越谷市の再生資源物条例|面積の下限がありません。既存事業者の届出期限は2つとも終わっています

越谷市の再生資源物条例|面積による適用除外がありません

越谷市の条例には、面積による適用除外の規定がありません。敷地が何平方メートル以下なら対象外、という条文が無い。屋外保管を業として行うなら、原則として、面積にかかわらず許可です。(第8条第1項は、本来業務に付随して一時的に行う場合と、使用済自動車の解体業・破砕業の許可を受けた者の事業所を除いています。面積による除外は置いていません。

そして既存の事業者に課された「届出」の期限は、市の案内では令和6年9月30日と令和6年12月31日でした。この記事を書いている時点で、どちらもすでに過ぎています。過ぎたからもう手はない、という話ではありません。放っておくのがいちばん悪い、という話です。令和6年9月30日と、令和6年12月31日。市は「この届出がない場合、無許可での屋外保管事業場の設置として罰則が適用される可能性があります」と書いています。

この記事は、越谷市再生資源物の屋外保管に関する条例(令和6年越谷市条例第12号)と同施行規則を、市が公開している条文と、市の手続きページから順にたどります。

届出の期限は2つとも終わっています
届出の期限は2つとも終わっています

2024年7月1日から。罰則は2025年1月1日から

(施行期日)
1 この条例は、令和6年7月1日から施行する。ただし、第28条から第31条までの規定は、令和7年1月1日から施行する。

罰則だけ半年遅らせる作りは、この連載で読んだ千葉市・さいたま市・川口市と同じです。2025年1月1日から、第28条から第31条までの規定が効いています。

ここで、資料の落とし穴があります。市が公開している条例のPDFは令和6年3月21日公布時のもので、罰則が「懲役」と書かれています。しかし、現行の条文は「拘禁刑」です。越谷市例規集の本文は令和7年3月19日条例第13号による改正後のもので、第28条は「1年以下の拘禁刑又は1,000,000円以下の罰金」となっています。PDFだけを見ると、古い刑名を読むことになります。

しかも、古いのはPDFだけではありません。市の「許可の申請」「変更の許可の申請」「許可の更新」といった現行の手続きページにも、欠格要件の説明に「禁錮以上」という旧い刑名が残っています。刑名は、例規集の現行条文で確かめてください。

面積による適用除外の規定がありません

面積の線がありません
面積による適用除外がありません

面積による除外規定はありません。ただし、事業の態様によっては対象外となる場合があります。

第8条第1項が除いているのは2つ——本来業務に付随して一時的に行う場合と、使用済自動車の解体業・破砕業の許可を受けた者のそれぞれの許可に係る事業所です。どちらも「態様」による除外で、「面積」による除外ではありません。広さは、対象かどうかを決めません。

市の「条例の概要」も、対象事業地の欄でこう書いています。

対象事業地 再生資源物の屋外保管を行う事業場 ※対象面積の規定はありません

さいたま市・千葉市・川口市・茨城県・群馬県が100平方メートルで切っているのに対し、越谷市には、面積で切る規定がありません。この連載で読んだ中では、羽曳野市と同じ形です(羽曳野市は届出制、越谷市は許可制という違いはあります)。

対象になるものは、材質で決まります。

(1) 再生資源物 使用を終了し、再生資源(略)として収集された金属、プラスチック、木材、ゴム、ガラス、コンクリート、陶磁器その他これらに類する材質を原材料とするもの(分解、破砕、圧縮等の処理がされたものを含む。)及びこれらの混合物をいう。ただし、(略)廃棄物(略)及び法第17条の2第1項に規定する有害使用済機器に該当するものを除く。

7つの材質と混合物。廃棄物と有害使用済機器は除かれます。さいたま市・千葉市と同じ並びです。

そして「屋外保管」の定義に、作業が含まれます。

(3) 屋外保管 業として再生資源物の取引を行うため屋外において再生資源物の保管(再生資源物の破砕、選別、積替えその他の作業を含む。)をすることをいう。

「置いているのではなく、選別しているだけだ」という言い分は、この定義では通りにくいと思ってください。破砕・選別・積替えその他の作業が「保管」に含めて定義されています。ただし「業として」が要件です。自分の作業がどう当たるかは、廃棄物指導課に確認してください。

