場合
  • 第36条の3の第8項——政令第36条の4に規定する建築物の部分(特定部分)が2以上あるものについて増築等をする場合、その増築等をする特定部分以外の特定部分に対して

どれも「第2条第1項を適用しない」という形です。第2条第2項や、ほかの法令の規制まで外すものではありません。また、この記事が主に扱っているのは、これから建てる場合です(新築・増築・改築・移転)。いま建っている建物がこの緩和に乗るかは、窓口で確かめてください。

災害危険区域は、県条例の第34条と第35条です(大津市は市条例の第32条・第33条)

第34条 法第39条第1項の規定による災害危険区域は、地すべり、土石流または急傾斜地(傾斜度が30度以上であつて、上端と下端との高低差が5メートル以上の土地をいう。)の崩壊により既存の建築物または将来建築される建築物に係る災害の発生する危険の著しい区域であつて、知事が指定するものとする。

滋賀県建築基準条例 第34条第1項

建築基準法第39条は、地方公共団体が条例で津波、高潮、出水等による危険の著しい区域を災害危険区域として指定できると定めています。滋賀県は、地すべり・土石流・急傾斜地の崩壊によって危険の著しい区域を、知事が指定する形にしました。ここでいう急傾斜地の定義に注意してください——傾斜度が30度以上であって、上端と下端との高低差が5メートル以上の土地です。第2条の崖(30度を超える・2メートルを超える)とは、数字が違います。

第35条 災害危険区域内においては、住居の用に供する建築物は建築してはならない。ただし、当該建築物の構造もしくは敷地の状況または急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)第2条第3項に規定する急傾斜地崩壊防止工事の施行によりがけ崩れ等による被害を受けるおそれがないものとして知事が許可したときは、この限りでない。

滋賀県建築基準条例 第35条

禁じられているのは住居の用に供する建築物です。ただし書に、道があります——建築物の構造もしくは敷地の状況、または急傾斜地崩壊防止工事の施行により、がけ崩れ等による被害を受けるおそれがないものとして知事が許可したときです。許可されれば、第35条については原則として建てられます。これは自動では外れません——許可という行為が要ります。そして外れるのは第35条だけで、第2条・法第19条第4項・土砂災害の区域の規制は別に残ります。

第34条の第2項から第5項は、指定の手つづきです。知事は、指定しようとするときは、あらかじめ関係市町長の意見を聴かなければならない(第2項)。指定したときは告示しなければならない(第3項)。指定は、告示によりその効力を生ずる(第4項)。解除にも同じ手つづきが準用されます(第5項)。区域に入っているかは、窓口で確かめてください。

浸水警戒区域は、崖ではなく水の制度です(流域治水の推進に関する条例)

滋賀県には、滋賀県流域治水の推進に関する条例(平成26年3月31日 滋賀県条例第55号)があります。これは、崖の話ではありません。混ぜないでください。

同条例の第13条第1項は、200年につき1回の割合で発生するものと予想される降雨が生じた場合における想定浸水深を踏まえ、浸水が発生した場合には建築物が浸水し、県民の生命または身体に著しい被害を生ずるおそれがあると認められる土地の区域で、一定の建築物の建築の制限をすべきものを浸水警戒区域として指定することができる、と定めています。そして第13条第9項は、浸水警戒区域は、法第39条第1項の災害危険区域とするとしています。

第14条第1項は、浸水警戒区域内で住居の用に供する建築物、または高齢者・障害者・乳幼児その他の特に防災上の配慮を要する者が利用する社会福祉施設・学校・医療施設(規則で定めるものに限る)の建築をしようとする建築主は、あらかじめ知事の許可を受けなければならないとしています(ただし書に例外があります)。崖ではなく、出水(水があふれること)による危険の制度です。

同条例の第39条は、市町が、法第39条第1項・第2項にもとづき、出水による危険の著しい区域について自前の条例を定めている場合は、その市町の区域では第13条から第23条までを適用しない、と定めています。建築基準条例の第1条が「他の条例に定めるもののほか」と書いているのは、この関係を指しています。

大津市には、県の条例が適用されません——かわりに市の条例が働きます(がけの数値と義務の形は県と同じですが、条番号などは違います。第36条の2第1項)

