隣地境界・杭・既設擁壁が後ろに近い現場に

逆L型擁壁「土のねっこ 逆L」

底版(壁の下の板)を前(低い側)に出す、逆L型擁壁です。ふつうのL型擁壁は底版を土の側(後ろ)へ伸ばすので、すぐ後ろに隣地境界や建物の基礎、杭、既設擁壁があると据えられないことがあります。宅地造成擁壁として利用できます(大分県・大分市にて確認済み)。

図面と構造計算書は当社でご準備できます。全国対応です。大臣認定擁壁も手配できます。

底版方向を反転した土のねっこ 逆L
逆L型の製品・施工イメージ。底版方向だけで適用を決めず、地盤と構造条件を確認します。

L型との違い

底版を通常方向へ出せない場所に

後ろに境界があるなら逆L型。L型は後ろ(土の側)に底版、逆L型は前に底版

杭、既存構造、敷地境界との干渉を図面で確認し、逆L型が使えるかを判断します。

個人邸のL型・逆L型擁壁の工事(大分県)

杭や既存構造がある場所

通常方向の底版と既存物が干渉する可能性がある場合。

個人邸のL型・逆L型擁壁の工事(大分県)

敷地境界に余裕が少ない場所

底版を反対方向へ向けることで納まりを検討したい場合。

個人邸のL型・逆L型擁壁の工事(大分県)

個別調整が必要な造成工事

底版や配筋を案件条件に合わせて確認したい場合。

土のねっこ 逆Lの実績を見る →

底版方向を反転した理由

通常のL型擁壁は、土を支えるために底版を背面側へ伸ばす形状です。そのため、隣地境界、建物基礎、杭、側溝、配管、既設擁壁などが近くにあると、底版が干渉して施工できないことがあります。

土のねっこ逆Lは、そうした「底版を背面側に出しにくい現場」で検討しやすい逆L型擁壁です。背面側の掘削を抑えながら、境界や既設構造物との取り合いを考えた土留め計画ができます。

POINT 01

底版方向を反転

通常のL型と逆方向へ底版を配置し、干渉を避けるための選択肢となります。

POINT 02

高さ500〜3000mm

100mmピッチの製品群から、設計条件に応じて選定します。

POINT 03

現場ごとに設計

地盤、荷重、底版、配筋、製品割りを現場ごとに決めます。

断面図

製品施工断面図

逆L型の施工断面図。底版は前面側に出て、背面側は裏込砕石等と止水コンクリート。下は敷モルタル、均しコンクリート、砕石基礎
逆L型の施工断面図(単位:mm)

底版は前面(低い側)に出ます。土を留める背面側には、底版が出ません。背面は壁に沿って幅300mmの裏込砕石等を入れ、その下に幅350mm・厚さ50mmの止水コンクリートを打ちます。壁には水抜き穴(φ75/95)があり、縦目地と水抜き穴の背面には吸出し防止材を貼ります。水抜き穴は高さ800mm以上の製品にあります。製品の下は、下から砕石基礎(RC40、厚さ200mm)、均しコンクリート(18N/mm²、厚さ100mm)、敷モルタル(厚さ20mm、セメント1:砂3)です。根入れ(地面の下に埋める深さ)は高さごとに違い、寸法表8のDfの欄にあります。

裏込砕石の代わりに擁壁用透水マットも使えます。その場合は「擁壁用透水マット技術マニュアル(全国宅地擁壁技術協会)」に従って施工してください。使いたいときはご相談ください。

図はタップすると大きくなります。

底版が既存物と干渉しないか、図面で確認します

逆Lは納まりの選択肢ですが、底版方向を変えるだけで成立するとは限りません。形状図と現場図を重ね、地盤、荷重、既存物、施工空間を確認します。

公開している資料・実績

  • 底版方向を反転した製品形状
  • 高さ500〜3000mmを100mmピッチでご用意
  • 現場条件に応じた設計計算を実施

お見積り前に伺うこと

  • 地盤、上載荷重、根入れ、安定計算
  • 杭、埋設物、境界、施工空間との干渉

主な仕様

主な仕様

構造逆L型プレキャストコンクリート擁壁
高さ500〜3,000mm・100mmピッチ
厚さ150mm(高さ500〜2,300mm)、200mm(高さ2,400〜3,000mm)
製品長直線2,000mm。端部R(つなぎ目で擁壁の向きを曲げられるよう、端を丸くした製品。片端だけが片R、両端が両R)は、厚さ150mmで片R 2,075mm・両R 2,150mm、厚さ200mmで片R 2,100mm・両R 2,200mm
根入れ400〜1,000mm
主な用途杭・既存物・境界で底版方向に制約がある場所
設計地盤、荷重、底版、配筋、製品割りを個別確認
注意納まりだけでなく構造条件の確認が必要
公開中の概要です。正式仕様は案件ごとにご案内します。