どこまでが「一つの事業場」なのか

面積の線が無いぶん、ここが効きます。市は届出書の「記載上の注意」で、敷地の範囲の考え方を示しています。

※屋外保管事業場の敷地範囲の考え方
 再生資源物の取引を行うため屋外において再生資源物の保管を行う場所で再生資源物の選別や破砕等の作業を行う場所をいい、同一敷地内であれば事務所や駐車場なども含み、それらすべてを敷地範囲とします。また、隣接地や道路や水路を挟んだ反対側であっても、屋外保管の一連の業務に関係していれば、それらをまとめて一つの屋外保管事業場として扱います。

道路を挟んだ向かいも、一つに数えられます。「一連の業務に関係していれば」が条件です。事務所も駐車場も入ります。

川口市の合算は「一体をなしていると市長が認めるもの」でした。越谷市のこの書き方は、市長の認定を挟まず、業務のつながりで見る形になっています。自分の感覚で「別の場所だ」と切らないでください。

面積の書き方も決まっています。登記簿上の合計面積を書き、筆の一部を使っているなら、その部分は実測敷地に含まれるすべての筆を記載し、一部だけ使うなら地番の後に「〜の一部」と書きます。事業場が複数あるなら、それぞれ届出書を出します。

現場責任者の連絡先にも、注文が付いています。市は「有事に繋がりやすい連絡先を記載してください」としています。そして選任の意味を、こう書いています。

 屋外保管事業場における事業内容や事業場の実際の構造、設備等に精通し、適正な事業が行われるよう管理・監督するとともに、周辺住民等から当該屋外保管事業場に関する相談を受けた場合に誠実に対応するために、各事業場において現場責任者を選任してください。

「精通し」「管理・監督」「相談に誠実に対応」。名前を書くだけの役ではありません。

標準作業書に、火災と廃油のことを書きます

届出書には標準作業書が付きます。市の「記載上の注意」が、書く中身を挙げています。

  • 再生資源物の保管の方法及び保管上限——屋外保管の場所ごとに、種類、保管の面積、高さ、体積。容器を使うなら容器の種類、容量、個数
  • 廃油及び廃液の回収、流出の防止及び保管の方法
  • 電池、潤滑油その他の火災の発生又は延焼のおそれがあるものの回収及び保管の方法

市は、書き方の例まで示しています。

(例)廃油・廃液を回収する際は、流出防止用の受け皿等を置いて作業し、床面に飛散した場合はウエス等で直ちにふき取る。回収した廃油・廃液等は専用の容器内で保管し、廃棄物や再生資源物と分けて保管する。

火災のほうも具体的です。市はリチウムイオン電池、潤滑油、バッテリーを名指しし、電池からの液漏れや短絡等を要因とした火災の発生を防止するために、それらを適正に回収し保管する必要がありますとしています。

ここは、規則第27条の記録とつながっています。回収した廃油・廃液と、火災のおそれがあるものとして回収したものは、記録に品目及び数量を書くことになっていました。やり方を標準作業書に書き、やった結果を記録に書く。そういう作りです。

既存であることは、領収書と写真で示します

既存事業者の届出には、証明が要ります。

(2)条例の施行の際現に屋外保管を行っていることを確認できる書類
 条例施行日(令和6年7月1日)以前の再生資源物の取引きに関する記録(領収書等)及び当該屋外保管事業場で再生資源物を保管している状況がわかる写真を添付してください。

「前からやっていた」と言うだけでは足りません。施行日より前の取引の記録と、保管状況の写真領収書が残っていない、写真が無い——そこで詰まることがあります。

許可の前に、事前協議と200メートルの説明会があります

許可の前に、事前協議と200メートルの説明会
許可の前に、事前協議と200メートルの説明会

新しく設けるなら、いきなり申請ではありません。市との事前協議が先で、そのあとに説明会です(説明会は原則で、代わりの手もあります。あとで書きます)。

市は「事前協議書を提出する前に、事業計画の概要や今後の手続きの流れ等について確認しますので、廃棄物指導課にご相談ください」と案内しています。相談 → 事前協議 → 説明会 → 報告 → 許可申請という並びです。

許可そのものは第8条です。除外は2つだけ——本来の業務に付随して一時的に行う場合と、使用済自動車の解体業・破砕業の許可を受けた者の事業所です。そして有効期間が書かれています。