第36条の2 この条例の規定は、大津市の区域においては、適用しない。

滋賀県建築基準条例 第36条の2第1項

大津市の区域では、かわりに大津市建築基準条例(平成12年3月24日 条例第11号)の第2条(がけに近接する建築物)が働きます。数字も、義務の形も、ただし書の並びも、県の第2条と同じです——高さ2メートルを超えるがけ、30度を超える角度、硬岩盤(風化の著しいものを除く)以外、崖の上なら下端から、崖の下なら上端から、2倍以上の水平距離。第1項ただし書の2つ、第2項の第1号から第4号も、並びは同じです。そして県内取扱基準4-3-07は、その表題の下で「滋賀県建築基準条例第2条及び大津市建築基準条例第2条のただし書きの取扱いは次のとおりとする」と書いています——この取扱いは、大津市の第2条にも及びます。

違うのは、書き方と、条番号と、災害危険区域の指定者です。市の条例は「がけ」とひらがな(県は「崖」)。災害危険区域は第32条・第33条で、指定するのも許可するのも市長です(県は知事)。罰則は第39条で、上限は20万円以下の罰金——県の第37条と同じ額です。既存不適格の緩和は第36条にあります。

大津市の土地なら、市の条例で読んでください。窓口は大津市 都市計画部 建築指導課(電話077-528-2774)です。

大津市以外の6市——建築確認を自分で扱う市——には、県の条例が適用されます。第36条の2第1項が外しているのは大津市だけだからです。彦根市・長浜市・近江八幡市・草津市・守山市・東近江市は、建築確認は市が扱いますが、条例は県のもの——つまり県の第2条です。

罰金の名宛人は、原則として設計者。場合によっては工事施工者です(条例第37条)

第37条 第2条から第5条の2まで、第7条から第7条の5まで、第8条から第11条まで、第17条、第19条から第25条まで、第28条、第29条、第31条から第33条までまたは第35条の規定に違反した場合における当該建築物、工作物または建築設備の設計者(設計図書を用いないで工事を施工し、または設計図書に従わないで工事を施工した場合においては、その建築物、工作物または建築設備の工事施工者)は、20万円以下の罰金に処する。

滋賀県建築基準条例 第37条第1項

列挙の先頭が「第2条から」です。第2条違反は、この罰則の対象です。名宛人(なあてにん=この罰則を受ける人)は原則、設計者——設計図書を用いずに、または設計図書に従わずに工事を施工した場合は工事施工者です。上限は20万円以下の罰金。第37条第2項は、その違反が建築主(工作物なら築造主、建築設備なら設置者)の故意によるものであるときは、設計者または工事施工者を罰するほか、その建築主にも同じ刑を科すると定めています。第3項は両罰規定(りょうばつきてい=行為をした人と、その勤め先の両方を罰する定め)で、法人の代表者または法人もしくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関して第1項・第2項の違反行為をした場合、行為者を罰するほか、その法人または人にも同じ刑を科します。この条には、注意・監督を尽くした場合の免責のただし書がありません(読んだ範囲では)。

是正命令は、建築主・所有者などが相手方になり得ます(法第9条第1項)

罰金の名宛人が原則として設計者でも、是正命令の相手方は別です。建築基準法第9条第1項は、違反した建築物・敷地について、建築主、工事の請負人(下請人を含みます)現場管理者、建築物または敷地の所有者・管理者・占有者に対して、工事の施工の停止を命じ、または相当の猶予期限を付けて除却(じょきゃく=取り壊し)・移転・改築・使用禁止その他の是正に必要な措置を命ずることができる、と定めています。故意は要件ではありません。設計者は、設計者であることだけでは名宛人に挙げられていませんが、設計者が現場管理者を兼ねていれば名宛人になり得ます。命令に違反した場合は、法第98条第1項第一号により3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。

第2条第1項の距離の義務が外れても、建築基準法第19条第4項は残ります

4 建築物ががけ崩れ等による被害を受けるおそれのある場合においては、擁壁の設置その他安全上適当な措置を講じなければならない。

建築基準法 第19条第4項

この規定は、大津市の中か外かを問わず働きます。条文が付けている条件は「がけ崩れ等による被害を受けるおそれのある場合」です——どんな敷地にも無条件でかかる、という規定ではありません。そのおそれがあるなら、擁壁の設置その他安全上適当な措置が要ります。求められているのは擁壁だけではなく、「その他安全上適当な措置」を含みます。