寸法表は、下の設計条件で計算した値です。高さと土の状態が分かれば、合う製品は当社でお選びします。現場の土質や荷重がこの条件と違うときは、その現場の条件で計算します。

<設計条件>

  • 周辺土・埋戻し土の土質:砂質土相当
  • 埋め戻し土の内部摩擦角φ:30°
  • 埋め戻し土の単位体積重量γ(kN/㎥):17
  • 基礎の摩擦係数:0.577
  • 水平震度:大地震時 kh=0.23/中地震時 kh=0.18(大分市などの地域係数0.9で計算した例。地域で変わります)
  • 上載荷重:10kN/㎡
  • 常時及び地震時、前面受働土圧を考慮
  • 建築基準法及び関連法令、宅地造成等規制法に準拠
  • 宅地防災マニュアル準拠
逆L型擁壁の形。高さは500mmから3000mmまで
逆L型/高さ500〜3000mm

寸法表

寸法表8(逆L型・砂質土相当)

土のねっこ 寸法表8(逆L型・宅地造成用)。高さ500〜3000mmごとの縦壁厚・底版幅・重量・根入れ・最大地上高・必要地耐力
寸法表8(厚さ150・200mm)

表の記号は、H=高さ、t=縦壁厚、tf=底版厚、c=ハンチ(壁と底版の角を斜めに厚くした部分)、L=製品長、B=底版幅、W=重量、Df=根入れ、dh=水抜き穴高さ、h=最大地上高です。H・t・tf・c・L・B・dhがどこの寸法かは、下の形状図で分かります。必要地耐力は、製品の下の地盤に要る強さ(kN/㎡)です。根入れの欄の下の「φ30」は、土の内部摩擦角30°で計算したという印です。

寸法表8の全26行を、下の「寸法表8を文字で見る」に文字の表でも載せています(単位はmm)。底版幅は、標準・片端部R・両端部Rとも同じです。重量は3つで違います。製品長は、厚さ150mmで標準2,000・片端部R 2,075・両端部R 2,150、厚さ200mmで標準2,000・片端部R 2,100・両端部R 2,200です。たとえば見えている段差が1mなら、高さ1,700mm(最大地上高1,000mm)の製品です。上の設計条件のときの値で、条件が違えば計算し直します。

寸法表8を文字で見る(26行)

▶ 表は横に動かして見られます(右に続きます)

高さ H縦壁厚 t底版幅 B重量 W(kg)根入れ Df最大地上高 h必要地耐力(kN/㎡)
標準片端部R両端部R
50015040059460561540010020
60015045070271572740020022
70015050081082584045025025
80015055091893595245035027
9001506501,0621,0811,10050040026
1,0001507001,1701,1911,21250050028
1,1001507501,2781,3011,32555055031
1,2001508001,3861,4111,43755065033
1,3001509001,5301,5581,58560070032
1,4001509501,6381,6681,69760080034
1,5001501,0001,7461,7781,81065085037
1,6001501,1001,8901,9241,95865095036
1,7001501,1501,9982,0342,0707001,00038
1,8001501,2502,1422,1802,2187001,10038
1,9001501,3002,2502,2902,3317501,15040
2,0001501,4002,3942,4362,4797501,25039
2,1001501,4502,5022,5472,5918001,30042
2,2001501,6002,6822,7292,7758001,40039
2,3001501,6002,7542,8032,8528501,45044
2,4002001,6003,7443,8343,9258501,55046
2,5002001,6003,8403,9344,0289001,60051
2,6002001,8004,1284,2264,3249001,70046
2,7002001,8004,2244,3264,4289501,75046
2,8002002,0004,5124,6184,7239501,85046
2,9002002,0504,6564,7654,8751,0001,90048
3,0002002,1504,8484,9615,0741,0002,00048

最大地上高(h)は、高さ(H)から根入れ(Df)を引いた値です。見えている段差の高さから選ぶときは、この欄を見てください。

土のねっこ 逆L 標準品の形状図(背面図・正面図・側面図・平面図)
標準品
土のねっこ 逆L 片端部Rの形状図。R部は左右どちらも製造できる
片端部R
土のねっこ 逆L 両端部Rの形状図
両端部R

設計条件にある「宅地造成等規制法」は、2023年5月26日から「宅地造成及び特定盛土等規制法」に変わっています。今の基準で使えるかは、当社でお調べしてお答えします。

よくある質問

よくいただくご質問

土のねっこ 逆Lとは何ですか?