2 前項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して5年とし、同項の許可は、5年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
3 前項の更新の申請があった場合において、同項の有効期間の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の許可は、同項の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。
4 前項の場合において、許可の更新がされたときは、その許可の有効期間は、従前の許可の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

第4項に注意してください。処分が遅れても、新しい5年は前の満了日の翌日から数えます。審査が長引いたぶんだけ、処分が出たあとに残る期間が短くなります。越谷市も、川口市と同じ作りです。

説明会の範囲は、条例本文に書かれています。

第7条 前条の規定による協議が終了した事業計画者は、規則で定めるところにより、当該協議に係る屋外保管事業場の敷地境界線から200メートル以内の範囲に居住する者その他規則で定める者(以下「周辺住民等」という。)に対し、事業計画の概要その他規則で定める事項(略)について周知を図るための説明会を開催しなければならない。

ただし、説明会には代わりの手があります。市長が特別の理由があると認めるときは、市長が適当と認める措置で説明会に代えることができます(第7条第2項)。規則は、その措置を周知事項を記載した書面を配布し、又は送付する措置周辺住民等の見やすい場所に周知事項を掲示する措置としています。「特別の理由」には、天災・交通の途絶や、事業計画者以外の者により説明会の開催が故意に阻害されることによって説明会を円滑に開催できないことが明らかであるときが挙げられています。

「周辺住民等」は、住んでいる人だけではありません。規則は、200メートル以内に事務所等の事業活動の拠点を置く者や、その地域の地縁による団体も含めています。

この距離は、自治体によって違います。この連載で読んだ範囲では、川口市が境界線から100メートル、さいたま市と埼玉県と群馬県が300メートル、越谷市が200メートルでした。近くの市の数字をそのまま当てはめると外れます。

そして、事前協議の内容を変えるなら、協議と説明会をやり直しです。市は「事前協議が終了した後において、事前協議書の内容を変更しようとするときは、事前協議及び説明会の開催等を改めて行わなければなりません」と書いています。ただし、事業者の名称や代表者、役員の変更等の軽微な変更は、変更の届出で足ります。

事前協議には、1年の期限があります

協議を終えたまま放っておくと、消えます。

2 事業計画者が第5条第1項本文の規定による通知を受けた日から1年以内に同条第2項の規定による回答をしないとき、又は事前協議終了通知書の交付を受けてから1年以内に条例第8条第1項の許可若しくは条例第12条第1項本文の変更の許可の申請をしないときは、当該事業計画について、前項の規定による事業計画を廃止する旨の届出がなされたものとみなす。

事前協議が終わってから1年以内に許可申請を出さないと、事業計画は廃止したものとみなされます。もう一度やるなら、協議からやり直しです。

やり直しにならない「軽微な変更」は、規則第9条第1項に7つ並んでいます——氏名及び住所(法人は名称・代表者の氏名・主たる事務所の所在地)の変更設置の場所の変更(地域の名称・地番の変更に伴うものに限る)保管する再生資源物の種類の減少現場責任者の氏名及び連絡先の変更未成年者の法定代理人に係る変更構造に係る変更(支障が生ずるおそれがないと認められるものに限る)標準作業書の記載事項に係る変更(同上)

「種類の減少」は軽微ですが、増やすのは軽微ではありません。そして構造と標準作業書は「支障が生ずるおそれがないと認められるものに限る」——認めるのは市です。変える前に相談してください。

立地基準に、あとから住宅が建った場合のただし書があります

立地基準に、事業者を守るただし書
立地基準に、事業者を守るただし書

第10条 屋外保管事業場(第8条第1項の許可を要するものに限る。)の場所は、次に掲げる基準に適合しなければならない。
(1) 屋外保管事業場の敷地境界線から住宅等(住宅、学校、病院、公民館、博物館、図書館、保育所、特別養護老人ホームその他の社会福祉施設及びこれらに類するものであり、これらの敷地を含む。以下同じ。)までの距離が100メートル以上であること。ただし、第6条の規定による協議を開始した後に当該協議に係る屋外保管事業場の敷地境界線から100メートル未満に住宅等が設置された場合は、この限りでない。

このただし書は、事業者を守る側の条文です。協議を始めたあとで近くに住宅が建った場合には、第1号(100メートル以上)の規定が適用されない、という書き方になっています。実際の当てはめは市が判断しますので、そこは廃棄物指導課に確認してください。