だから、「2メートルを超えないから何もしなくてよい」とは読めません。居室のない物置でも、レッドゾーンの中でも、この規定は残ります。

窓口は、7市とそれ以外に分かれます

先に、言葉をひとつ。特定行政庁(とくていぎょうせいちょう)は、役所ではなく人です——原則として、建築主事または建築副主事を置く市町村の区域ではその市町村長、それ以外の区域では都道府県知事をいいます(建築基準法第2条第35号)。同号にはただし書があります——法第97条の2第1項若しくは第2項または法第97条の3第1項若しくは第2項の規定により建築主事または建築副主事を置く市町村(限定特定行政庁)の区域内の、政令で定める建築物については、都道府県知事が特定行政庁です。法第97条の3は特別区(東京23区)の規定で、滋賀県内には当たりません。

滋賀県が公表している滋賀県特定行政庁連絡会議のページは、構成を「滋賀県、大津市、彦根市、長浜市、近江八幡市草津市、守山市、東近江市」と書いています。滋賀県内の特定行政庁は、この8つです。7市が限定特定行政庁かどうかは、県のページにも市のページにも記載を見つけられませんでした——大きな建築物の行き先は、市の窓口で確かめてください。

土地の場所窓口電話
大津市都市計画部 建築指導課077-528-2774
彦根市都市政策部 建築指導課0749-30-6125
長浜市都市建設部 建築課0749-65-6543
近江八幡市都市整備部 建築課0748-36-5544
草津市都市計画部 建築政策課077-561-2378
守山市建設部 建築課077-582-1139
東近江市都市整備部 建築指導課0748-24-5656

それ以外の市町(栗東市・甲賀市・野洲市・湖南市・米原市・高島市・日野町・竜王町・愛荘町・豊郷町・甲良町・多賀町)は、県が所管します。県が公表している建築基準法等に関する手続き等についてのページは、令和7年4月1日から、確認申請などの受付窓口が市町の窓口から県の土木事務所に変わったと書き、相談窓口を担当する土木事務所を次のとおり示しています(受付窓口となる土木事務所は、建築基準法の相談等を所管する土木事務所と同じとされています)。

土地の場所相談窓口担当土木事務所電話
栗東市・野洲市・湖南市・甲賀市・日野町・竜王町甲賀土木事務所 管理調整課 建築指導係0748-63-6163
米原市・愛荘町・豊郷町・甲良町・多賀町湖東土木事務所 管理調整課 建築指導係0749-27-2250
高島市高島土木事務所 管理調整課 建築指導係0740-22-6046

ただし、県が公表しているがけ条例のチラシは、この12市町について「4階建て以上または延べ面積2,000平方メートル以上のもの」滋賀県 建築開発課 指導係(077-528-4258)それ以外の規模は各土木事務所と書き分けています。規模で行き先が変わる場合がありますので、迷ったら、まず県の建築開発課(077-528-4258)へ。

売買契約の前に、専門家と確かめること

この一覧は、自分で判定するためのものではありません——測って図にするのは建築士、条例の当てはめは所管の建築行政の窓口です。個別の判断は、建築士と窓口にご確認ください。

