2026年7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、宇城市と氷川町で最大震度7を観測しました(気象庁「令和8年熊本地震」ポータル)。
このページでは、ブロック塀に関係する情報を中心に、8月15日時点で公的機関・学術機関から公表されている内容を出典付きでまとめます。数字はいずれも速報値で、今後変わることがあります。
地震の概要
- 発生: 令和8年(2026年)7月28日 16時27分ごろ
- 規模: マグニチュード7.1(暫定値)、震源の深さ約16km(暫定値)
- 最大震度: 震度7(宇城市・氷川町)
- 震度6強: 熊本市・八代市・宇土市・美里町・益城町・嘉島町
- 余震: 震度3以上を観測した地震が94回(8月15日8時時点)
被害の全体像(8月15日10時時点)
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 死者 | 39人(全て熊本県) |
| 負傷者 | 358人(うち重傷27人) |
| 住家被害 | 13,491棟(全壊1,283・半壊1,162・一部破損11,046) |
死者の市町村別の内訳は、八代市20人・嘉島町7人・氷川町5人・宇城市3人・甲佐町1人(計36人)。このほかに、災害との関連を調査中の方などが3人います。
出典: 消防庁 被害及び消防機関等の対応状況(第53報)・内閣府 被害状況等(いずれも8月15日10時現在)
ブロック塀の被害はどう報告されているか
国(国土交通省・消防庁・内閣府)の被害まとめには、8月15日時点でブロック塀に関する個別の集計はありません。ブロック塀の被害は、学術機関の現地調査速報と報道から見えてきます。
控え壁があっても倒れた塀(宇城市)
日本建築学会の災害情報ページに掲載された被害調査速報(東京大学・東京都立大学の研究者による、8月2日付)は、震度7の宇城市で調査したブロック塀について次のように報告しています。
- 控え壁があるにもかかわらず転倒したブロック塀(9段。控え壁は6段)
- 控え壁の鉄筋がさびていて破断した形跡が見られた
控え壁が付いていても、中の鉄筋がさびて切れていれば塀は倒れる、という実例です。同じ速報では、宇土市(震度6強)でも戸建住宅の塀の転倒が確認されています。
八代市・益城町など
東京科学大学の被害調査速報(8月6日付、調査日8月1〜2日)は、八代市中心部で塀の倒壊と石垣の崩壊、宇城市松橋町で擁壁の転倒、益城町の秋津川沿いでブロック塀の傾斜を写真付きで報告しています。
なお、2016年(平成28年)熊本地震で被害の大きかった益城町の県道28号線より南側の地区は、今回は「特に目立った被害は見られない」とされています。
断層のずれで引き裂かれた塀(宇城市小川町)
今回の地震では、日奈久断層帯に沿って地表に断層のずれが現れました。宇城市小川町では、約1mの右横ずれにより住宅のブロック塀がたわみ・ずれる被害が、専門家の現地調査に同行した取材で報じられています(テレビ熊本 8月7日)。住宅調査会社の緊急調査(7月29〜30日)でも、地割れが塀や擁壁を横断して引き裂き、傾かせる被害が確認されています(さくら事務所)。
死傷者について
ブロック塀の倒壊による死傷は、8月15日時点の当社調べでは確認されていません(死者の死因を塀まで特定した公表資料はまだありません)。学術機関の調査は続いており、続報があれば追記します。
点検と撤去補助
熊本県内の被災建築物応急危険度判定は9,553件が実施され、8月13日に県内の判定終了が公表されました(国土交通省 第41報)。
宇城市は「危険ブロック塀等の撤去支援」を受付中です(令和8年9月30日まで)。通学路・避難路沿いで道路面から高さ80cm以上の塀などが対象で、補助率2/3以内、上限は20万円または塀の長さ×1.2万円のいずれか低い方です。お住まいの市町村の補助制度は、金額・締切が異なりますので、必ず各自治体の窓口で最新情報をご確認ください。
余震が続いています。傾いた塀・ひび割れた塀には近づかないでください。点検は、傾き・ひび割れ・錆汁・ぐらつきを外観から確認する範囲にとどめ、危険を感じたら自治体に相談してください。
出典
- 気象庁 令和8年熊本地震ポータルサイト
- 国土交通省「令和8年熊本地震における被害と対応について」(第41報・8月15日10:00)
- 消防庁「令和8年熊本地震による被害及び消防機関等の対応状況(第53報)」(8月15日10:00)
- 内閣府「令和8年熊本地震に係る被害状況等について」(8月15日10:00現在)
- 日本建築学会 災害委員会「令和8年熊本地震に関連する調査等について」(被害調査速報)
- テレビ熊本(8月7日)・さくら事務所 緊急現地調査レポート
- 宇城市「危険ブロック塀等の撤去支援」