残りの2つも押さえておきます。

(2) 屋外保管事業場の敷地が、規則で定める方法により、幅員4メートル以上の公道に接していること。ただし、その周囲の状況により、交通及び安全に支障がないと市長が認める場合は、この限りでない。
(3) 屋外保管事業場の場所の土地の地形、地質等が市民生活の安全及び生活環境の保全上支障がないものであること。

第10条の柱書は「許可を要するものに限る」です。川口市と同じ書き方で、「許可を受けた」ではありません。

囲いは「中が見える」もの。緑地帯は1.5メートル

囲いは中が見えるもの。緑地帯1.5m
囲いは中が見えるもの。緑地帯1.5m

第11条 屋外保管事業場(第8条第1項の許可を要するものに限る。)の構造は、次に掲げる基準に適合しなければならない。
(1) 屋外保管事業場の敷地に、周辺への騒音及び火災発生時の延焼の抑制、歩行者の安全確保等を図るための囲いを設けること。この場合において、当該囲いは、規則で定めるところにより、当該屋外保管事業場における屋外保管の状況を容易に確認できるものとすること。
(2) 屋外保管事業場の敷地境界線と前号の囲いとの間に、1.5メートル以上の緑地帯を設けること。
(3) 第1号の囲いの内側の底面を不浸透性の材料で覆うこと。
(4) 排水を放流する場合は、その水質を(略)支障が生じないものとするために必要な排水処理設備及びこれに接続する排水溝その他の設備を設けること。

囲いの目的が、条文に書いてあります。騒音、延焼の抑制、歩行者の安全確保。そのうえで「中の状況を容易に確認できるもの」。囲うけれど、見えなくしてはいけない、という作りです。川口市の「塀で区画したら外から管理の状況を確認できる措置」と同じ向きです。

緑地帯は1.5メートル以上。さいたま市は2メートル以上でした。1メートルの差があります。

保管基準は6つ。害獣・害虫の予防措置が入っています

市は保管基準を、こう整理しています。

① 事業場内の再生資源物の保管区画ごとに囲いを設置すること
② 必要事項を表示した掲示板を設置すること
③ 再生資源物の崩落、汚水の飛散・流出、悪臭等の対策を講じること
④ 火災の発生、延焼対策を講じること
⑤ 騒音、振動対策を講じること
害獣・害虫等の発生の予防措置を講じること

許可を要する事業場では、囲いが二重になります。敷地の周囲(第11条第1号)と、保管区画ごと(第16条)。第11条は「許可を要するものに限る」ので、許可を要しない事業場にかかるのは第16条の区画ごとの囲いだけです。

害獣・害虫の号は、さいたま市にもありました(ねずみ、蚊、はえその他の害虫)。越谷市は「害獣」も入っています。

そして、この保管基準は許可が要らない場合にもかかります。市は許可の適用除外(本来業務に付随して一時的に行う場合、使用済自動車の解体業・破砕業の許可を受けた者の事業所)を挙げたうえで、「ただし、上記1、2の場合であっても、条例第16条に規定する屋外保管事業場の保管基準を遵守しなければなりません」と書いています。

土地を貸す側は、「確認しなければならない」

土地を貸す側は、「確認しなければならない」
土地を貸す側は「確認しなければならない」

ここは、この連載で読んだ中でもはっきり強い書き方です。

第4条 土地の所有者は、屋外保管事業場の用に供するものとして当該土地を譲渡し、又は使用させようとするときは、当該屋外保管事業場が市民生活の安全及び生活環境の保全上支障がないものであることを確認しなければならない。
2 土地の所有者は、当該土地に設置された屋外保管事業場に係る苦情又は紛争が生じたときは、誠意をもって、その解決に当たらなければならない。

タイミングにも注意してください。条文は「譲渡し、又は使用させようとするときは」です。貸したあとに確かめるのではなく、貸す前です。

そして、「確認すれば、あとは知らない」ではありません。第4条第2項は、その土地に設置された屋外保管事業場に係る苦情又は紛争が生じたときは、誠意をもって、その解決に当たらなければならないとしています。確認の義務と、起きたあとの義務は、別々に置かれています。