  • ①その土地は、大津市の中か、外か。中なら大津市建築基準条例の第2条、外なら滋賀県建築基準条例の第2条です
  • ②窓口は、7市ならその市、それ以外なら県(上の2つの表)
  • ③敷地の中や隣に、勾配30度を超え、高さ2メートルを超える崖があるか。目測ではなく、現況の測量図と断面図でちょうどの数字は当たりません
  • ④建てる建物に、居室があるか。第2条がかかるのは居室を有する建築物だけです
  • ⑤建てる位置が、崖の高さの2倍の範囲に入るか。起点は、崖の上なら下端、崖の下なら上端です
  • ⑥距離が取れないなら、第1項ただし書の2つのどちらに当てはめるか。崖の下に建てるなら、第2項の第1号から第3号も読みます(第4号は緩和ではなく、レッドゾーンとの振り分けです
  • ⑦すでに擁壁があるなら、いつ・どの基準で造られたか設計者による安全性の判断が要ります売主に、確認済証・検査済証が残っているかを聞いてください——契約の前に
  • ⑧その土地が災害危険区域に入っていないか。大津市の外なら県条例の第34条・第35条で、指定するのも許可するのも知事大津市の中なら市条例の第32条・第33条で、指定するのも許可するのも市長です。中なら、住居の用に供する建築物は原則として建築が禁止されます——がけ崩れ等による被害を受けるおそれがないものとして許可を受けた場合だけ、例外になります
  • ⑨その土地が土砂災害警戒区域(イエロー)・土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)に入っていないか。県のページで当たりを付け、最後は砂防課・土木事務所で
  • ⑩その土地が浸水警戒区域に入っていないか。これは崖ではなく水の制度で、住居等の建築には原則として知事の許可が要ります——第14条第1項ただし書の例外と、第39条により第13条から第23条までが適用されない市町があります。どちらに当たるかは窓口で確かめてください
  • 第2条第1項の距離の義務が外れても建築物ががけ崩れ等による被害を受けるおそれがある場合は法第19条第4項の措置は別に要ります

確かめるのは、土地の売買契約を結ぶ前です。買ったあとでは、崖から離す配置や擁壁の費用を、土地の値段に織り込みにくくなります。すでにお持ちの土地なら、設計を始める前に。崖の高さと、崖からの距離は、現況の測量図と断面図がないと自分では判断できません——測量と図面は建築士に、条例の当てはめは所管の建築行政の窓口に、お尋ねください。どれくらい日数がかかるかは、崖の状態と計画で変わりますので、この記事では示せません。建築士と窓口に、最初に「いつごろ答えが出るか」を聞いてください——それが分かって初めて、売買契約の日取りを動かせます。

擁壁の形や寸法の一般的な考え方は、擁壁の選び方にまとめています(条例の第2条の当てはめは、この記事に書いた窓口で確かめてください)。

確かめきれなかったこと

  • 滋賀県内建築基準法取扱基準のうち、4-3-07以外の項目は読んでいません。がけに関わる取扱いがほかの番号にも置かれている可能性があります
  • 大津市以外の6市の細則・取扱いは読んでいません。条例は県のものですが、運用は市ごとに違うことがあります
  • 7市が限定特定行政庁かどうかは、県のページと市のページで記載を見つけられませんでした
  • 災害危険区域(条例第34条)が、いまどこに指定されているかは確かめきれていません。告示を探した範囲では見つけられませんでした
  • 土砂災害の区域の最新の指定の次数と告示日は、県が公表しているPDF(告示日別・市町別)の中身までは開いていません。指定状況は必ず最新のものを窓口で確かめてください
  • 浸水警戒区域が、いまどこに指定されているかは確かめていません。この記事では制度の位置づけだけを書いています
  • 県内取扱基準4-3-07は、標準的な取扱いです。同基準自身が「詳細な取扱については各特定行政庁へご相談下さい」と断っており、個別の土地でそのまま使えるとは限りません。この記事は要点だけを写しています——適用条件・添付図書の全文は、基準そのものと窓口で確かめてください
  • がけ条例のチラシ(PDF)が、県のどのページに置かれているかは特定できませんでした。ファイルそのものは県のサイト上にあり、出典に直接のURLを載せています。更新の有無は窓口で確かめてください

出典

条文は2026年9月4日に、滋賀県例規集(滋賀県建築基準条例・滋賀県流域治水の推進に関する条例)と大津市例規集(大津市建築基準条例)で読みました。県の特定行政庁連絡会議・手続きのページ・取扱基準のページも、同じ日に開いて確かめました。県内建築基準法取扱基準の4-3-07と、県のがけ条例のチラシは、PDFそのものを開いて読んでいます。法律・政令は同じ日にe-Gov法令検索で確認しました。この記事は、条例の第2条を中心に読み方を整理したものです——個別の土地に当てはまるかどうかは、建築士と、所管の建築行政の窓口にご確認ください。

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