底版を前(低い側)に出す、工場製の逆L型擁壁です。後ろに隣地境界や杭があって、底版を土の側へ出せない場所に使います。

通常の土のねっこと何が違いますか?

底版の向きが反対です。土のねっこ(L型)は底版を土の側(後ろ)へ、逆Lは前(低い側)へ出します。逆Lの根入れは寸法表8のDfの欄で、400〜1,000mmです。

杭があれば必ず逆Lを使えますか?

杭があれば使える、とは限りません。杭の位置、構造の条件、工事をする空間を図面で確かめてからお答えします。

寸法を変更できますか?

製造と構造の条件を確認し、個別に検討します。

対応地域を教えてください

全国に配送します(沖縄・北海道・離島を除く)。製造の拠点は大分県臼杵市と神奈川県相模原市(準備中)です。大型車が進入できる場所なら現場までお届けし、配送料を含めた見積をお作りします。

隣地境界ぎりぎりでも使えますか?

現場条件によりますが、隣地側へ底版を出せない場合に検討しやすい擁壁です。境界位置、根入れ、排水、地盤条件などを確認したうえでご提案します。

宅地造成に使えますか?

宅地造成擁壁として利用できます(大分県・大分市にて確認済み)。宅地造成用として計算した製品です(寸法表8)。申請に使う図面と構造計算書も、当社でご準備できます。

フェンスを設置できますか?

天端厚150mm・200mmに対応しており、フェンスや転落防止柵の設置も検討できます。フェンスの高さ、風荷重、支柱ピッチなどにより個別検討が必要です。

背面盛土に対応できますか?

背面盛土にも対応可能です。ただし、盛土高さ、土質、上載荷重、排水条件などにより個別検討が必要です。

曲線施工はできますか?

端部R加工により、道路や敷地形状に合わせた曲線部にも対応できます。

短尺加工はできますか?

製品長1000mmまでの短尺加工が可能です。端部、折れ点、門まわり、既設構造物との取り合いに対応しやすくなります

どこで造っていますか?

製造の拠点は、大分県臼杵市と神奈川県相模原市の2か所です(相模原は準備中)。くわしくは製造拠点のページへ。製品は全国に配送します(沖縄・北海道・離島を除く)。

個人邸のL型・逆L型擁壁の工事(大分県)

相談と見積

ご相談から納入まで

STEP 01

分かる範囲を伺う

段差の高さと長さ、場所(住所)、希望時期を伺います。図面や現場の写真があれば、一緒にお送りください。

STEP 02

使える製品を選ぶ

現場条件と製品仕様を見比べ、使える製品と注意点をお伝えします。

STEP 03

図面と見積を作る

仕様、数量、配送、現地で必要となる作業範囲を決め、見積をご案内します。

STEP 04

製造して納入する

仕様と納期を確認してから製造し、指定場所へ納入します。

電話で相談しながら図面を見る人

製品の性能は、当社の実験や計算での値です。お客様の現場に合うかは、地盤・基礎・高さと長さを見て、図面と構造計算でお示しします。

土のねっこ 逆Lについて、ご相談ください

当社はコンクリート製品のメーカーです。大分県内と関西圏では、施工業者をご紹介できます。それ以外の地域は、地域の施工業者さんにお願いしていただく形です。図面が無ければ、手書きの絵と写真で大丈夫です。絵に段差の高さと長さを書き込み、住所も添えてください。

図面と構造計算書は当社でご準備できます。全国対応です。大臣認定擁壁も手配できます。

お電話でのご相談(フリーダイヤル・平日9:00〜18:00) 0120-1181-46(イイヘイヨロ)

施工業者さんと家の持ち主が、できあがったコンクリートの塀の前で握手

施工業者さんへ

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