「努めなければならない」ではありません。「確認しなければならない」です。川口市の第5条は「提供することのないよう努めなければならない」という努力義務でしたが、越谷市は確認そのものを義務にしています。

借りる側にも、対になる条文があります。屋外保管事業場の用に供するものとして土地を譲り受け、又は使用しようとするときは、その旨を土地の所有者に説明しなければなりません(第3条第2項)。「その旨」とは、その土地を屋外保管事業場に使うつもりだ、ということです。「何に使うか言わずに借りる」ことが、条例の側から塞がれています。

記録は5年。取引先ごとに書きます

記録は取引先ごとに5年。立入検査は定期的に
記録は取引先ごとに5年。立入検査は定期的に

第17条 屋外保管事業者は、再生資源物を受け取り、又は引き渡したときは、当該屋外保管事業場ごとに、次に掲げる事項に関する記録を作成し、その取引の日から5年間保存しなければならない。
(1) 再生資源物の取引の年月日及び取引先
(2) 取引先ごとの再生資源物の品目及び数量

そして、これで終わりではありません。第17条第3号の「規則で定める事項」に、2つ足されています。

2 条例第17条第3号の規則で定める事項は、次のとおりとする。
(1) 屋外保管事業場からの流出の防止のために回収した廃油又は廃液の品目及び数量
(2) 火災の発生のおそれがあるものとして回収したものの品目及び数量

回収した廃油・廃液と、火災のおそれがあるものとして回収したもの。取引の記録だけではありません。なお、この2つについて条文が求めているのは「品目及び数量」で、第2号のような「取引先ごとの」という限定は付いていません。

そして書く時期も決まっています。

第27条 条例第17条の規定による記録の作成は、毎月、屋外保管事業者が前月中における同条各号に規定する事項について、毎月末までに行うものとする。

前の月のぶんを、その月の末までに。ためておいて後でまとめて、は規則が許していません。「取引先ごとの」です。合計だけでは足りません。市は記録の作成例も公開しています。

そしてこの第17条は「屋外保管事業者」にかかります。「屋外保管許可事業者」ではありません。第2条第6号は「屋外保管事業者」を「屋外保管を行う者」と定義していますから、この条例が適用される屋外保管事業者には、許可の要否を問わずかかる書き方です。ただし、廃棄物処理法の許可等を受けた者がその事業場で行う屋外保管と、国又は地方公共団体が行う屋外保管には、この条例そのものが適用されません(第26条)。

ここを取り違えないでください。第8条第1項が外しているのは「許可」だけです。本来業務に付随して一時的に行う場合も、使用済自動車の解体業・破砕業の許可を受けた者の事業所も、条例そのものからは出ていません。保管基準も、記録も、立入検査も、かかります。条例そのものが外れるのは、第26条に当たる場合だけです。

立入検査は「定期的に行う」と書かれています

第19条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に、屋外保管事業場、屋外保管事業者の事務所その他の施設に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係人に質問させることができる。

事業場だけではありません。事務所も対象です。そして市の「条例の概要」は、立入検査について「定期的に行う他、適時実施する」と書いています。何かあったときだけ来る、ではありません。

許可を取った事業場を、他人に使わせることはできません

第13条 屋外保管許可事業者は、第8条第1項の許可を受けた屋外保管事業場において、当該屋外保管許可事業者以外の者に屋外保管をさせてはならない。

川口市の第13条と同じ形です。許可は、その事業場とその事業者に紐づいています。使う人が変わるなら、その新しい事業者について第8条第1項の許可が要るかどうかを判定し、要るなら取得する話になります。どこまでが「使わせる」に当たるのかは条文に書かれていません。協力会社を入れる、一角を貸す、といった話があるなら、先に廃棄物指導課へ確認してください。

変えるとき、やめるとき、更新するとき

市は、手続きごとにページを分けています。変えるのか、やめるのか、更新するのかで、やることがまるで違います。

変更の許可は重い手続きです。市は「市との事前協議及び説明会等を実施した上で、変更の許可を受けなければなりません」としています。200メートルの説明会を、もう一度やるということです。手数料は44,000円

軽微な変更なら、届出で足ります。市が挙げている8つは——再生資源物の種類(追加を除く)、氏名・住所など、設置の場所(地域の名称や地番の変更に伴うもののみ)現場責任者の氏名・連絡先、法人の役員・使用人、未成年者の法定代理人、構造(生活環境への支障がない場合)標準作業書の記載事項(同)です。

「種類の追加」は軽微ではありません。扱うものを増やすなら、変更の許可です。

そして届出には期限があります。市は「その変更があった日から10日以内」登記事項証明書が必要な場合は「30日以内」と案内しています。

やめるときも10日以内です。市は「廃止の日から10日以内に」としています。そして、廃止には基準があります。

  • 再生資源物及び屋外保管に伴って生じる廃棄物が保管されていないこと
  • 屋外保管事業場の構造物が市民生活の安全及び生活環境に悪影響を及ぼすおそれがないと認められるものであること

片づけて出ていくだけでは終わりません。構造物の状態まで見られます。土地を貸していた側にとっては、これが戻ってくる土地の話です。

更新は、期限の前に出してください。満了の日までに申請への処分がされないときは、従前の許可が処分まで効力を持ちます(第8条第3項)。ただし、これは「申請さえすれば期間が延びる」という話ではありません。新しい許可の有効期間は前の満了日の翌日から数え直されます(同条第4項)。更新の処分が出た日から5年、ではありません。処分が遅れるほど、処分が出たあとに実際に使える期間が短くなります。

内容を変えない更新なら、事前協議と説明会が省かれます。更新に合わせて事業の中身を変えるなら、それは第12条の変更の許可の話になり、事前協議と説明会がついてきます。——これは市の「許可の更新」ページが「事前協議と説明会は不要」としていることによります。条例や規則に「更新では不要」と書かれているわけではありません。手数料は49,000円

そして、既存の事業場については、市の変更許可のページも「立地基準及び構造基準は適用されません」と書いています。附則第3項にも、期限は書かれていません。

整理すると、こうです。附則第3項により、既存の事業場について第9条第3項・第10条・第11条を適用しないことは明記されています。一方、更新のときにこの扱いがどうなるのかについて、条文に明示の規定がありません。判断が分かれる可能性があります。更新は許可の期限に直結しますから、早い段階で廃棄物指導課に確認してください。ここを自分の読みで決めないでください。

事故が起きたら、直ちに応急措置、そして市長へ届出

第22条 屋外保管事業者は、屋外保管に係る火災又は事故により市民生活の安全及び生活環境の保全上支障が生じ、又は生ずるおそれがあるときは、直ちに、その支障の除去又は発生の防止のための応急の措置を講ずるとともに、速やかに当該事故の状況及び当該措置の概要を市長に届け出なければならない。

「直ちに」と「速やかに」が並んでいます。応急の措置が先で、届出があと。どちらも義務です。そしてこの第22条は「屋外保管事業者」にかかります。許可の要否を問いません。

措置を講じていないと認められれば、期限を定めて命令が来ます(同条第2項)。その命令に違反すると、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です(第28条)。

許可も更新も、埼玉県警察本部長の意見を聴きます

第23条 市長は、第8条第1項の許可又は同条第2項の更新をしようとするときその他必要があると認めるときは、第9条第1項第3号コからセまでのいずれかに該当する事由(同号サからスまでのいずれかに該当する事由にあっては、同号コに係るものに限る。次項において同じ。)の有無について、埼玉県警察本部長の意見を聴くものとする。

「聴くことができる」ではなく「聴くものとする」です。新規も更新も、県警への照会が入ります。川口市にも同じ条文がありました(第21条)。更新の申請は、その期間を見込んで出してください。

なお、許可を取り消そうとするときも、市長は県警本部長の意見を聴くことができます(同条第2項)。

取消しは「取り消さなければならない」です

第15条 市長は、屋外保管許可事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消さなければならない。

「取り消すことができる」ではありません。当たれば、市に選ぶ余地がありません。事由には第14条第2項若しくは第3項又は第22条第2項の規定による処分に違反したとき不正の手段により許可・更新・変更の許可を受けたときが含まれます。そのうえで、第15条第2項には「取り消すことができる」という裁量の取消しも別に置かれています。

その前に、勧告と命令が置かれています。基準に適合しなくなったとき、または許可に付された条件に違反したときは勧告(第14条第1項)。正当な理由がなく従わなければ、命令、または事業場の全部若しくは一部の使用の停止(同条第2項)。市民生活の安全又は生活環境の保全上支障が生じていると認めるときは、勧告を経ずに命令もできます(同条第3項)。

そして、許可を受けていない事業者にも勧告・命令の条文があります(第20条)。許可の有無で、監督の外に出るわけではありません。

罰則は拘禁刑。重さが3つに分かれています

何をしたかで、重さが変わります。現行の条文は、こうなっています。

第28条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の拘禁刑又は1,000,000円以下の罰金に処する。

無許可の設置・屋外保管、無許可の変更、命令違反などが当たります。

第29条 (略)第10条に規定する立地基準、第11条に規定する構造基準及び第16条に規定する保管基準に適合していると認められる前に、当該屋外保管事業場において屋外保管をした者は、6月以下の拘禁刑又は500,000円以下の罰金に処する。

許可が下りても、基準に適合していると認められる前に置き始めれば、罰則です。そして第30条は300,000円以下の罰金——虚偽の届出、報告をしない・虚偽の報告、立入検査の拒否などです。

既存事業者の期限は、2段階で、両方とも過ぎています

ここが、いま越谷市でいちばん重いところです。経過措置は附則にあります。

5 この条例の施行の際現に屋外保管を行っている者(第8条第1項各号に掲げる場合に該当するものを除く。以下「従前の屋外保管事業者」という。)は、施行日から起算して3月を経過する日までの間に従前の屋外保管事業者である旨を市長に届け出なければならない。
6 前項の規定による届出をした従前の屋外保管事業者は、当該既存屋外保管事業場について、施行日から起算して6月を経過する日までの間に、規則で定める事項を市長に届け出なければならない。
7 前項の規定による届出をした従前の屋外保管事業者は、その届出に係る既存屋外保管事業場について、施行日に第8条第1項の許可を受けたものとみなす。

2回出す必要がありました。施行日は令和6年7月1日ですから、附則の「3月を経過する日」「6月を経過する日」を市はそれぞれ令和6年9月30日令和6年12月31日として案内しています。1回目だけでは足りません。2回目まで出して、はじめて施行日に許可を受けたものとみなされます(附則7)。

そして市は、こう書いています。

 また、上記の届出をした場合、再生資源物の保管基準に適合させたうえで、令和6年12月31日までに「屋外保管事業場の構造等の届出」が必要となります。この届出がない場合、無許可での屋外保管事業場の設置として罰則が適用される可能性があります。

「無許可での設置として罰則が適用される可能性」です。出していないなら、自分で判断せず、廃棄物指導課に連絡してください。

届出をした場合の扱いも、押さえておきます。

  • 第9条第3項(使用前の適合確認)と、立地基準(第10条)、構造基準(第11条)が適用されません(附則3)。立地と構造の2つだけではありません
  • 保管基準は、施行日から6月を経過する日までの間は適用されません(附則4)。令和6年12月31日までは適用されず、その後は適用されています
  • 許可の有効期間は5年で、更新の申請が必要です
  • 屋外保管事業場の概要について、書面の配布等により周辺住民等に周知が要ります(附則8)

市は「各種法令に違反している場合、許可更新ができない可能性があります」とも書いています。

手数料と、窓口

手数料は、条例に直接書かれています。

第25条 (略)次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に掲げる額の手数料を納めなければならない。
(1) 第8条第1項の規定に基づく屋外保管事業場の設置の許可の申請に対する審査 1件につき53,000円
(2) 第8条第2項の規定に基づく屋外保管事業場の設置の許可の更新の申請に対する審査 1件につき49,000円
(3) 第12条第1項本文の規定に基づく屋外保管事業場の変更の許可の申請に対する審査 1件につき44,000円

「1件につき」です。事業場が複数あれば、そのぶんかかります。徴収の方法などは越谷市手数料条例によります(同条第2項)。

提出先は越谷市環境経済部廃棄物指導課の窓口(越谷市役所第三庁舎4階)。市は「提出する際は、事前に電話連絡(048-963-9188)した上でお越しください」と案内しています。いきなり行かないでください。

なお、市は従前の屋外保管事業者向けのリーフレットを、日本語・英語・中国語・ベトナム語で出しています。

いま、確かめておくこと
いま、確かめておくこと

いま、確かめておくこと

  • ① 令和6年7月1日の時点ですでに屋外保管をしていたなら、2つの届出を出しましたか。1回目は令和6年9月30日、2回目は令和6年12月31日で、どちらも過ぎています。市は「この届出がない場合、無許可での屋外保管事業場の設置として罰則が適用される可能性があります」と書いています。出していないなら、まず廃棄物指導課へ
  • ② 罰則は2025年1月1日から効いています。許可を要するのに受けずに設置・屋外保管をすると1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金(第28条)
  • ③ 面積による適用除外の規定がありません。ほかの自治体にある「100平方メートル以下は対象外」のような規定が、越谷市にはありません。「うちは狭いから対象外」は通りません

そのうえで、残りを順に。

  • 置いているものが金属、プラスチック、木材、ゴム、ガラス、コンクリート、陶磁器その他これらに類する材質とその混合物か。廃棄物と有害使用済機器は除かれます
  • 「保管ではなく破砕・選別だ」は通りません。破砕・選別・積替えその他の作業は「屋外保管」に含まれます(第2条第3号)。ただし「業として」が要件です
  • 新設なら、まず廃棄物指導課に相談 → 事前協議 → 周辺200メートル以内の説明会 → 報告 → 許可申請事前協議の内容を変えるなら、協議と説明会をやり直しです(軽微な変更を除く)
  • 住宅等から100メートル以上あるか(第10条第1号)。協議を開始した後に100メートル未満に住宅等が建った場合は、この基準にはかかりません(同号ただし書)
  • 敷地が幅員4メートル以上の公道に接しているか(同第2号)。市長が支障なしと認める場合の例外があります
  • 敷地の囲いは、中の保管状況を容易に確認できるものか(第11条第1号)。敷地境界線と囲いの間に1.5メートル以上の緑地帯(同第2号)。囲いの内側の底面は不浸透性の材料(同第3号)。排水を放流するなら排水処理設備と排水溝(同第4号)
  • 保管区画ごとにも囲いを設けているか。掲示板、崩落・汚水・悪臭、火災・延焼、騒音・振動、害獣・害虫の予防措置
  • 取引の記録を、取引先ごとに、その取引の日から5年間保存しているか(第17条)。許可の有無を問いません(ただし第26条に当たる場合は、この条例そのものが適用されません)
  • 現場責任者を置いているか。「当該申請に係る屋外保管事業場において、屋外保管を適正に管理するための現場責任者を置くものであること」——許可の基準そのものです(第9条第1項第4号)。置いていなければ、許可されません
  • どこまでが「一つの事業場」か。同一敷地内の事務所や駐車場も含み、道路や水路を挟んだ反対側でも、一連の業務に関係していれば一つとして扱われます(市の記載上の注意)
  • 標準作業書に、廃油・廃液の回収と流出防止、電池・潤滑油など火災のおそれがあるものの回収と保管の方法を書いていますか
  • 他人に使わせていないか(第13条)
  • 事前協議が終わってから1年以内に許可申請を出しましたか。過ぎると事業計画を廃止する旨の届出がなされたものとみなされ、協議からやり直しです(規則第10条第2項)
  • 土地を貸す側は、支障がないものであることを「確認しなければならない」(第4条第1項)。借りる側は、何に使うかを土地の所有者に説明しなければなりません(第3条第2項)
  • 変えるなら、変更の許可か、届出か。種類の追加は許可(事前協議と説明会をやり直し)。軽微な変更は変更があった日から10日以内(登記事項証明書が必要な場合は30日以内)
  • やめるなら、廃止の日から10日以内。再生資源物と廃棄物が残っていないこと、構造物が悪影響を及ぼすおそれがないと認められることが要ります
  • 火災や事故が起きたら、直ちに応急措置、速やかに市長へ届出(第22条)。許可の要否を問いません
  • 許可の5年ごとの更新を忘れていないか。各種法令に違反していると更新できない可能性があります
  • 立入検査は「定期的に行う他、適時実施する」とされています。帳簿・書類も検査の対象で、事務所にも立ち入ります

越谷市は、埼玉県条例の適用除外区域です。さいたま市と同じく、県条例ではなく市条例がかかります。手続きや解釈の判断は、越谷市環境経済部廃棄物指導課にご確認ください。

越谷市環境経済部廃棄物指導課
越谷市役所第三庁舎4階/電話 048-963-9188
※窓口へ提出する際は、事前に電話連絡をしたうえでお越しください。


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